【神前式】玉串奉奠(たまぐしほうてん)の作法をイラストで丁寧に解説!
神前式で行う儀式の一つである、
「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」。
いったいどんな儀式なの?
どんな手順で進めるの?
そんなギモンを持つ人に向けて、イラストつきで分かりやすく解説します。
この記事を読めば玉串奉奠のお作法はバッチリですよ!
玉串奉奠(たまぐしほうてん)ってなに?
作法の前に、玉串奉奠(たまぐしほうてん)の意味について簡単にご説明します。
まず、「玉串」とは何でしょう?
玉串とは、神さまが宿るとされる榊(さかき)という木の枝に、紙垂(しで)や麻を結びつけたものです。
では、「奉奠」は?
辞書を引いてみると、「つつしんで供える」という意味だそうです。
つまり「玉串奉奠」とは、「玉串を神様にお供えする」儀式のことなんですね。
「神様にお供えする」ということからも分かる通り、玉串奉奠は、「神道」の儀式です。
たとえば、神道の決まりにのっとったお通夜やご葬儀では、「ご焼香」のかわりに玉串奉奠が行われますよ。
他にも、お宮参りや七五三、安産祈願、地鎮祭(じちんさい)など、神道のいろいろな儀式において、玉串奉奠は欠かせない存在です。
「神前式」も神道にもとづいた結婚式なので、式のなかで玉串奉奠が行われるんですね。
「神前式のなかで、玉串奉奠ってどのタイミングでするの?」
と気になった人。
神前式全体の流れについては、こちらの記事で説明しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
神前式の流れとは?儀式や用語の意味をイラストつきでわかりやすく解説!
それでは、玉串奉奠の具体的な手順をくわしく見ていきましょう!
※作法は地域等によって異なることもあるようなので、注意してください。
完全図説!~玉串奉奠の流れ~
神前式における一般的な玉串奉奠の手順は、つぎの通りです。
1 神職から玉串が渡される
2 玉串を受けとる
3 姿勢を正して、神前へ
4 神前へお辞儀
5 神様への「祈念」
6 玉串を神前に供える
7 神様へ「二礼二拍一礼」
それでは順番にイラストで解説していきますよ!
1 神職から玉串が渡される
神職が二人のもとへ玉串を運んできます。
新郎→新婦の順に差し出されるので、二人は受けとる前に、軽くお辞儀をしてください。
2 玉串を受けとる
受けとり方には作法があります。
まず右手で、玉串の根元を上から持ちます。
つぎに、左手を葉先の下に添えます。
二人から見ると、下のような形で受けとることになりますね。
3 姿勢を正して、神前へ
玉串を胸の高さに持ち、姿勢を正します。
葉先がやや高くなるように持ちましょう。
そのまま二人いっしょにご神前へ進んで、 玉串を置く「玉串案」という台の一歩手前で止まります。
4 神前へお辞儀
5 神様への「祈念」
お辞儀が終わったら、玉串を右へ回して、手前に根元を持ってきます。
左手を根元へ降ろします。
このように、神前へ向かって玉串を立てた状態で、目を閉じて祈りを込めてください。
「幸せな家庭が築けますように」
「二人を出会わせてくれたことに感謝します」
神聖な気持ちで胸が満たされそうですね。
こういった神様へのお祈りを「祈念」といいます。
6 玉串を神前に供える
二人の「祈念」がこもった玉串を神様へ捧げます。
捧げ方には細かい作法があるので、丁寧にご説明しますね。
①玉串を回して、根元を神前へ向ける
玉串は根元が「受けとる側」なので、捧げるときには神様の方へ根元を向けておく必要があります。
まず、右手を根元から離して、玉串の真ん中あたりを下から持ちます。
玉串を時計回りに回し、根元をご神前へ向けましょう。
②神前に玉串を置く
根元がご神前を向いたら、左足から一歩前へ進んで、そのあと右足もそろえて姿勢を正します。
ご神前の玉串案(台)に玉串を置きます。
今度は右足から一歩下がります。
つづいて左足をそろえて、姿勢を正しましょう。
細かくてちょっと疲れたかもしれませんが、これで無事、神様に玉串をお供えできました!
7 神様へ「二礼二拍一礼」
最後に、あらためて神前へ向かってお礼をしましょう。
二人だけでなく、参列者全員でタイミングを合わせて行うので、注意してくださいね。
お礼は、「二礼二拍一礼」という、神社へ参拝するときの正しい作法にしたがって行います。
流れはつぎの通りです。
①二礼:2回お辞儀をします。
②二拍:顔を上げて2回、拍手をします。
③一礼:1回お辞儀をします。
一礼が終わったら、最後にもう一度礼をして、右足から退きます。
最後の礼は深揖(しんゆう)といって、動作が終わった時の区切りとなる礼なのだそうです。
以上、玉串奉奠の流れをお届けしました。
しっかりと流れを把握して、式当日に備えてくださいね。
神前式ならではのお作法って?
いろいろなお祝い事・弔事で行われる玉串奉奠ですが、「神前式ならではの決まり」がいくつかあるようです。
新郎新婦の後に、媒酌人、親族の順で行う
神前式で玉串奉奠をするのは、じつは新郎新婦だけではないんです。
媒酌人(ばいしゃくにん)と親族代表の人にも行ってもらいます。
順番は、新郎新婦→媒酌人→親族代表で行うのが一般的なようです。
最後の「二拍」は音を立てる
玉串奉奠をしめくくる「二礼二拍一礼」。
このうちの「二拍」、つまり二回の拍手は、葬儀など、お悔やみの場では音を立てないのがマナーです。
一方、神前式のようなお祝いの場では、「パン、パン」と音を立てて拍手をします。
ちなみに、神社によっては拍手の回数が違うこともあります。
挙式の前に、神社の担当者へあらかじめ確認しておくとよいですね。
まとめ
神前式での「玉串奉奠」の流れをお届けしました。
玉串を回す向きや、手の左・右にも決まりがあったり・・・
なかなか作法が細かい玉串奉奠。
全部覚えられるか不安という人もいるかもしれませんが、事前にリハーサルがあるので大丈夫。
深呼吸して、落ち着いて臨みましょう。
玉串にどんな思いをのせるか、二人でじっくり考えてみてくださいね。
神前式についてもっと知りたい人はこちらの記事も参考にどうぞ!
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