結婚式で仲人・媒酌人としてスピーチするときの話す内容や文例集をお届け

スピーチの基本構成【仲人・媒酌人編】

仲人・媒酌人によるスピーチの基本構成はこのような感じ。

1　自己紹介・出席に対するお礼の言葉
2　挙式終了の報告
3　新郎新婦の紹介
4　二人へのはなむけの言葉
5　新郎新婦への支援のお願い
6　結びの言葉

友人や知人のスピーチと違うところは、「新郎新婦側のゲストをもてなす立場」としてスピーチするということ。

そのため、新郎新婦側の紹介や式に関する報告などをより丁寧にすることになります。

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

1 自己紹介・出席に対するお礼の言葉

仲人（媒酌人）の○○と申します。

本日はご多用の中にもかかわらず、二人の為にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

自己紹介と新郎新婦との関係、仲人・媒酌人の役割を務めていることを簡単に説明します。

新郎新婦との関係を司会者から紹介されている場合は、省いても大丈夫です。

出席のお礼では、「お寒い中」「このようなお天気の中」など、季節や天候について触れるのもいいですね。

2　挙式終了の報告

先ほど、当ホテル教会にて挙式を済ませ、ここに結婚披露宴を催す運びとなりました。

仲人・媒酌人として、無事挙式が終わったことを改めて報告しましょう。

披露宴には、挙式から出席していない人がいる場合も考えられますね。

3　新郎新婦の紹介

新郎 ○○さんは、××年×月×日に□□様、△△様ご夫妻の長男としてお生まれになりました。次男、▽▽様と、三男、◇◇様との三兄弟です。
□□大卒業後、～株式会社にお勤めで、（職種）としてご活躍中です。新婦●●さんは・・・

新郎新婦のプロフィールを紹介します。

生年月日や出身地、職業などです。

両親の名前や、長男・次女などの「続柄（つづきがら）」の間違いには気をつけましょう。

人柄が分かるようなエピソードや、二人のなれそめなども入れるといいですね。

新郎新婦どちらかにかたよらず、平等に紹介するように心がけましょう。

4　二人へのはなむけの言葉

これからお二人が夫婦として歩んでいくにあたっては、困難なこともあるでしょう。
でもだからこそ、二人で支え合って、共に乗り越えていってください。

人生の先輩として、夫婦になった二人に応援・教訓の言葉などを贈りましょう。

名言や格言を引用するのもいいですね。
結婚式のスピーチに使える！名言・格言・ことわざ10選

5　新郎新婦への支援のお願い

これからのお二人の人生、本日ご出席の皆様のお力添えが必要になるかと思います。
その際には、ぜひともご指導、ご鞭撻を賜りますことをお願いいたします。

それからゲストの皆様に、これからも二人のことを見守り、指導をもらえるようお願いします。

6　結びの言葉

つたない挨拶ではございましたが、お二人へのはなむけの言葉とさせていただきます。
○○君、●●さん、本日は誠におめでとうございます。

終わりには、再度お祝いの言葉を述べて締めます。

以上が仲人・媒酌人のスピーチの基本構成とその具体的な内容になります。

では次に、仲人・媒酌人のスピーチで注意したいポイントをご紹介します。

スピーチで意識したいポイント

仲人・媒酌人のスピーチでの注意点はこちら。

原稿を読んでもOK？

原稿を読みながらのスピーチでもOKですが、ずっとうつむいているのはあまり良くありません。

基本的には暗記するくらい何度も練習して、堂々と話せるように心がけましょう。

でも当日緊張のあまり内容が飛んでパニック！なんてことも・・・

本人たちの名前や経歴などを間違えないようにするのはとても大切なので、もしものときのためにメモや原稿を持って臨むといいですよ。

長すぎず短すぎず

仲人・媒酌人のスピーチは話す項目が多い分、一般的なスピーチよりも長めにはなりますが・・・

時間にして5分程度を目安に、内容をまとめるようにしましょう。

思ったよりスピーチが短くなってしまう場合もあるかも・・・？

スピーチが短くなってしまう場合には・・・
「結婚式当日だけ」の媒酌人を引き受けた場合など、新郎新婦の片方と面識がないこともあるでしょう。その場合、スピーチが短くなってしまうケースもあります。
この場合は、スピーチの内容が薄くならないよう、結婚式前に新郎新婦や親御さんと対面で話す機会を作るといいですよ。どうしても無理な場合は、新郎新婦の経歴や自己紹介、エピソードをまとめたものをもらって、それを参考にしましょう。

品格が大切

仲人・媒酌人は主催者側として、品格を大切に、特に言葉遣いには気をつけましょう。

正しい敬語を使い、結婚式にふさわしくないとされる「忌み言葉（いみことば）」も使わないようにします。

忌み言葉の例としては、「別れる」「切れる」といった縁起の悪い言葉や、「くれぐれも」「久々」といった重ね言葉など。

たくさんあるので、原稿を作る前に調べておきましょう。

こちらの記事でも詳しく紹介していますので参考にしてくださいね。

「忌み言葉」とは？結婚式で避けたいNGなワードまとめ＆言い換え一覧

身だしなみも、だらしない格好になっていないかきちんとチェックしておくと良いですね。

では実際の文例を3つご紹介します。

仲人・媒酌人のスピーチ文例

文例1

仲人（媒酌人）の北川 隆史と申します。
本日はご多用の中にもかかわらず、多数ご列席たまわり、誠にありがとうございます。
当ホテル○○教会でおきまして、田中・佐藤ご両家のご婚儀がとどこおりなく行われましたことを、ここにご報告いたします。
新郎 亮介さんは、1996年5月8日に、和也様、秀美様ご夫妻の長男としてお生まれになりました。
□□大卒業後、～株式会社にお勤めで、（職種）としてご活躍中です。
亮介さんは中高大と野球部に所属しており、気持ちのいい挨拶をする青年だったのを印象深く覚えております。試合でレギュラーになれなかった際にも、めげずに人一倍努力して目標へ向かっていく人間で、その姿勢は今も変わらず、仕事に限らず何事にも一生懸命なところが彼の魅力です。

