人前式ってどんな挙式?式の流れやおすすめ演出、気になる費用や注意点まで徹底解説!
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「人前式」ってみなさんはご存知ですか?
結婚式準備を進めているカップルの中には、ネットやウェディング情報誌で見たことがある人もいるかもしれません。
「人前式」はどのような挙式スタイルなのでしょう?
ここでは、「人前式」の魅力に迫るべく、進行例や演出、費用などをまとめてご説明します。
人前式とはどのようなスタイル?
人前式は、「じんぜんしき」と読みます。また「ひとまえしき」と呼ぶことも。
人前式とは、両親や親族、友人など列席者に結婚を誓い、誓いの証人になってもらう挙式スタイルです。
@moeka_wdgram
「列席者に結婚を誓う・・・?わかるようなわからないような・・・」
そうですよね。
もう少し詳しくみていきましょう。
人前式には3つの特徴があります。
・宗教にとらわれない
・自由度が高い
・比較的リーズナブル
それぞれについてご説明しますね。
1 宗教にとらわれない
人前式の大きな特徴は、「宗教と無関係である」ことです。
教会式や神前式では、神様の前で結婚を誓いますよね。
一方、人前式では先ほどお伝えしたように列席してくれたゲストに結婚を誓います。
神様のかわりに、参加してくれた人たちが「立会人」となって、二人の結婚を承認するんですよ。
2 自由度が高い
教会式や神前式は、挙式の流れや儀式が決められていますが・・・
人前式には決められた流れはありません。演出も自由に取り入れることができます。
そのため、オリジナリティあふれる結婚式を叶えたいカップルからも人気です。
ゲストと一緒に楽しめる演出や、家族との絆を感じられる演出は特に好評で、多くのカップルが取り入れているようです!
3 比較的リーズナブル
「結婚スタイルマガジントレンド調査2018」によると、人前式の平均費用は【28.6万円】。
教会式の平均費用が【33.6万円】であることを考えると、人前式は比較的リーズナブルな挙式スタイルといえそうです。
挙式中の演出を少なくすれば、さらに費用を抑えることも可能ですよ。
人前式はどこでする?
人前式が行われる場所としてよくあるのは、チャペルやガーデン、披露宴会場やホテルのロビーなど。
人前式を挙げる場所自体には特に決まりはないので、その施設が「人前式OK」なら、公園や船上、公民館などでも挙げることができます。
なかでも、多くのカップルに選ばれているのはチャペルでの人前式。
チャペルは教会式に使われるイメージが大きいかもしれませんが、人前式に使えるところもあるんですよ。
「あれれ・・・?チャペルで人前式をするの?教会式との違いがわからなくなってきた」
という人もいそうですね。
ここで一旦、教会式と人前式の違いを整理しておきましょう。
教会式と人前式の違いは?
いざ考えてみると分かりづらい、教会式と人前式の違い。
主な違い2点をご紹介します。
誓いの言葉を自由にアレンジできる
人前式は教会式とは異なり、メインイベントの一つである誓いの言葉を自由にアレンジできます。
ちょっぴり笑えるワードを入れてみたり、恋人時代のエピソードを織り込んでみたり・・・
夫婦生活における誓いや、両親への感謝の思いを取り入れるのもいいかもしれませんね。
可能な演出の幅が広い
人前式は教会式に比べて、可能な演出の幅が広いのも大きな違いです。
具体的には、ムービーやバルーン、花束を使った演出や、親族、友人などに協力してもらう演出など、豊富なバリエーションがあります。
服装ももちろん自由なので、和装、洋装も好きなように選べますよ。
人前式はどのように進行するの?
それでは、一般的な人前式の進行・ダンドリ例をご紹介します。
1 入場と開会宣言
結婚の立会人となる列席者が会場内に着席します。
その後、新郎新婦が入場。
司会者が挨拶をして、結婚式の開式を宣言します。
2 誓いの言葉
前もって二人で考えた誓いの言葉を、列席者の前で読み上げます。
ベーシックな文例
本日、私たちは皆様の前で結婚式を挙げます。
私たちは、病めるときも、健やかなるときも、
お互いを思いやり、励まし合い、生涯お互いに支えあうことを皆様に誓います。
ほかにも誓いの言葉の文例を知りたい人は、こちらの記事をどうぞ。
参考にしつつ、自分たちらしい言葉を考えてみてくださいね。
人前式の「誓いの言葉」例文集!定番から個性派まで、マネしたくなるアイデア満載です
人前式を盛り上げる!おもしろい&ユニークな「誓いの言葉」文例集!
