【ご祝儀袋】選び方、表書きの書き方、お札の入れ方・包み方!これさえ読めばカンペキ
新郎新婦へ結婚のお祝いとして贈る「ご祝儀」。
そんなご祝儀を入れる「ご祝儀袋」の選び方や書き方、お札の包み方など、基本知識を詳しく解説!
ご祝儀の渡し方についても、合わせてご紹介します。
ご祝儀袋の「選び方」
「のし」と「水引」がついたものを選ぶ
結婚祝いを贈るご祝儀袋を選ぶときは、「のし」と「水引」がついたものを選びましょう。
「のし」とは、アワビを薄く延ばした「のしあわび」のことで、昔から縁起物としてお祝い事の際に使用されてきたものです。
現代のご祝儀袋についている「のし」は簡略化されたもので、のしあわびを模した飾りか、印刷になっていることがほとんどです。
そして「水引」とは、ご祝儀袋についている飾り紐のこと。
一般的なお祝いには水引が5本のものが使われますが、結婚祝いの際は、水引が10本のものを選びます。
5×2=10ということで、「両家の結びつき」「喜びが重なる」などの意味が込められているそう。
水引の色は、「紅白」、もしくは「金銀」をチョイスしましょう。
ご祝儀袋に付属するアイテムには、すべて意味があるんですね!
水引は「あわじ結び」か「結び切り」
水引の結び方には、いくつか種類があります。
あわじ結び・結び切り
結婚のお祝いには、固く結ばれ、簡単にはほどけない「あわじ結び」か「結び切り」を選びます。
新郎新婦が固く結ばれるよう、縁起を担いでいるんですね。
他にも、結び切りを華やかにアレンジして輪をつくるようにした「輪結び」でもOKです。
蝶結び(花結び)
一方、引っ張れば簡単にほどけて結びなおせる「蝶結び」は、何度繰り返してもいいお祝い事など(入学や出産など)に使われます。
結婚式には不向きなので、注意しましょう。
金額に釣り合うものを選ぶ
ご祝儀袋のデザインは、さまざま!
シンプルなものから華やかなものまで、色々販売されています。
でも実は、「豪華で可愛いからこれにしよう!」とデザインだけで選ぶのはNG。
ご祝儀袋を選ぶときは、「中に入れる金額に釣り合っていること」も大切なんです。
1万円程度
結婚式に出席せず、お祝い金のみを贈る場合には、1万円程度が相場。
ご祝儀が1万円程度なら、水引や10本ののしが印刷されているシンプルなご祝儀袋で大丈夫です。
100円~200円程度で販売されているもので十分でしょう。
2~3万円程度
友人など新郎新婦と対等な立場の場合、ご祝儀の相場は3万円程度。
その場合、ご祝儀袋はスタンダードなデザインのものを選びましょう。
のし飾りがあり、紅白・金銀の「あわじ結び」や「結び切り」の水引が10本ついたものです。
価格帯は、200円~300円程度のものがピッタリですよ。
5~10万円以上
夫婦や家族での参列、目上の立場としての参列など高額なご祝儀を包む場合、ご祝儀袋も華やかなデザインを選びましょう。
上質の和紙( 檀紙)で作られたもので、水引も華やかにアレンジされたものがピッタリです。
金額に合わせて、檀紙が二枚重ねのものや、縁起のいい鶴亀など豪華な飾りがあしらわれたものなどより華やかなデザインをチョイス。
価格帯は、300円~500円程度のものを選びましょう。
ご祝儀袋は、金額と釣り合うようデザインを選ぶ必要があるんですね。
豪華なご祝儀袋の中に1万円・・・
シンプルなご祝儀袋の中に5万円!など、不釣り合いにならないよう気をつけて選びましょう。
贈る相手に合わせて選ぶ
基本的に、フォーマルな場にふさわしいご祝儀袋の色は「白」とされています。
ただ、結婚式用のご祝儀袋には、素敵な色柄が入ったものも販売されていますよね。
そんな色柄付きのご祝儀袋を使いたい場合は、贈る相手を考えるようにしましょう。
上司・先輩など目上の人に贈る場合は、オーソドックスな「白」を選んでおく方が無難。
色柄ものはカジュアルなイメージを与えがちなので、失礼と思われる可能性もあります。
例えば頻繁に会うことのない親戚など、迷ったときは「白」を選んでおけば間違いありません。
色柄ものでもOKなのは、仲のいい友人や同世代の親戚など、新郎新婦と親しい間柄の場合です。
そんな場合は、色柄ものの可愛らしいご祝儀袋で、「自分らしさ」を表現しても大丈夫!
