結婚式で乾杯の挨拶!基本構成やポイントを例文付きでわかりやすく解説!
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結婚式で、乾杯の挨拶を頼まれた!
乾杯の挨拶は、披露宴の始まりの合図を兼ねた重要な役割。
スピーチの内容や作法に失礼がないよう、しっかりと準備しておきたいですよね。
そこで今回は、乾杯挨拶の流れや内容の基本構成、挨拶を成功させるためのポイントを解説!
上司、友人、恩師、親族など関係別の例文もあわせてご紹介します。
乾杯の挨拶とは?誰がするの?
乾杯の挨拶は、披露宴の始まりを告げるもの。
新郎新婦の入場後、主賓祝辞の前後に行われることが多く、まさに披露宴のスタートとなる大事な役目ですね。
「乾杯!」という掛け声だけでは少し物足りないし、タイミングも合わせにくい・・・
ということで、自己紹介やお祝いの言葉など、簡単な挨拶を添えるのが一般的です。
そんな乾杯挨拶は誰がするかというと・・・
注目の集まる大事な役割ということもあって、主賓に続く立場の人や、職場の上司、学生時代の恩師などがよく選ばれます。
他には、ユーモアのある人や、話し上手な友人が選ばれることもあるようです。
では、まずは乾杯挨拶の流れを見ていきましょう。
席を立つところから挨拶を終えるところまで、一連の流れをご紹介します。
乾杯挨拶の流れ
【乾杯挨拶の流れ】① 司会者があなたの紹介を話し始めたところで、座ったまま周りに軽く一礼② 紹介が終わったら、その場で立ってもう一度軽く一礼③ ゆっくりとマイクの位置まで歩き※、スタッフがマイクの高さを調節してくれるのを待つ(※スタッフが案内してくれる場合もあり)④ マイクの前で新郎新婦に一礼し、会場全体に向けても一礼⑤ 一礼の後、すぐに乾杯の発声をしても構いませんが、短いスピーチを挟む
(このスピーチが、この後ご紹介する「乾杯の挨拶」です)⑥ スピーチが終わったら、「ご唱和ください」などの合図とともに、グラスを目の高さまで上げ、ゲストへ乾杯を促す
ゲストがグラスを持って準備ができたら、新郎新婦とゲストに目をやって、一呼吸置いてから「乾杯!」と発声
⑦ 会場が拍手に包まれているところでもう一礼⑧ 自分の席へ戻る
着席する前に軽く一礼するとなお丁寧な印象に
以上が乾杯の流れです。
ひとつひとつの動きをゆっくりすることを心がけると、堂々として見えますよ。
「意外と動作が細かくて、覚えられなさそう・・・」
と思った人もいるかもしれませんが、完璧にこの通りにやらなければいけないわけではありません。
ひとまず、「一つひとつのアクションの前に、一礼をする」と覚えておけば、礼儀正しく、丁寧な印象に見えるはずです。
では次に、乾杯挨拶の基本構成を見ていきましょう。
乾杯挨拶の基本構成と長さの目安
乾杯挨拶の基本的な構成はとてもシンプル。
次の5つの要素さえ押さえればOKです!
時間の目安も参考にしてくださいね。
①自己紹介(20秒)
自分の名前や新郎新婦との関係を、簡単に話します。
ただいま、ご紹介に預かりました新郎の友人の○○と申します
②僭越(せんえつ)の意(10秒)
自分よりも年長者や他のゲストを差し置いて、自分が乾杯の挨拶をすることについて「僭越の意」を述べます。
僭越ではございますが、ご指名を頂戴しましたので、乾杯の音頭をとらせていただきます
③祝辞(20秒)
新郎新婦やご両家ご親族に、お祝いの言葉を贈ります。
招待してもらったお礼も添えると丁寧です。
□□君、△△さん、ご両家ならびにご親族の皆様、本日は誠におめでとうございます。
そして、このような盛大な結婚式にお招きいただきまして、心よりお礼申し上げます
④エピソードやはなむけ(1分)
新郎新婦の人柄が分かるようなエピソードや、応援の言葉を話します。
長々と話すのではなく、内容をしぼって簡潔に話しましょう。
新郎の□□君とは小学生からの長い付き合いで、大親友と呼べる存在です。そんな大事な友人の晴れの日を、今日こうして迎えることができてとても嬉しく思います。これからは家族ぐるみでのお付き合いを楽しみにしています
⑤乾杯の音頭(20秒)
最後に、「乾杯!」と声をあげて乾杯の音頭を取ります。大きく明るい声を意識しましょう。
それでは皆様、御唱和をお願いいたします。おふたりの前途と、ご両家のさらなるご繁栄をお祈りいたしまして、 乾杯!