3 指輪交換
誓いの言葉のあとには、指輪交換や誓いのキスなどを入れることが多いよう。
このタイミングで「リングリレー」など人前式ならではの演出を入れる人もいるようですよ。
演出については後ほど詳しく解説します。
4 結婚証明書(結婚誓約書)に署名
新郎新婦が指輪を交換したあとは、新郎新婦、つづいて証人となる立会人代表が結婚証明書に署名します。
結婚証明書とは、二人の結婚を誓う書類のこと。法的効力はありませんが、結婚の記念として用意する人が多いようです。
また、かわりに婚姻届を使用するというケースも。
「立会人代表ってなに?」という人はこちらの記事を読んでみてくださいね。
人前式の立会人代表って何するの?挨拶はどんなことを言えばいい?
5 ゲストによる結婚の承認
結婚証明書のサインと、立会人代表のサインで結婚の承認は完了!というのもいいですが・・・
ここで立会人全員の拍手や、ベルなどの鳴り物で列席者全員に結婚を承認してもらうというカップルもいるようです。
会場全体の盛り上がりが感じられる、忘れられない瞬間になりそうですね!
6 結婚成立宣言
@hanakamuri328
司会者か立会人代表が、結婚の成立を宣言し、結婚証明書を列席者に向けて披露します。
7 閉式宣言と退場
司会者が式のお開きを列席者に告げます。
その後、新郎新婦が退場。
以上が「人前式」の一般的な流れです。
人前式は、特に「こうしなければならない」というルールはありません。
人前式を選ぶ場合は、叶えたいコンセプトを決めてから、進行を考えるとスムーズ。
もし結婚式場やホテルなどで挙げる場合は、プランナーがいろいろと教えてくれるので、積極的に相談するとよいでしょう。
人前式におすすめの演出は?
それでは、人前式に取り入れたいおすすめの演出をいくつかご紹介します。
入場時に取り入れたい演出
両親や友人などと一緒に入場
教会式や神前式では誰とどのように入場するかはある程度決められていますが、人前式では入場もさまざまなアレンジが可能です。
両親と一緒に、新郎新婦二人で、友達と手をつないで・・・
といった入場もアリですよ。
ブーケ・ブートニアのセレモニー
「ブーケ・ブートニアのセレモニー」とは、ゲストにあらかじめ配っておいたお花を新郎が集めながら入場する演出のこと。
新郎は、集めたお花を花束にしてプロポーズの言葉とともに新婦に渡し、新婦は結婚を承諾する証として、その中の一本を新郎の胸元にさします。
とってもロマンチックですね!
詳しくは、こちらの記事にまとめています。
挙式や披露宴に気軽に取り入れられる!「ブーケ・ブートニアのセレモニー」って?
指輪交換に取り入れたい演出
リングボーイ・リングガール
小さい子どもに指輪を運んでもらう、「リングボーイ」「リングガール」の演出もおすすめ。
会場もほっこりした雰囲気になりますよ。
リングリレー
@kon.y_h520
リングリレーとは、長いリボンに通した結婚指輪を後方のゲストから新郎新婦のもとまで順に届けてもらう演出のこと。
会場の一体感が出て盛り上がりそうですね!
結婚証明書(結婚誓約書)に取り入れたい演出
ウェディングツリー
葉のない木の絵に、フィンガースタンプや葉っぱ型のスタンプなどを押していき、一本の木を完成させる「ウェディングツリー」。
ゲストと一緒に作りあげる結婚証明書として人気です。スタンプと一緒に署名をしてもらうこともあるようですよ。
気になる人は、こちらの記事を読んでみてください。
ウェディングツリーを手作り!【作り方・準備するもの・説明文のアイデア】
ハートドロップス
@y___314k
透明のケースに、ハート型のチップを落としていくタイプの結婚証明書。
たくさんのハートが重なっていてとても可愛いですね!
チップにはゲストひとりひとりから署名やメッセージを書いてもらうのが一般的なようです。
結婚証明書についてもっと詳しく知りたいという方は、以下の記事をチェック!
人前式の演出に使える「結婚証明書」ってどんなもの?おしゃれなデザインも紹介!
