喪中に入籍してもいい?延期すべき?
身内が亡くなったとき、供養や追悼の期間として過ごす「喪中」。
そんな喪中に、入籍してもいいのでしょうか?
喪中の入籍や結婚式に対する考え方を、詳しく解説。
喪中とされる範囲や期間についてもお話しします。
そもそも喪中とは?
「喪中」とは、近い親族が亡くなったとき、故人を偲んで慎みのある生活を送る期間のことです。
そのため喪中は、例えば年始の挨拶を含む祝い事、おめでたい席への出席や開催、神事への参加、華やかなイベントの開催・参加などは、控えるほうがいいとされています。
喪中に上記のようなことに参加しても法的に問題があるわけではありません。
故人を偲ぶ気持ちや、縁起を大切にする日本人の心から生まれた習慣といえるかもしれませんね。
喪中の対象となる親族の範囲は?
お祝い事を控えた方がいいとされる、「喪中」の対象となる親族の範囲は、基本的に「2親等以内」とされています。
1親等
・本人の両親
・配偶者の両親
・子供
2親等
・本人の兄弟・姉妹とその配偶者
・配偶者の兄弟・姉妹とその配偶者
・本人か配偶者の祖父母
・孫
ちなみに3親等にあたるのは、曾祖父母や叔父叔母、甥、姪などです。
喪中は2親等までとはいえ、3親等以上の親族が亡くなった場合でも、喪に服してはいけないというわけではありません。
関係が深かった場合や家族の考え方次第で、3親等以上の親族でも喪に服し、結婚式などを延期する場合もあります。
喪中の期間は?
喪に服する期間は、亡くなった人との関係性で変わります。
目安の期間は、こんな感じです。
両親 ・・・12〜13ヶ月程度
祖父母、子供 ・・・3〜12ヶ月程度
兄弟姉妹 ・・・3〜6ヶ月程度
喪中の期間についても、家族や地域によって考え方はさまざま。
悲しみが深い場合、一般的な喪中期間が終わっても続けて喪に服す場合もあります。
喪中に入籍してもいいの?
ではそんな喪中に、入籍(結婚)はしてもいいのでしょうか・・・?
喪中は、「お祝い事」を避けるのが習わしですよね。
婚姻届を役所に提出し、夫婦となることを「祝い事」と捉えるか、「手続きの一種」と捉えるかは人それぞれです。
でも二人の気持ち的に、近しい人を失ったばかりで結婚ムードになれない・・・という場合もありますよね。
また、両親や周りの人の中に、「喪中に入籍するのはやめたほうがいい」と考える人がいるかもしれません。
そんな場合は、急ぐ理由がないのであれば延期して、喪が明けてからの入籍もいいでしょう。
ただ、喪中だからといって必ず入籍を先延ばしにしなければいけないというわけではありません。
例えば予定通り入籍することで、夫婦になると受けられる福利厚生などを早く利用できるというメリットがある場合も。
故人が生前、二人の結婚を心待ちにしていて、自分が原因での延期を望んでいなかった場合もありますよね。
また、天寿を全うしたといわれるくらい長生きした祖父母が亡くなった場合、家族は悲しみに包まれるというより、
「大往生だったね」
と温かい気持ちで見送ることができるパターンもあります。
そんな場合は、入籍を延期しないという選択をする人もいます。
他にも、「どうしてもこの日がいい」と入籍日にこだわりがある場合などは、両家の両親や近い親族にも相談してみましょう。
喪中の入籍については、両親や親族の了解を得てからの方が安心ですね。
入籍日の決め方については、こちらの記事でご紹介しています。入籍日の決め方アイデア5選! 2024年~2025年の縁起のいい日や覚えやすい日もご紹介
喪中の入籍については、入籍をどう捉えるかによって考え方は変わります。
では、結婚式はどうなのでしょうか?
次は、喪中の結婚式についてお話しします。
喪中の結婚式は延期するべき?
喪中の入籍については、入籍を「戸籍上の手続き」と考えるなら延期しないのもアリとお伝えしましたが・・・
結婚式はどうなるのでしょうか?