新婦 美優さんは、1998年9月22日に、拓弘様、京香様ご夫妻の一人娘としてお生まれになりました。
□□大卒業後、～株式会社にお勤めで、（職種）としてご活躍中です。
美優さんはピアノを弾くことが趣味で、幼いころから練習に励んでおりました。芯が強く、一つのことに打ち込める、そんな人柄に、頼りがいのある（職種）として社内でも信頼が厚いと評判です。

亮介さん、美優さんがこのようにめでたい日を迎えられたのは、本日ご列席いただいた皆様のおかげでございます。
これからお二人が夫婦として歩んでいくにあたっては、困難なこともあるでしょう。そんな時は、皆様にもお力添えいただきたいです。
そして、これまでのように二人で支え合って、共に笑顔で乗り越えていける、そんな夫婦になってください。つたない挨拶ではございましたが、お二人へのはなむけの言葉とさせていただきます。
亮介さん、美優さん、本日は誠におめでとうございます。

文例2

本日媒酌の大役を務めさせて頂きます、新郎の叔父、川口 武志と申します。

本日は残暑も厳しい中、ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。
この度はふつつかな私共の媒酌では御座いましたが、先ほど、当ホテル教会にて無事挙式を済ませ、ここに結婚披露宴を催す運びとなりました。
新郎 祐介さんは、1995年11月20日、康夫様、秀美様ご夫妻の長男として京都府にお生まれになりました。
祐介さんは○○大学卒業後、△△株式会社に勤務しており、営業2課のリーダーとして奮闘しております。

子供の頃からなんでも一生懸命に取り組む性格で、一つ一つ苦手を克服していく、辛抱強い努力家です。
写真を撮ることを趣味とし、週末にはカメラ片手に、あちこちへ出かけているようです。
新婦 洋子さんは、1996年2月7日、明様、智子様の次女として、大阪府にお生まれになりました。
長女、博子様と、三女、綾子様との三姉妹です。洋子（新婦）さんは□□短大卒業後、○○事務所にお勤めで、ファッションスタイリストとしてご活躍中です。

高校時代からバレー部のキャプテンをしていたこともあり、職場でもみんなをまとめる力に優れ、後輩にも慕われていると聞いています。さすがスタイリストということもあり、本日のドレスから髪型までよくお似合いです。
そんな二人が出会ったのは、趣味の写真がきっかけでした。
写真を趣味としていた新郎新婦は、写真サークルで出会い、自然に交際に発展しました。
それから3年という交際期間を経て、この度、結婚に至ることとなりました。

これから夫婦として歩んでいく道のりは、平坦なものではないかもしれません。
だからこそ、二人には互いを助け合う気持ちを持ち続けてほしいと考えております。
私も叔父として、二人を時に厳しく、時に励ましながら見守ってまいりたい所存です。
皆様におかれましては、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
簡単ではございますが、一言ごあいさつ申し上げました。
本日は誠におめでとうございます。

文例3

ただ今、司会の方からご紹介いただきました、媒酌人の本田でございます。
本日はご多用中にもかかわらず、二人の為にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

先ほど新郎新婦は○×神社にて、厳粛な雰囲気の中、とどこおりなく婚儀を済ませましたことをまずはご報告申し上げます。
それでは私から、新郎新婦について簡単にご紹介させていただきます。
新郎 博君は、佐藤家の次男として、宮崎県にお生まれになりました。
信二様、道子様ご夫妻と、長男、猛様の4人家族です。
博君は○△高校卒業後、2年間イギリスへの留学を経て、現在は靴職人として腕を磨いております。

博君の作る靴は私も愛用しておりますが、本当に素晴らしく、履き心地もよく、博君がコツコツと努力を積んできたことが見受けられます。
休日にも革小物を作ることを趣味にしているほど、仕事熱心で、勉強家な男性です。
新婦 みどりさんは、中川家の長女として、東京にお生まれになりました。
良太様、和枝様ご夫妻の惜しみない愛情を受けて、一人っ子として育ちました。
みどりさんは現在、株式会社○□にお勤めで、子供用おもちゃの企画開発に取り組んでおられます。

自分が企画したおもちゃで楽しそうに遊ぶ子供の姿を見るのが大好きで、それを糧に仕事をがんばっているそうです。
そんな姿が目に浮かぶような、笑顔の優しい女性です。
二人の出会いは、共通の友人の紹介でした。
二人で食事にいくと、お互い、物作りに対する熱い思いを語り合い、意気投合したそうです。
すぐに二人は交際に至り、博君がみどりさんへ自分の作ったウェディングシューズを渡したことが、プロポーズとなりました。

これからも二人で公私ともに支え合い、成長していけるような夫婦になってもらえたらと願っております。
人生これからの二人でございますので、本日ご出席の皆様のお力添えが必要になるかと思います。
その際には、ぜひともご指導、ご鞭撻を賜りますことをお願いいたしまして、私のご挨拶にかえさせていただきたいと思います。
本日は誠におめでとうございます。