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和装派の新郎必見!結婚式で着る紋付袴の種類や選び方のポイントを解説します
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「結婚式で和装をする時は、どんな衣裳を選べばいいの?」
という新郎に向けて、和装の種類や選ぶときのポイントを解説します。
他にも、
「どんなアイテムが必要なの?」
「自分で用意するものはある?」
など、結婚式の和装にまつわる疑問をスッキリ解消!ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
和装はどんな結婚式で着る?
新郎が結婚式で和装をすることが多いのは、
・結婚式のスタイルが「和婚」のとき
・披露宴のお色直しで新婦が和装をするとき
といった場合。
1つ目の「和婚」については、
・神前式
・仏前式
・茶婚式
といった挙式スタイルが挙げられます。
この他「人前式」は自由に式の内容を決められるので、好みに合わせて和装を選ぶカップルもいるようです。
各挙式スタイルについては、こちらで詳しく紹介しています。
【挙式スタイル】教会式・神前式・人前式…5つの特徴を徹底比較!先輩花嫁はどれを選んだ?
もう1つの「お色直しで新婦が和装をするとき」については、新婦に合わせて新郎も和装に着替えるというイメージ。
挙式でウェディングドレスを着て、披露宴で和装へお色直し(衣裳チェンジ)する新婦もいますよね。
他には、結婚式前後の「前撮り」や「後撮り」で和装をするパターンもあります。
ちなみに、実際に和装をした男性からは
「彼女がカッコいいと言ってくれた」
「両親や祖父母が喜んでくれた」
「タキシードが似合わなくて困っていたけれど、和装はしっくりきたので満足」
「普段なかなか着ることのない格式高い着物だったから、良い思い出になった」
など、「着て良かった」との声が多数ありました。
和婚の場合や、新婦に合わせて和装を着ることがある、というのはわかりましたね。
では、新郎が着る和装にはどういった種類があるのでしょうか?
続けてみていきましょう!
結婚式で着る和装にはどんな種類がある?
結婚式で着る新郎の和装として一般的なのは、「紋付き羽織袴(もんつきはおりはかま)」というもの。
紋のついた「長着」と呼ばれる着物の上に袴をはき、さらに「紋」がついた羽織を着ます。
中でも最も格式が高く、一般的に着られているのが「黒五つ紋付き羽織袴」。
「黒五つ紋付き」という名前の通り、黒い羽織の背中と両袖の後ろ、両胸の計5ヶ所に「家紋」が入っています。
明治時代に出された「太政官布告(だいじょうかんふこく)」という法令で「男子の正装」として定められた、伝統的な装いなんですよ。
他には、白・紺・グレーなど黒以外の「色紋付き羽織袴」を着る新郎も。
こちらは紋の数は3つか1つが基本で、「三つ紋」は背中と両袖の後ろ、「一つ紋」は背中だけに紋が入っています。
着物は紋の数が少ないほど格が下がるので、「三つ紋か一つ紋の色紋付き羽織袴」は「黒五つ紋付き羽織袴」に比べるとやや格が下がる装いだと言えます。
ここまで、何度か「格」という言葉が出てきましたね。
「格」は、和装をするなら押さえておきたいポイントです。
続いては、和装の「格」について簡単に説明します。
和装の「格」について押さえておこう
「格」とは和装の格式のこと。
和装を着る場面や場所、一緒に和装をする人がどのくらいの格のものを着るかなどを考えて、それに合わせた格の和装を選ぶのが一般的です。
新郎新婦が和装をする場合は、二人の衣裳の「格」を揃えるのが正式な装いとされています。
新婦が着る和装にも様々な種類があり、なかでも白無垢(しろむく)・色打掛(いろうちかけ)・引き振袖といった伝統的な和装は格が高いとされます。
そのため、新婦がこれらの衣裳を着る場合は、新郎も格式高い「黒五つ紋付き羽織袴」を選ぶのがおすすめ。
一方、洋風テイストを取り入れた着物である「新和装」は、先ほどの伝統的な和装に比べてカジュアルな装いとされています。