これで、挨拶の流れと基本構成は分かりましたね。
それでは、乾杯挨拶の例文を新郎新婦との【関係別】に見ていきましょう!
乾杯挨拶の例文集【関係別】
まずは上司の乾杯挨拶から!
【上司編】
上司の乾杯挨拶では、上司だからこそ知っている新郎新婦の仕事での良いところを話せるとGOOD。
会社の話をしても良いですが、あくまで主役は新郎新婦。
会社のことを話すにしても、長くなりすぎないよう気をつけたいところです。
ただいま、ご紹介に預かりました新郎前田君の上司にあたる水木と申します。僭越ではございますが、ご指名いただきましたので、乾杯の音頭をとらせていただきます。
前田君、春菜(新婦)さん、ご両家ならびにご親族の皆様、本日は誠におめでとうございます。そして、このような盛大な披露宴にお招きいただきまして、心よりお礼申し上げます。私はいつも、実直に仕事をこなす前田君の姿を見てきました。自分の仕事に取り組みながら、周囲への気配りができる前田君は、家庭においても良き夫となることを確信しています。本日は仕事の時とはまた少し違った、朗らかな笑顔が見られてとても嬉しく思っております。前田君、春菜さん、これからは二人で支え合って、幸せな家庭を作って下さい。それでは皆様、御唱和をお願いいたします。ご両家のさらなるご繁栄と新郎新婦の末永いお幸せをお祈りいたしまして、 乾杯!
上司のスピーチについては、これらの記事も参考になりますよ。
結婚式で主賓・上司としてスピーチ!喜ばれるスピーチのコツとは?
【友人編】
友人の場合は、あなただからこそ知っている、新郎新婦の学生時代や子供の頃のエピソードなどを織り込むといいでしょう。
新郎新婦との大切な思い出をふり返るスピーチは、新郎新婦にもゲストにも喜ばれるもの。
話し上手な人なら、少しユーモアを交えた内容にするのもいいですね。
信也(新郎)君、春菜(新婦)さん、ご結婚おめでとうございます。ご両家ご親族の皆様におかれましても、心よりお祝い申し上げます。ただいま司会の方からご紹介いただきました、新郎の友人、中川と申します。多くの諸先輩方がいらっしゃる中でご指名いただき、誠に僭越ではございますが、乾杯の音頭を取らせて頂きたいと思います。信也君とは小学生からの幼馴染で、お互い、楽しい時期も苦しい時期も、一緒に過ごしてきました。こんな素敵な花嫁さんと出会えた信也君を羨ましくも思いますが、それ以上に嬉しい気持ちでいっぱいです。
信也君、春菜さんと二人で楽しい家庭を築いてください。それでは、お二人の新しい門出を祝して、乾杯をしたいと思います。皆様、ご唱和下さい。
乾杯!
友人のスピーチについてはこちらの記事もどうぞ。
感動の渦!泣ける結婚式の友人代表スピーチ完全ガイド【文例つき】
【親族編】
親族の場合は、新郎新婦の子供時代や幼少期のエピソードを話せるといいかもしれません。
例えばこんな感じ。
信也(新郎)君、春菜(新婦)さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。ただいまご紹介にあずかりました、新婦の叔父、宮本と申します。
大変僭越とは存じますが、ご指名によりまして、乾杯の音頭をとらせていただきます。春菜さんは幼いころから本が好きで、周りで兄弟やいとこたちがどんなに騒いでも、熱心に本を読んでいたことを思い出します。そんな春菜さんが図書館の司書という天職に出会い、そこで信也君という生涯の伴侶と出会い、この晴れの日を迎えることとなりました。これからは二人手を取り合って、素晴らしい家庭を築いてください。
私も微力ながら、ずっと応援し、力になりたいと思っております。それでは新郎新婦の輝かしい未来と、ご両家ならびにご列席の皆様のご多幸を祈念いたしまして、乾杯したいと思います。みなさま、ご唱和お願いいたします。
乾杯!