結婚式については、「お祝い事」に当たります。
結婚式は沢山の人が集まって新郎新婦の結婚をお祝いし、「おめでとう!」の言葉が飛び交うセレモニー。
喪中に控えるべき項目に「お祝い事の開催・出席」があるので、結婚式は本来、延期したほうがいい事柄といえるでしょう。
ただ、すでに結婚式の日程や詳細が決まっていて、会場の手配や招待状の送付が済んでいる場合もありますよね。
そんな場合、延期の手続きや、楽しみにしているゲストへの連絡など・・・なかなか大変な作業になります。
そういった事情から、延期をあきらめてそのまま決行するカップルもいるでしょう。
でも、結婚式は二人だけのセレモニーではありません。
家族や親族はもちろん、招待するゲストの中には色々な考えを持つ人がいます。
「喪が明けないうちに結婚式なんて、おめでとうと祝福しにくい」
「少し非常識なのでは・・・」
なんて思われる可能性もあります。
また、故人が亡くなった後は、葬儀に四十九日の法要、一周忌など、家族や親戚が集まっての供養が続きます。
そんな中、二人や家族が結婚式ムードを維持できるか・・・という問題も。
家族や親戚のスケジュール合わせも大変になりそうですよね。
「喪中」に対する考え方は、故人や家族、地域などによって大きく違うもの。
入籍や結婚式を延期する期間については、両家家族とよく話し合い、わだかまりが残らないよう決めるといいですよ。
喪中の結婚式については、こちらの記事も読んでみてくださいね。
では最後に、喪中の結婚報告についてお話しします。
喪中の結婚報告について
喪中に入籍した場合、結婚報告はどうすればいいのでしょうか?
二人にとって入籍がお祝い事にあたらないと考えていても、世間には色々な考え方の人がいます。
大々的に入籍を報告してまわるのは、あまりおすすめできません。
ごく近しい人など必要な相手に報告するのはいいですが、「結婚しました」と事実のみを報告する程度にしておくといいですね。
これははがきなどで結婚報告をする場合も同じです。
結婚後初めてのお正月、年賀状で改めて結婚報告をする人も多いですよね。
暑中見舞いや寒中見舞い、新居への引っ越し報告と兼ねて、はがきを出す人もいるでしょう。
でも年賀状の時期が喪中と被ってしまった場合、年賀状を出すことはできません。
代わりに寒中見舞いや引っ越し報告としてはがきを送り、そこで「私事ですが、結婚しました」と事実だけを報告するようにしましょう。
その場合も、結婚式の写真付きはがきで華やかに報告するのではなく、文字だけでサラリと報告するとスマートです。
暑中見舞いでも同じく、シンプルに文字だけの報告にすると良いですよ。
喪中の結婚報告については、こちらの記事も読んでみてくださいね。
喪中と結婚報告が重なった時、結婚報告はがきはどうすれば良い?
もし結婚報告を急ぐ必要がないなら、少し期間は空きますが、喪が明けてからの報告でもOKですよ。
まとめ
喪中の入籍・結婚式に対する考え方についてお話ししました。
「喪中」とは、故人を偲んで慎みのある生活を送る期間のことです。
喪中の入籍は、急がないのであれば喪が明けるまで延期するのも良いでしょう。
ただ、入籍を祝い事ではなく戸籍上の手続きと捉え、予定通り行うカップルもいます。
家族が喪中の入籍に納得済みなら、問題はなさそうですね。
でも結婚式については「お祝い事」に当たるので、延期できれば理想的です。
どうしても延期できない場合は、両家の家族・親族とよく話し合いましょう。
また、喪中に入籍して結婚報告をする場合は、あまり大々的にしないのが一般的。
喪中で年賀状が出せない場合でも、暑中見舞いや寒中見舞い、新居への引っ越し報告とかねてはがきを出し、結婚報告するのはOKですよ。
喪中に対する考え方は、家族や地域によっても大きく違います。
入籍・結婚式は二人だけで決めず、両家の家族によく相談して決めるといいですね。
「入籍・結婚準備」の他の記事
「入籍・結婚準備」
の次に知っておきたいこと
- 結婚に関する疑問を解決したい方へお役立ち記事2100本!「結婚ラジオ」
- 結婚のあれこれ、スキマ時間に楽しく読みたい方へイメージ膨らむ♪「結婚準備の基礎知識」
- 結婚式場を決めたい、お得に結婚式を挙げたい方へ全国約2000式場をご紹介「結婚式場を探す」