新婦が「新和装」のような比較的カジュアルな和装を着る場合は、「色紋付き羽織袴」を選ぶと良さそうです。
また新婦の衣裳の格以外にも、「着る場面」を考慮するといいと言われています。
例えば「黒五つ紋付き羽織袴」は、挙式と披露宴、どちらで着ても問題ありません。
一方、やや格下の装いになる「色紋付き羽織袴」は厳かな雰囲気の挙式には向かないとの声もあります。
こちらは披露宴のお色直しで着られることが多いようです。
ただ最近では、白無垢に色紋付き羽織袴を合わせたり、神前式で色紋付き羽織袴を着用したりなど、格にとらわれない装いをするカップルも増えてきています。
新郎新婦が着る衣裳の自由度は、だんだん高くなってきているもの。
「格」という考え方があることを念頭におきつつ、式場の雰囲気やゲストの層、両家の親の意向などを総合的に考えて判断するといいですね。
格式については自分だけで判断するのは難しいでしょうから、衣裳店のスタッフにアドバイスをもらうといいかもしれません。
紋付き羽織袴に必要なもの
次は、「紋付き羽織袴」の各部や装いに必要なものについて詳しく見ていきましょう。
内側に身に着けるものから順に紹介します。
長着
「長着(ながぎ)」は羽織の下に着る着物のこと。
「羽二重(はぶたえ)」という素材のものを使うことが多いようです。
羽二重は光沢のあるなめらかな手触りが特徴の織物のこと。
特に「黒五つ紋付き羽織袴」の場合は、羽二重で五つ紋の長着を合わせるのが一般的。
紋は生地に縫われたものではなく、染めてある「染め抜き紋」が正式です。
長襦袢・半襟
「長襦袢(ながじゅばん)」は、長着の下に着る下着のこと。
「半襟(はんえり)」は、その長襦袢の首元に縫い付けた襟のことです。
黒五つ紋付き羽織袴の場合、長襦袢には白の羽二重、半襟には羽二重の中でも厚地の塩瀬羽二重(しおぜはぶたえ)が使われていることが多いですよ。
袴
「袴(はかま)」は、腰から下を覆うように着物の上に着用する和服の一種です。
長襦袢がシャツだとすれば、袴はズボンやスカートにあたるようなイメージですね。
袴のデザインによっても、印象が変わるんですよ。
黒五つ紋付き羽織袴の場合は、仙台平(せんだいひら)の縞柄の袴を着用するのが正装とされています。
「仙台平」は宮城県の仙台市で作られる絹織物で、袴に使われる生地の中で最も格式高い高級品とされています。
黒五つ紋付き羽織袴の場合は、仙台平(せんだいひら)の縞柄のものを着用するのが一般的です。
帯
帯は、角帯(かくおび)と呼ばれる男性用の帯を合わせます。
正絹のものを選ぶと、着崩れしにくいようですよ。
羽織
「羽織(はおり)」は、着物の上に重ねて着る和服のこと。
長襦袢をシャツ、袴をズボンやスカートとするならば、羽織はジャケットというイメージです。
「黒五つ紋付き羽織袴」の場合は、長着と同じく黒羽二重で染め抜き紋のものが使われます。
また、お腹の上に結ぶ羽織紐は白いものを選びましょう。
草履・扇
草履は畳の表面のような畳表(たたみおもて)という素材で、鼻緒(紐の部分)が白いものを身に着けるのが一般的です。
また、小物として扇を持つ場合は白いものを持ちましょう。
和装をキレイに着こなすためのポイント
続いては、凛々しい和装姿を叶えるためのポイントを2つご紹介します。
試着でしっかりサイズチェック
試着のときは、羽織の肩幅が合っているか、袖や袴の丈が長すぎたり短すぎたりしないか、全身が映る鏡の前でチェックしましょう。
新婦衣裳との相性もあわせて、衣裳店のスタッフに見てもらうと良いですよ。
和装の着こなしに詳しい知人がいれば、一緒に来てもらってアドバイスをもらうのもいいですね。
姿勢に気をつける
せっかく厳かな和装に身を包むのですから、堂々とした印象になるよう、姿勢にも気をつけましょう。
背筋を伸ばして胸を張り、新婦に付き添って歩く練習をしておけば、挙式当日もバッチリですよ!
【Q&A】新郎の和装にまつわる疑問を解決
続いては、結婚式での新郎の和装にまつわる疑問についてQ&A形式で回答します!
Q.どんな素材のものを選べばいい?