親族のスピーチについては以下の記事もあわせてどうぞ。
兄弟姉妹・いとこが結婚式の挨拶やスピーチをする時の文例やコツは?
【恩師編】
恩師のスピーチには、新郎新婦の学生時代のエピソードを盛り込むのがおすすめ。
新郎新婦がどんな学生だったのかが伝わる話は、ゲストにも興味を持ってもらえそうですね。
信也(新郎)さん、春菜(新婦)さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家ご親族の皆様におかれましても、心よりお祝い申し上げます。
ただいまご紹介に預かりました、新婦春菜さんの通っていた大倉高校で教師を勤めております、徳井と申します。私は春菜さんの所属していた吹奏楽部の顧問として、春菜さんのご活躍を見守っておりました。
春菜さんはパートリーダーとして部員たちをまとめながら、個人練習も熱心に行う大変な努力家でありました。
学生時代からしっかり者の春菜さんは、これから始まる新しい家庭生活におかれましても、信也さんと支え合い、明るい未来へ邁進されるものと思っております。信也さん、春菜さん、これからも互いを思いやりながら、温かい家庭を築いていってくださいね。
それでは皆様、御唱和をお願いいたします。
新郎新婦ならびにご両家のさらなるご多幸、ご発展を願いまして、乾杯!
【新郎編】
カジュアルな雰囲気の披露宴では、新郎が披露宴の開始を告げる「ウェルカムスピーチ」とともに、自ら乾杯を行うことも。
この場合は、ウェルカムスピーチから続けて行うので流れがスムーズですし、アットホームな雰囲気にできるというメリットがありますよ。
ウェルカムスピーチの基本的な構成はこちら。
① 本日はご多用のところ、私たちの披露宴に出席いただき誠にありがとうございます。② 先ほど、無事に挙式を行いました。③ みなさまに楽しんでいただければと、披露宴に向けて準備して参りました。④ つかの時間ではございますが、楽しい時間をお過ごしいただければ嬉しく思います。
ウェルカムスピーチから続けて乾杯を行う場合は、上の文章の最後に、
恐縮ではございますが、私たち二人で乾杯の音頭をとらせていただければと思います。皆さま、ご唱和をお願いします・・・
乾杯!ありがとうございました
といった内容を追加すればOKです。
ウェルカムスピーチについて詳しく知りたい人は、こちらの記事も読んでみてくださいね。
乾杯の挨拶を成功させるポイント
最後に、乾杯の挨拶を成功に導くために、事前に確認しておきたいことや当日気を付けるポイントをご紹介します。
乾杯挨拶は短めに!
乾杯の挨拶のメインは「乾杯の音頭をとること」なので、スピーチ自体は短く簡潔にしましょう。
あなたが乾杯の挨拶をしている間、みんなグラスを手に持って立ったままで聞いている場合もあるので、ゲストからも「長すぎる乾杯の挨拶はちょっと・・・」という声が多いよう。
自己紹介から乾杯の掛け声まで、適切な時間の目安は1~2分くらい。
原稿は300字強で考えると、ちょうどそれくらいになるようですよ。
持ち時間によっては、エピソードやはなむけ部分は省略しても大丈夫です。
明るく堂々と話そう!
いよいよ披露宴の始まり!というタイミングでの乾杯の挨拶。
ここでボソボソと話したりすると、なんだか披露宴の雰囲気が暗くなってしまいそうですよね。
ここは背筋をのばして笑顔で、元気よくスピーチしたいところ!