きっと相手も喜んでくれますよ。
ご祝儀袋の選び方について詳しく知りたい人は、こちらの記事も読んでみてくださいね。
種類によって意味が違う!?結婚祝いにふさわしいご祝儀袋の選び方!
次は、ご祝儀袋の書き方について見ていきましょう。
ご祝儀袋の「表書き」の書き方
まずは、表書き(ご祝儀袋の表面)の書き方からご紹介します。
表書き上部
ご祝儀袋の中央上部には、「寿」「御結婚御祝」と書かれたものを選びましょう。
印字されていないものを選んだ場合は、自分で書きます。
表書き下部
表書き中央の下部には、自分の名前をフルネームで書きます。
上部の「寿」「御結婚御祝」の文字より少し小さめの文字で書くようにしましょう。
個人で贈る場合
中央下部に、自分のフルネームを書きます。
もし肩書や会社名を入れるなら、名前の右横に、名前よりも少し小さめの字で書くようにしましょう。
夫婦連名で書く場合
夫のフルネームを中央に書き、その左に妻の名前を書きます。
二人ともフルネームで書いてもOKです。
子供の名前も入れる場合
夫のフルネームを中央に書き、その左に妻、子供の順に名前を書きます。
職場関係や友人と連名で書く場合
職場なら職位、友人なら年齢が高い順に、フルネームを並べて書きます。
一番地位や年齢が高い人を中央に、そこから順に左へと書いていきましょう。
バランスよく連名全体を中央に配置してもOKです。
4人以上連名で贈る場合
ご祝儀袋の表書きに名前を書けるのは、基本的に3名まで。
ご祝儀袋によっては、「寿」や氏名を書く中央部分が短冊になっていて取り外せるタイプのものもあり、その場合は2名までしか書き込めません。
4名以上になる場合は代表者のフルネームを書き、左横に「他一同」「他家族一同」などと書いておきます。
団体名やグループで贈る場合は、中央に「営業部一同」など団体名を書きましょう。
そしてその内訳(贈り主全員のフルネーム)は、別紙(奉書紙や半紙)に書いて中袋に入れておきます。
紙の上部に「寿」と書き、下部に全員のフルネーム・住所を書きます。
右から順に、年齢や地位の高い人から書いていきましょう。
宛名を書く場合
宛名を書く場合は、ご祝儀袋の左上に新郎もしくは新婦のフルネームを書きます。
でも宛名を書くときに注意したいのが、贈り主の名前を連名にする場合です。
宛名を書いた場合、新郎新婦の名前に近い場所が格上になります。
贈り主の名前も、左から順に、格や年齢が高い人から並べて書いていきましょう。
通常と逆なので、間違えないよう注意が必要ですね。
書き方はこんな感じです。
ちなみに、もし購入したご祝儀袋に短冊が2枚入っていた場合、それは予備ではありません。
「寿」や名前を書いた短冊の下に無地の短冊を重ねることで、「喜びを二重にする」という意味があるんです!
