結婚式の親族紹介をわかりやすく解説!進行例や紹介順から、そのまま使える文例まで
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結婚式で行う「親族紹介」。
「両家の親族でお互いに紹介し合うんだろうな」と何となく想像はできていても、
「具体的にどう進めればいいのかわからない」という人も多いかもしれませんね。
そこで今回は、
「親族紹介にはどんな形式があるか」
「誰をどこまで紹介すればいいか」
「どんな流れで進めればいいか」
といった疑問に答えていきます!
親族紹介が初めての人も参加した経験がある人も、結婚式の前にしっかり確認しておきましょう!
結婚式の「親族紹介」とは
結婚式の当日、結婚する両家がお互いの親族を紹介しあうために行うのが「親族紹介」です。
両家の親族と新郎新婦が参加するのが基本ですが、最近では新郎新婦が同席しない場合もあるよう。
一般的に、挙式前か、挙式後から披露宴までの時間に行われます。
所要時間は、代表者が簡潔に紹介する場合であれば、両家あわせて40人ほどでも20分程度で済むでしょう。
場所は親族控室や、控室がない場合はチャペルや神前式を行う神殿などで行うことが多いようです。
式場によっては、希望をすれば控室に間仕切りを設け、両家が別の入り口から入室し、親族紹介が始まるタイミングで間仕切りを外す、といった方法もとれるようですよ。
「これから末永くよろしくお願いします」という気持ちをこめて行うといいですね。
親族紹介を挙式前におこなう場合は、その分早く来場してもらうことになります。招待状にあらかじめ親族紹介をおこなう旨を書くなどして、時間に間に合うように来てもらいましょう。
親族紹介の形式
親族紹介の形式は主に次の2つです。
・両家それぞれの代表者が親族を紹介する形式
・親族それぞれが自分で自己紹介する形式
順番に詳しく見ていきましょう。
両家の代表者が親族を紹介する形式
両家それぞれの代表者が、まとめて親族を紹介していく形式です。
代表者は、親族の氏名と新郎or新婦との続柄(つづきがら)を順番に紹介していきます。
テンポよくスムーズに進めやすいのがメリット。
代表者は多くの場合、新郎新婦それぞれの父親が務めます。
父親がいない場合は、母親や兄、伯父などでもいいですね。
新郎新婦が代表として親族を紹介する場合もあるようですよ。
それぞれが自己紹介する形式
こちらは代表者を立てずに、親族それぞれが自分で名前と新郎新婦との関係性を紹介する形式です。
代表者になりうる新郎新婦の父親などの負担は軽くなります。
時間に余裕がある場合なら、新郎新婦との思い出などをひとことずつ話してもいいですね。
ただし、自己紹介形式の場合、親族に自分で話す手間をかけてしまう点や、進行に時間がかかる可能性もある点は十分考慮しておきましょう。
親族紹介の形式を決めるときのポイントは「使える時間」と「参加する親族」です。
人数が多ければ、ひとりずつ自己紹介していると時間がかかるでしょうし、代表者が人前で話すのに慣れていなければ、進行がうまくいかないことも。
あらかじめプランナーにどのくらいの時間を使えるか聞いておくと、形式を決めるときの参考になりますよ。
新郎新婦が参加するかどうかも併せて、どちらの形式がスムーズに進められそうか両家で話し合って決められるといいですね。
誰をどういう順番で紹介する?
続いては、親族をどこまで紹介するかと紹介の順番について解説します。
紹介する親族の範囲
親族紹介の範囲は決まっていませんが、当日招待している親族は全員紹介するのが望ましいです。
大切なのは、紹介する親族の範囲を両家で揃えること。
例えば、新郎側が両親・祖父母・兄弟姉妹・おじおばまで紹介するなら、新婦側も同じ立場の親族まで紹介します。
どこまで紹介するかは、あらかじめ両家で相談しておきましょう。
紹介する順番
親族を紹介する順番も重要です。
一般的には新郎側、その中でも父方の親族から紹介します。
各親族の紹介は「縁故の近さ」である「親等」の順に進めるのが古くからのしきたり。
親等 | 本人から見た関係 |
1親等 | 父親、母親 |
2親等 | 兄弟姉妹とその配偶者、祖父母 |
3親等 | おじ・おば、甥・姪、曾祖父母 |
4親等 | いとこ、大おじ・大おば |
5親等 | 父母のいとこ、いとこの子ども |
6親等 | いとこの孫、はとこ |
1親等から
父→母→兄弟姉妹&配偶者→祖父母→おじ・おば→甥・姪→曾祖父母・・・
といった順で紹介を進めていきます。
年齢順ではないので注意してくださいね。
親族紹介の進行例
続いて親族紹介の進行例を見ていきましょう。
一般的に、親族紹介は両家が向かい合って行います。
紹介順に並んでおくとスムーズです。
入室してから並び替えると時間がかかってしまうので、入室前に並んでもらいましょう。
1 最初の挨拶
新郎側の代表者や会場スタッフが最初に親族紹介を始める挨拶をします。
ただいまより、ご両家の皆様のご紹介を行いたいと思います
2 親族紹介
最初の挨拶に続き、新郎側→新婦側の順に親族紹介をしていきます。
代表者とは別で、式場のスタッフなどに全体の進行役を頼んでいる場合は、
代表者形式
新郎・幸男様のお父様より、ご親族の紹介をお願いいたします。
自己紹介形式
新郎・幸男様のお父様から順に、自己紹介をお願いいたします。
などと案内があります。
代表者形式の場合
新郎側の代表者が自己紹介をして、その後親族を順番に紹介していきます。
新郎、幸男の父の和夫でございます。どうぞよろしくお願いいたします。では、山本家(新郎側)の親族をご紹介させていただきます。
まず、幸男の母の洋子です。その隣が妹の美和と、美和の夫の一郎です。・・・・・・・
