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【和装婚】花嫁の着物の伝統柄まとめ
花嫁の着物って、本当に鮮やかで美しいですよね。
柄もさまざまなものがあって、どれがいいか迷ってしまいそうです。
でもその着物の「柄」にも、意味があるって知っていましたか?
今回は、花嫁着物の伝統的な柄とその意味や由来を、詳しくご紹介します。
吉祥文様ってなに?
春なら桜、秋には紅葉・・・
普段、着物を着るときには、季節に合わせた絵柄を選ぶのが一般的です。
花嫁着物ももちろん、季節に合わせた柄を選ぶのも素敵。
でもそのほかにも、「吉祥文様(きっしょうもんよう)」という伝統的な柄があるのをご存知ですか?
吉祥文様とは、「めでたい印」「良い兆し」を表す柄のこと。
多くの花嫁着物には吉祥文様が描かれています。
吉祥文様が入った着物を身にまとうことで運気を呼び、花嫁に「幸せになってほしい」という願いが込められているんですね。
中国から入ってきた柄のほか、日本で生まれた柄など、縁起がいいとされる吉祥文様の種類はさまざま!
では代表的な吉祥文様や、花嫁着物にピッタリな柄を見ていきましょう。
植物柄
松竹梅(しょうちくばい)
・松・・・真冬でも緑が絶えない
・竹・・・寒さに負けずまっすぐにのびる
・梅・・・寒さに耐え、春一番に開花する
この三つは「歳寒三友(さいかんさんゆう)」といわれ、つらい状況の中でも節操を守る、「忍耐力」や「美しさ」の象徴とされています。
梅は、「うめ」→「産め」ということで安産への願いもこめられているとか。
それぞれ別々に使われることもあれば、三つまとめて使われることもある、おめでたい吉祥文様です。
桜(さくら)
桜は日本の国花で、昔から日本人に愛されている花。
農家の人々が桜の開花を種まきの時期の目安のひとつにしていたということもあり、「実り」「五穀豊穣」の神が宿る花とされていたのだとか。
「人生のスタート」を意味する、季節問わず使える吉祥文様です。
菊(きく)
菊の花は、昔から薬として使われていたことから、「不老長寿」「無病息災」の意味があるとされている吉祥文様です。
菊の花を少し簡略化して描いた「万寿菊(まんじゅぎく)」という柄もあり、丸いフォルムがまんじゅうに似ていることから「饅頭菊」と書かれることもあるのだとか。
菊は形もキレイで香りもよく、「気高さ」を表す柄でもあります。
牡丹(ぼたん)
鮮やかな牡丹の花は、「幸福」や、地位や身分が高く裕福なことを表す「富貴(ふうき)」の意味があるのだとか。
大きな牡丹が描かれた着物はとても美しく、花嫁着物を華やかにしてくれる吉祥文様です。
花車(はなぐるま)
昔、貴族の乗り物だった「牛車」に、四季の花をつんだ柄が「花車」です。
色鮮やかな四季の花をふんだんに描いた華やかな吉祥文様!
たくさんの花は「しあわせ」の象徴で、それを二人に運んでくるというとても縁起のいい柄です。
生き物柄
鶴(つる)
美しい鶴の柄は「長寿」の象徴とされ、縁起のいい吉祥文様です。
鶴は「つがいになった相手と一生添い遂げる」という習性があることから、夫婦の固い絆を表す意味もあるのだとか。
そのため、花嫁着物に描かれる鶴は二羽以上で描かれます。
羽を広げて向かい合った二羽の鶴を、円のように描いた「向かい鶴丸紋」という柄もありますよ。
鳳凰(ほうおう)
伝説上の鳥である「鳳凰」。
平和な世界が訪れると現れる鳥だといわれていて、「平和」「夫婦の調和」を意味する吉祥文様です。
孔雀(くじゃく)
鳥模様の中でも華やかさがピカイチな孔雀。
孔雀は雑食なことから、「悪いものを食べて邪気を払ってくれる」として、縁起のいい吉祥文様です。
見た目も鮮やかで豪華な柄ですね。
鴛鴦(おしどり)
可愛らしく、色鮮やかな鴛鴦。
仲のいい夫婦のことを「おしどり夫婦」というのは聞いたことがある人も多いですよね。
鴛鴦のつがいがとても仲がいいことから、「夫婦仲良くいられますように」との願いが込められた吉祥文様になりました。