忘れず、短冊を重ねておきましょう。
筆か筆ペンが最適
お祝い事の際は、濃い黒色でしっかりと太字で書くのがマナー。
薄墨は弔事に使われるので、文字が薄くならないよう気をつけましょう。
筆か筆ペンで書くのが一番ですが、どうしても毛筆が苦手…という人は、太めのサインペンなどでも大丈夫。
でもボールペンなど、文字が細くなる筆記用具は避けるようにしましょう。
百貨店などお店によっては、ご祝儀袋を購入すると表書きを書いてくれるサービスがある場合も。
他にも、パソコンなどでソフトを使い、印刷するという方法もあります。
自分で書く自信がない、という人は、代筆や印刷を使うといいですね。
では次に、中袋の書き方についても見ていきましょう。
「中袋」の書き方
中袋(中包み)とは、ご祝儀のお札を入れる袋のこと。
封筒タイプの「中袋」と、紙を折ってお札を包むタイプの「中包み」があります。
ご祝儀袋とセットになっていることがほとんどですが、もしセットでない場合は中袋も用意しておきましょう。
中袋(中包み)には、ご祝儀の金額と、住所・氏名を書いておきます。
表面中央に「金〇萬円」と書き、裏面左下部に住所と氏名を書き込みましょう。
中包みの場合、自分に向けてテーブルに置いたとき、左側に三角の空きがあるほうが表になりますよ。
中袋も表書きと同じく、濃い黒の筆か筆ペンで書くのがマナーです。
ご祝儀袋に書く数字は、基本的に漢数字を使います。
金額を書く数字は旧字体を使うのが正式ですが、今では普通の漢数字で書く人も少なくありません。
ちなみにご祝儀の額が10万円以上の場合は、「金〇萬円也」と、金額の最後に「也」の字をつけて書きましょう。
また、中袋には、あらかじめ「金」や「住所」「氏名」の欄が印字されたものもあります。
その場合はそれに従い、指定されている場所に書き込みましょう。
水引が印字されているタイプの簡易的なご祝儀袋は、中袋(中包み)を使わず、そのままご祝儀を入れます。
その場合、金額と住所はご祝儀袋の裏面左下に記入しておきましょう。
ご祝儀袋の表書き・中袋の書き方については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
では次に、お札の入れ方や包み方について見ていきましょう。
「お札」の入れ方・包み方
ご祝儀に使うお札は、新札を用意するのがマナー。
銀行や郵便局などで両替し、早めに用意しておきましょう。
お札を入れる(包む)
中袋にお札を入れるときは、封筒の表面側に、お札の表面(肖像画があるほう)が向くようにします。
肖像画があるほうを上にして入れましょう。
すべてのお札がこの向きになるよう、揃えて入れます。
糊付けは基本的に必要ありませんが、金額が大きい場合は糊付けすることもあるようです。
中包みの場合も、表面にお札の表面が向くようにし、肖像画を上にして包みます。
中袋は折られた状態でセットされているので、それに沿って開き、お札を入れて元に戻せば大丈夫!
ただ、ご祝儀袋に中袋や中包みがセットでない場合、自分で用意した和紙や半紙などで包むこともできます。
その場合、手順はこんなかんじです。
1 紙の内側を上にして、斜めに置きます。
お札は表を上に、自分から見て肖像画が左にくるように逆さまに置きましょう。
2 お札の下側に合わせて、上へ折り返します。
3 お札の端に合わせて左側を折り、次に右側を折ります。
4 お札の幅に合わせて上側も折り、余った部分をさらに裏へ折ります。
5 折り返しの「空き」の部分が左にくるように整えれば、完成!