紹介された親族は一礼をし、相手側も会釈を返します。
紹介されたらひとこと、
「洋子です。よろしくお願いいたします」
などと付け足してもいいですね。
新郎側の紹介が終わったら、新婦側の代表者が同じ流れで新婦側の紹介をします。
自己紹介形式の場合
新郎側の代表者が自己紹介をしたあと、親族が順番に挨拶をしていきます。
新郎、幸男の父の和夫でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
新郎の母の洋子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
親族に配偶者がいる場合は、親族本人がまとめて紹介してもOK。
配偶者本人からも、ひとこと挨拶できると印象が良いかもしれませんね。
新郎の妹の美和です。どうぞよろしくお願いいたします。こちらは夫の一郎です。
美和の夫の一郎です。どうぞよろしくお願いいたします。
3 結びの挨拶
両家の紹介が終ったら、最後にお互いに結びの挨拶をし、全員で一礼しましょう。
今後とも幾久しく(いくひさしく)よろしくお願いいたします。
「幾久しく」は、「いつまでも続く」というような意味があり、縁起をかつぐ決まり文句です。
親族紹介をするときのポイント
続いては、親族紹介をするときに心がけたいポイントを紹介します。
代表者形式・自己紹介形式共通のポイント
代表者形式、自己紹介形式の両方に共通するポイントは、続柄を分かりやすく伝えること。
初めて会う親族なので、続柄を紹介するときは分かりやすく説明しましょう。
例えば、
「新郎の伯父で、私(新郎父)の兄にあたる政夫です」
「新婦のいとこで、政夫(伯父)の長男の浩司です」
などと、両親との関係や家族構成を添えた方が分かりやすくなりますよ。
代表者形式のポイント
代表者形式のポイントの1つ目は、メモを活用すること。
代表者は、出席するすべての親族の名前と続柄を把握しておく必要があります。
人数が多かったり、久しぶりに会う親族がいたりすると、なかなか完璧に覚えるのは難しいもの。
中には、結婚して姓の変わっている人もいるかもしれませんよね。
そうでなくても改まった場では、緊張して忘れてしまうことも。
できれば、親族の紹介順・名前・続柄を書いたリストを作って持っておくといいですよ。
代表者形式のポイント2つ目は、敬称は付けないこと。
代表者目線だと自分の身内を紹介することになるので、紹介する人の名前には敬称を付けないのが一般的。
年上の親族であっても、
「こちらはおじの政夫とおばの静香です」
のように、敬称は省略して紹介しましょう。
自己紹介形式のポイント
自己紹介形式のポイントは、事前に親族へ進行を説明しておくこと。
スムーズに進めるには、参加する親族全員が進行をきちんと把握しておく必要があります。
どの順番で自己紹介してもらうか、何を言ってもらうかを決め、事前に周知しておきましょう。
【Q&A】親族紹介にまつわる疑問を解決!
最後は、親族紹介に関するよくある疑問に答えていきます。
Q.欠席している人の紹介はどうする?
A.近親の人の場合は紹介するのが一般的。欠席理由が説明しづらい場合は、当たり障りのない理由で済ませてもOK。
親や兄弟姉妹、祖父母といった近縁の親族については、欠席でも紹介することが多いようです。
紹介するタイミングは、親族紹介の最後が一般的。
新郎の姉の美穂は本日、出産直後のため欠席しております。
説明しづらい理由の欠席者がいる場合には、無理に伝えようとせず「やむを得ない理由で」などで済ませてOKです。
Q.亡くなっている親族がいる場合はどうする?
A.基本的には紹介しなくても大丈夫。新郎新婦の気持ちに合わせて決めると◎
身内に亡くなった人がいる場合は、基本的に紹介する必要はありません。
ただ、亡くなっている人が近縁の場合などは紹介しておきたいと思うこともありますよね。
紹介する場合は、詳しく説明する必要はないので
「新婦父の○○は3年前に他界しております」
のように、流れの中で軽く触れる程度で問題ありません。
Q.親が離婚・再婚している場合はどうする?
A.親族紹介をするかどうか、するとしたらどう紹介するかはよく話し合って決めるのが大切。
親が離婚または再婚している場合、親族紹介をどうするかは悩むところ。
状況は家庭によって様々で正解はないので、家族でよく話し合って決めるのが一番です。
離れた親や義理の親には、結婚式には来てもらったとしても、無理して親族紹介の場に呼ばなくて大丈夫。
親族紹介に参加してもらう場合は、くわしく説明する必要はないので、端的に「父」「母」と紹介するだけでもOKです。
Q.親族紹介はしなければダメ?
A.事情があれば無理にしなくてもOK。特に問題がなければしておくのが無難。
親族紹介は、必ずやらなければならないものではありませんが、両家でよい関係を築いていくためにはしておいた方が安心です。
もし、時間の都合などで両家が親族紹介を省略した場合でも、披露宴などでテーブルを回り、挨拶しておけるといいですね。
まとめ
結婚式で互いの親族を紹介しあう「親族紹介」。
主に、「代表者形式」と「自己紹介形式」があるので、スムーズに進む方法を相談して決めましょう。
紹介順は、「縁故の近い順」に男性側→女性側の順で進めるのが一般的。
紹介内容は、時間を考慮して、あらかじめ決めておきましょう。
メモを用意するなどの準備や、事前に親族へ進行について知らせておくなどの工夫をしてスムーズに進められるといいですね。
新しい家族と良い関係を築いていくため、気持ちをこめて、しっかりと行いましょう。
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