A.こだわるなら絹100%のものを。
羽織袴は大きく分けて、絹100%でできた「正絹(しょうけん)」のものと、人工的につくられた「化学繊維」のものがあります。
正絹は、なめらかな手触りと艶やかな見た目が特徴。高級感あふれる質感が、晴れの日にぴったりの素材です。
一方、化学繊維のものは安価ですが、その分、手触りがややゴワゴワしていて、シワになりやすいというデメリットも。
予算との兼ね合いもあると思いますが、羽織袴を選ぶときは、素材の違いにも目を向けてみてくださいね。
Q.自分で用意が必要なものはある?
A.直接肌につける下着や足袋(たび)は自分で用意するケースが多いよう。
羽織や袴などのアイテムは、衣裳店でセットになっていることが多いよう。
一方、自分で用意しなければならないのは直接身に着ける肌着類です。
上半身には襟元から見えないよう深めのUネックかVネックの下着、下半身にはステテコ、足には白の足袋を履きます。
足袋は意外と目立つので、きちんとサイズの合ったものを用意しましょう。
さらに体型の補正用にタオル2~4枚もあるとベター。
また衣裳店によっては、他にも必要なものがあるかもしれないので、事前に確認しておくと安心です。
Q.レンタル衣裳の紋が自分の家紋と違う場合は?
A.誰でも使える「通紋」であればそのまま使ってもOK。
本来、羽織袴は自分の家の家紋が入ったものを使うのが基本。
ただ、いろんな人に貸して使ってもらうレンタル衣裳では、特定の家紋を入れておくことは難しいですよね。
そこでレンタル衣裳には、誰でも使える紋である「通紋(つうもん)」が入っていることが多いよう。
通紋が入っている衣裳であれば、そのまま使って大丈夫です。
一方「きちんと自分の家の紋を使いたい」という人は、市販されている「家紋シール」を使うのも手。
自分の家の家紋と同じものを探し、貼り付けて使いましょう。
【実例】新郎の和装コーディネートを紹介
最後に、黒五つ紋付き羽織袴・色紋付き羽織袴の着用実例を紹介します。
和装選びの参考にしてくださいね。
黒五つ紋付き羽織袴
@itaiharuka
黒五つ紋付き羽織袴×色打掛の格式高い組み合わせのふたり。
和風の建物の前で番傘をさしたショットはまさに和そのものですね。
@k.y.wedding.35.37
新郎は黒五つ紋付き羽織袴を、新婦は引き振袖を着用。
袴の裾がグラデーションになっているのがおしゃれ!
合わせる袴の色によっても雰囲気が変わってくるので、こだわってみるのも素敵ですよ。
@mai_chanm
新郎は黒五つ紋付き羽織袴を、新婦は新和装を着ています。
袴の凛々しい雰囲気と、新和装の華やかさそれぞれが引き立つ組み合わせです。
色紋付き羽織袴
@kanateeen
青の色紋付き羽織袴で華やかに!
朱色の背景に、衣裳の青と白が映えていますね。
神社での結婚式や前撮りなら、このようなはっきりとした色味の色紋付き羽織袴を選んでみるのもいいですね。
@moe_trunkwd
明るいブラウンの色紋付き羽織袴×白無垢でほんわかとやさしい印象に。
ナチュラルな雰囲気を目指すなら、このような組み合わせもおすすめですよ。
@o___n2
新郎はライトグレーの色紋付き羽織袴、新婦は白無垢を着用しています。
明るい色味ですが、モノトーンの組み合わせなので、どこかスタイリッシュな印象です。
@riiiiz02
白の色紋付き羽織袴と新和装のホワイトコーデ。
統一感があって素敵ですね。
暗めの髪色で白の色紋付き羽織袴を着るなら、このように裾などに黒を取り入れると合わせやすいですよ。
まとめ
神前式などの「和婚」や、披露宴のお色直しで新婦に合わせて着られることの多い新郎和装。
新郎和装の中でも最も格式高く、どの場面でも身に着けられるのが「黒五つ紋付き羽織袴」です。
披露宴のお色直しでは、ややカジュアルな「三つ紋か一つ紋の色紋付き羽織袴」を着る新郎もいますよ。
また和装に必要なものは衣裳店でセットになっていることが多いですが、
・肌着や足袋など直接身に着けるもの
・体型補正用のタオル
など自分で用意するものもあるので、衣裳店に確認しておくといいですね。
普段なかなか着る機会のない「和装」。
せっかくならかっこよく着こなしたいですね!
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