退場時に取り入れたい演出
○○シャワー
@kuna0826
退場する新郎新婦を花びらで祝福する「フラワーシャワー」は定番の演出ですが・・・
最近では紙吹雪を散らす「コンフェッティシャワー」やキラキラのテープが降りそそぐ「スパイダーシャワー」も人気です。
この記事ではシャワー演出をたくさん紹介していますよ。
フラワーシャワーの由来や魅力、費用などを詳しく解説!花に代わるシャワー演出10選もご紹介
その他、こんなセレモニー演出も・・・
植樹(しょくじゅ)の儀
植木鉢に入った苗木に、新郎新婦が水をそそぐ演出です。
「これから二人で幸せな家庭を作っていく」という意味が込められているんですよ。
サンドセレモニー
@kane.sakiwedding
様々な色の砂を順番に入れていくアートな演出です。
砂は一度混ざると分けることができなくなることから、「二人が家族として生きていく」という意味があるそうです。
こちらの記事では、ほかにもたくさんの人前式の演出アイデアを紹介しています。
【人前式の演出】定番からユニークまで…おすすめアイデア52選!ゲスト参加型演出も満載です
合わせて参考にしてくださいね。
人前式で注意したいポイント4つ
人前式をするときにおさえておきたいポイントを4つご紹介します。
コンセプトに沿って演出を絞る
人前式は、自由に演出を取り入れられるのが魅力です。
ただ、自由だからといって演出を盛り込みすぎるのはNG。
内容にまとまりがなくなったり、式の時間が長くなりすぎたりして、ゲストへの配慮が足りない式になってしまうかもしれません。
そんな事態を防ぐためには、結婚式のコンセプトをあらかじめ決めておいて、それに沿って演出の数をしぼるのがおすすめです。
式全体の時間は、教会式などと同じ20~30分程度で収まることを目安に!
司会の人選も考える
人前式では、司会の人選が重要になってきます。
なぜかというと、式のコンセプトに沿った司会をしてもらわなければならない分、少しハードルが高くなるからです。
ということもあって、司会はプロに任せるカップルが多いよう。
友人に司会をお願いする場合は、コンセプトに合った進行をお願いするようにしましょう。
事前に人前式の説明をしてもらう
列席者の中には、人前式の意味を知らない人もたくさんいるでしょう。
式を始める前に、司会者から人前式とはどのようなものか説明してもらうようにお願いをするといいですよ。
「人前式とは、列席者の前で二人が結婚を誓う挙式スタイル」
ということを紹介してもらえれば、初めての人にもわかりやすいはずです。
時間が短くなりすぎないように工夫しよう
人前式は、教会式や神前式と比べて時間が短くなってしまいがちです。
演出などが少ない場合は、あっという間に結婚式が終わることも。
ゲストによっては、
「もう終わりか」
「なんだか物足りないな・・・」
なんて思うかもしれません。
時間が短くなりそうな場合は、結婚式が終わっても退場せず、ゲストと写真を撮る時間にしたり、フラワーシャワーなどの演出を入れるなど、ひと工夫をしてみましょう。
それでは最後に、人前式の歴史について紹介します。
【コラム】人前式の歴史
現代の人前式のもとになったのは、フランスで始まった「シビルウェディング」。
宗教にとらわれず婚姻届の署名を中心としたセレモニーのスタイルとして、欧米で定着しています。
実は、歴史をさかのぼると、昔の日本の結婚式スタイルも人前式の一種だったのです。
日本における人前式の歴史はとても古く、その起源はなんと1,000年前の平安時代にまでさかのぼります。
昔の人前式は「家婚式(かこんしき)」や「祝言(しゅうげん)」と呼ばれ、自宅で挙式と披露宴の合わさったような宴席を開くのが一般的でした。
「家婚式」や「祝言」についてはこちらで解説しているので、気になる人は読んでみてくださいね。
自宅ウェディングの実態に迫る!自宅で結婚式を挙げるメリットとは?
また、現代の結婚式にはさまざまなスタイルが登場しています。他の挙式スタイルについて知りたい人はこちらの記事をどうぞ。
【挙式スタイル】教会式・神前式・人前式…5つの特徴を徹底比較!先輩花嫁はどれを選んだ?
「結婚スタイルマガジントレンド調査2018」
結婚に関するWEBアンケート調査
調査対象:入籍3年以内の男女
調査時期:2018年7月
対象人数:男性500人 女性500人
まとめ
人前式は、列席者の前で二人が結婚を誓う挙式スタイルです。
人前式の特徴としては、
・宗教にとらわれない
・自由度が高い
・比較的リーズナブル
の3点があります。
教会式との違いでもある、誓いの言葉や演出が自由にアレンジできるという点も人前式の魅力といえますね。
また、自由な演出で入場から指輪交換、退場まで様々なシーンでアレンジが可能。
ゲストや家族とのつながりを感じる参加型の演出は大人気です。
とはいえ、ゲストの年代や性格はさまざまでしょうから、奇抜な演出は控えて全員が楽しめる演出を選ぶとよいでしょう。
みんなの心に残る、二人らしい結婚式ができるといいですね!
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