お祝い事の場合、表側の左の上下に三角の空きがあるのが正しい包み方です。
でも最初に置くお札の位置によっては、上下に空きが作られない場合も。
その場合は、左上だけでも空きがあればOKですよ。
ご祝儀袋に入れる
中袋をご祝儀袋で包むときは、「たとう折り」と呼ばれる包み方で包みます。
1 ご祝儀袋の内側を上にして置き、中央に中袋(中包み)の表面を上にして置く。
2 左→右の順に折る。
3 裏返し、上部を折り下げ、続いて下部を折り上げる。
絶対に間違えてはいけないポイントは、ご祝儀袋の裏側は、「下部が上になる」ということ。
折り下げた上部が上になるのは、弔事の折り方になってしまいます。
「上を向く」というおめでたい意味を込めて、折り上げる下部が上に重なっている状態にしましょう。
ご祝儀袋は購入した時の形を覚えておき、その通り包みなおせば大丈夫。
折り跡もついているので、まったくわからなくなることはないでしょう。
それでもうまく戻せるか不安な場合は、前もってご祝儀袋の写真を撮っておくのもおすすめ!
どんなふうに包んであるか撮影してから、開いて中袋を入れましょう。
お札の入れ方・包み方については、こちらの記事も合わせてどうぞ。
では最後に、結婚式当日、ご祝儀の渡し方についても見ていきましょう。
当日の「渡し方」は?
結婚式当日、ご祝儀袋はさらに「袱紗(ふくさ)」と呼ばれる布に包んで持参します。
結婚式には明るい色の袱紗がよく合いますが、慶事・弔事兼用にしたい場合、濃い紫の袱紗ならOKです。
袱紗が用意できない場合は、ハンカチや風呂敷で代用しましょう。
ご祝儀袋をむき出しのまま持ち運ぶのはマナー的にあまりよくないので、袱紗は用意しておくと安心ですね。
袱紗のたたみ方
1 袱紗の内側を上にして、自分から見てひし形になるように置く。
2 ご祝儀袋の表面を上にして、袱紗の上へ置く。
この時、袱紗の真ん中のラインに、ご祝儀袋の右端を合わせて置きます。
3 ご祝儀袋の端に合わせて、左→上→下→右の順に袱紗を中央へ向けて折る。
余った部分を裏へ折り返せば、完成!
また、袱紗には「挟むタイプ」もあります。
元々長財布のような形状になっており、蓋部分を開いて、中のポケットにご祝儀袋を挟むだけでOK!
簡単にご祝儀袋の出し入れができるので、慣れない人には「挟むタイプ」もおすすめです。
袱紗の使い方については、こちらの記事もどうぞ。
渡し方
1 結婚式の受付へご祝儀を渡すときは、まず袱紗を両手で持ちます。
2 右側を開き、続いて下側を開きます。
3 袱紗がバラけないよう左手でおさえながら、右手でご祝儀袋を取り出します。
4 袱紗の上にご祝儀袋を乗せ、右手でまた開いた部分を畳みます。
5 ご祝儀袋が受付の人に向くよう、時計回りに180度回転させます。
6 「本日は、おめでとうございます」などお祝いの言葉を添えて、ご祝儀袋を渡しましょう。
結婚式のご祝儀についてもっと詳しく知りたい人は、こちらの記事をどうぞ。
【結婚式ご祝儀】金額やご祝儀袋選びどうする?ご祝儀マナーの基礎知識
まとめ
結婚祝いのご祝儀袋について、詳しくご紹介しました。
結婚式用のご祝儀袋を選ぶポイントは、こちら。
・「のし」と10本の金銀・紅白の「水引」がついたもの
・水引は「結び切り」か「あわじ結び」
・金額や相手に合わせてデザインを選ぶ
表書きと中袋は、濃い黒の筆か筆ペンで書くのがベスト。
表書きには「寿」「御結婚御祝」の文字と贈り主の名前、中袋には金額と住所・氏名を記入します。
中袋にお札を入れるときは、封筒の表面側に、お札の表面が向くようにし、肖像画があるほうを上にして入れましょう。
糊付けは、基本的に不要です。
中袋はたとう折りにしたご祝儀袋で包み、さらに結婚式当日は袱紗に包んで持参しましょう。
マナーを正しく守って、お祝いの気持ちを伝えたいですね。
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