余裕があれば、スピーチ中も新郎新婦やゲストの方へ目線を向けられるといいですね。
グラスは胸の下辺りで持てるとスマート。
乾杯の音頭を取るときには、明るく「乾杯!」と声をあげ、披露宴を盛り上げましょう!
乾杯のタイミングはハッキリと
どのタイミングでグラスを掲げて乾杯をすればいいのか、よく分からないような締めくくりはイマイチ。
スピーチの終盤に、「それではご唱和下さい」とゲストに呼び掛けてから、「乾杯!」ときっちり発声しましょう。
そうすることで、ゲストもタイミングがつかみやすいですよ。
また乾杯の前に、みんなにグラスが行き渡っているか会場を軽く見まわして確認するタイミングをとると、なおいいですね。
ふさわしくない内容に気を付けよう
他のスピーチと同じで、エピソード部分に新郎新婦をけなすような内容を入れるのは避けます。
また、一部の人しか分からない内輪ネタや、会社の宣伝、下ネタなども控えましょう。
他にも、結婚式では避けたい「忌み言葉」や「重ね言葉」にも気をつけて。
「忌み言葉」(いみことば)とは、縁起が悪いとされる言葉のこと。
「重ね言葉」は忌み言葉の一種で、同じ言葉が繰り返されることで再婚、離婚を連想させると言われているものです。
たとえば、次のようなものがあります。
・不幸を連想させる言葉・・・
落ちる、欠ける、消す、最後、絶える、無くす、滅びる、破る・別れ(離婚)を連想させる言葉・・・
失う、終わる、切る、冷める、去る、逃げる、離れる、戻る、別れる・重ね言葉・・・
重ね重ね、くれぐれも、しばしば、重々、たびたび、たまたま、次々、時々、どんどん、日々
忌み言葉や重ね言葉については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
事前の確認も忘れずに
「自分は新郎側のゲストで、乾杯の挨拶を始めてから新婦の名前の読み方を知らないことに気付き、あたふたしてしまった・・・」
なんてこともあるかも・・・
基本的なことですが、新郎新婦の名前の読み方は事前に把握しておきましょう。
他にも、スピーチの内容で話していいかどうか迷うことがあれば、前もって新郎新婦に確認しておくと安心です。
また、披露宴がカジュアルなのかフォーマルなのか、ゲストの顔ぶれなどもさらっと聞いて、雰囲気をつかんでおくのもおすすめ。
雰囲気が分かればスピーチの内容を考えやすくなりますし、当日のイメトレもできますね。
カンペを用意してもOK
「完璧に覚えたつもりでも、いざマイクの前に立つと話す内容を忘れてしまった・・・」
そんなときのために、スピーチの内容を書いたメモ(カンペ)を持って行ってもOKです。
カンペを見ながら話すことはマナー違反ではありませんが・・・
ずっとカンペを見ていると聞いている側からは「うーん」と思われることも。
あくまで「忘れたときのメモ」として、新郎新婦やゲストの方を見ながら話すのがベターですよ。
カンペについて詳しくはこちらをどうぞ。
結婚式のスピーチや新郎謝辞でカンペはOK?作り方や読み方の注意点は?
まとめ
乾杯の挨拶について詳しくご紹介しました。
乾杯の挨拶は、主賓に続く立場の人や、職場の上司、学生時代の恩師などがすることが多いようです。
乾杯挨拶の基本構成はこちらでした。
・自己紹介
・僭越の意
・祝辞
・エピソードやはなむけ
・乾杯の音頭
この構成に沿って、新郎新婦との関係に合った内容を考えるといいですね。
挨拶の長さは短めが基本で、時間の目安は1~2分です。
当日は、明るく元気に話して、乾杯のタイミングが分かりやすい締めくくりにするとGOOD!
新郎新婦をけなすような内容や、忌み言葉・重ね言葉にも気をつけて原稿を作りましょう
不安な点は事前に確認して、カンペを用意しておくと安心ですよ。
ぜひ、披露宴を華々しくスタートできるような乾杯挨拶にしてくださいね!
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