蝶
芋虫からサナギになり、美しい蝶へと成長していくその姿から、「再生」「復活」「出世」などを表す縁起のいい吉祥文様です。
ひらひらと舞う姿は美しく、産卵期が近付くとオス・メスが二匹で飛んでいる様子から、「夫婦円満」を願う意味もあるのだとか。
とても可憐な柄ですね。
いろいろな伝統柄
熨斗(のし)
「のしあわび」という神様への供物を描いた吉祥文様です。
その中でも、細長い帯状の熨斗を何本か束にして描いたものは、「束ね熨斗(たばねのし)」と呼ばれます。
「おめでたい」「高級」「華やか」などの意味がある、縁起のいい柄ですよ。
御所車(ごしょぐるま)
「御所車」とは、京都御所の周辺で、貴族が使っていた乗り物(牛車)のこと。
身分の高い貴族が使っていたことから、「富」「華やか」を意味するといわれている吉祥文様です。
檜扇(ひおうぎ)
薄いヒノキの板と絹糸で作られた扇のことです。
平安時代、十二単を着たお姫様が持つ扇で、「末広がり」という意味をもつ吉祥文様です。
糸巻文(いとまきもん)
糸を巻いておく道具である「糸巻き」。
その糸巻きに巻きついた糸が、長く伸びている様子が描かれています。
長く伸びた糸が「長寿」を表す、縁起のいい吉祥文様です。
貝桶(かいおけ)
昔、貴族の遊びに「貝合わせ」というものがありました。
ハマグリの貝の片割れを見つける遊びで、現代でいう神経衰弱のようなものだそう。
その貝合わせに使う貝を入れておく、二個一対で作られた箱が「貝桶」です。
対になる貝を間違えず選ぶその遊びから、「運命の人との出会い」や「夫婦和合」の意味がある吉祥文様になりました。
宝尽くし(たからづくし)
打ち出の小槌、宝剣、宝輪・・・
さまざまな宝を描いた柄を、「宝尽くし」といいます。
単独で描かれることもあれば、いくつもの宝を描くこともあり、華やかで縁起のいい吉祥文様です。
丸文(まるもん)
花で丸を描いたり、丸い鏡の柄だったり、鶴で円を描いたり・・・
丸い形で描かれる「丸文」。
丸には終わりがないため、「無限」を表す縁起のいい柄なんですね。
「円」→「縁」として、「両家の調和」の意味も込められているのだそうです。
波文様(なみもんよう)
海の波を表した吉祥文様です。
波を幾何学的に描いた「青海波文(せいがいはもん)」。
尾形光琳の「紅白梅図屏風」に描かれた波をモチーフに、水の流れをやわらかい渦巻で表現した「光琳波(こうりんなみ)」など・・・
海の恵みや、波が果てることがないことから、「永遠」「無限の幸せ」を意味する縁起のいい柄です。
紗綾形(さあやがた)
「卍」をななめにしたものが連続で並んだ吉祥文様です。
「卍」の由来は諸説ありますが、古代、インドでは「太陽が光を放つ様子」を描いたという説も。
「繁栄」「長寿」の意味があるとされています。
薬玉文様(くすだまもんよう)
「繁栄」「長寿」の意味があるとされています。
「薬玉」とは、貴重な香を袋に入れ、ショウブやヨモギの葉を飾って、五色の糸をたらしたものです。
元々「邪気払い」に使われていたことがルーツで、不浄を避けるとされている吉祥文様。
現代では様々な花を飾り付けることもあり、美しいその柄は、女の子が七五三で着る着物にもよく使われます。
有職文様(ゆうしきもんよう)
公家や学者など、いわゆる「有識者」の衣裳に描かれていた「有識文様」。
円や六角形など、図形が多く使われた柄です。
ひし形の中に花びらを四枚描いた「花菱(はなびし)」や、亀の甲羅のような六角形を並べた「亀甲文(きっこうもん)」など、色々な柄があります。
昔はとても高貴な柄として、一般市民が身につけることはなかったそうですよ。
まとめ
花嫁の着物には季節の柄の他に、縁起のいい「吉祥文様」がよく使われているんですね。
植物柄や生き物柄、他にもさまざまなモチーフが描かれています。
柄の意味や由来も知った上で身につければ、より一層幸せな花嫁になれそうですね!
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