教会式の儀式、それぞれどんな由来があるの?
音声で聴く!
キリスト教の教えにのっとって行われる「教会式」には、いろいろな儀式があります。
花嫁が父親とバージンロードを歩き、新郎と永遠の愛を誓い指輪交換、誓いのキス・・・
これらの儀式にはそれぞれ由来があるのですが、ご存じでしょうか?
教会式の結婚式を挙げるならぜひ知っておきたい、感動的な儀式の由来をご紹介します!
バージンロード
教会の入り口から奥の祭壇へと伸びるバージンロード。
花嫁と父親が腕を組んで、祭壇の前で待っている新郎のもとへ一歩一歩バージンロードを歩いていく光景は、結婚式の入場の定番シーンですよね。
バージンロードは、花嫁のこれまで歩んできた「人生」を表すのだそうです。
教会の扉には「誕生」の意味があり、それを開くことで、花嫁の「人生」が始まります。
親に支えられながら、お世話になった参列者たちの間を進み、これから先の未来を共にする新郎のもとへ・・・。
花嫁の過去から未来までを想像させてくれる、感動的な儀式なんですね。
このように花嫁の一生を表しているバージンロードは、とても神聖なものとされており、一般のゲストは立ち入ることができません。
教会式の参列者が、入り口ではなく、チャペルの両端から案内されるのはそのためなんですね。
また、バージンロードは、父親が花嫁を新郎の元までエスコートする道でもあります。
父親がエスコートするのは、花嫁が生まれてから今まで、一番長くそばで見守ってきた人だから。
なので、自分の人生を見守ってくれた大切な人であれば、父親以外にエスコートしてもらってもOK!
ちなみに「バージンロード」という言葉は、実は和製英語。
英語では「通路」を意味する「aisle(アイル)」という単語を使って、Wedding aisleなどと呼ばれることが多いようです。
指輪交換
新郎新婦が、結婚指輪をお互いの左手薬指にはめる「指輪交換」。
女性が結婚式の中でも特に憧れる儀式のひとつです。
指輪交換は、なんと古代ローマ時代から行われてきたのだとか。
古代ローマでは、結婚は本人同士のものではなく、家と家がつながることでした。
そこで、結婚の証拠として指輪を交換したそうです。
結婚指輪の交換の習慣はヨーロッパ各地に伝わり、結婚式のセレモニーの中に組み込まれるようになったと言われています。
現在は、永遠の愛を誓い合うという意味で指輪交換をしますね。
指輪をはめることで、相手との絆を感じられて安心する人も多いみたいです。
ベールダウン・ベールアップ
ウェディングドレスを着た花嫁が身に着けているウェディングベール。
このベールにもきちんとした意味が込められているんですよ。
ベールは、ヨーロッパで古くから続く伝統的な「清浄」のシンボル。
邪悪なもの(悪魔や悪霊)から花嫁を守る「魔除け」のアイテムだったんです。
ベールダウン
一般的に、バージンロードを歩く前に母親が花嫁のベールをおろすことをベールダウンと言います。
今まで大切に育ててきた娘に、母親が最後にしてあげるお世話です。
花嫁を守る「魔除け」のベールを母親の手でおろし・・・これからの幸せを願って、新郎のもとへ送り出すんですね。
ベールアップ
花嫁のベールをあげられるのは、これから花嫁を守っていく新郎だけ。
ベールをあげると、花嫁を守るものは何もなくなります。
代わりに
「これからは僕が守ります」
という新郎の決意が込められています。
また、ベールにはふたりの間の「壁」という意味もあるのだとか。
ベールアップをすることでお互いの「壁」をなくし、ふたり一緒に幸せな家庭を築いていこう、という誓いの意味も込められているんですね。
ベールアップの後はいよいよ「誓いのキス」です!
誓いのキス
「誓いの言葉」の後に行われる、「誓いのキス」。
互いの口にキスをすることで、「誓いの言葉」を体の中に封印する、という意味があるのだとか。
誓いのキスは口にするのが基本ですが、絶対そうしないといけないわけではありません。
日本では人前でのキスを恥ずかしがる人も多いらしく、ほっぺにキスや、誓いのキスに代わる演出をするカップルもいるみたいですよ。
ブーケ・ブートニア
ブーケとブートニア(新郎がジャケットの襟につける花)は、結婚式で必須のアイテムです。
季節の花を使うなど、こだわりたい花嫁も多いはず。
そんなブーケ・ブートニアの素敵な由来を見ていきましょう!
まず、ブーケ(bouquet)は、フランス語で「花束」という意味です。
昔、恋人と結婚したいと思った男性が、野に咲く花を摘みながら彼女のもとへ向かいました。
彼女のもとへ着くころには、素敵な花束ができていたそうです。
その花束を彼女へ差し出してプロポーズ。
彼女はその花束の中から一輪を抜き取って、彼の胸へ挿しました。
彼女が花を挿してくれたら、婚約成立。
これがブートニアのはじまりです。
ブートニア(boutonniere)は、フランス語で「ボタンホール(襟穴)」という意味。
元々の言葉の意味で言うと、花そのものではなく、花を挿す襟穴のことを指しているんですね。
つまり、ブーケは彼女がプロポーズされた証(あかし)。
ブートニアは、彼がYESの返事をもらった証。
ブーケとブートニアはセットなんですね。
このような由来から、ブートニアは、ブーケと同じ種類の花を使って作られます。
このようなブーケ・ブートニアの由来から誕生した演出として、「ダーズン(ダズン)ローズ」というものがあります。
ダーズンローズ(dozen rose)は、英語で
「1ダース(12本のバラ)」という意味です。
新郎がゲストから1本ずつ計12本のバラを集め、それを花束にして彼女に贈り、
「結婚してください」
とプロポーズ。
新婦は「はい」と答えてその中から1輪を新郎の胸に挿すという演出です。
12本のバラにはそれぞれ次のような意味があります。
愛情・情熱・感謝・希望・幸福・永遠・尊敬・努力・栄光・誠実・信頼・真実
これから夫婦になるふたりにピッタリの意味ばかりですね!
まとめ
教会式で行われる儀式について、その由来をまとめました。
なんとなくこうするのが普通と思っていた儀式にも、いろんな願いが込められていましたね。
由来を知って、より一層感動的な結婚式を挙げられることを願っています。
「演出・余興」の他の記事
「演出・余興」
の次に知っておきたいこと
- 結婚に関する疑問を解決したい方へお役立ち記事2100本!「結婚ラジオ」
- 結婚のあれこれ、スキマ時間に楽しく読みたい方へイメージ膨らむ♪「結婚準備の基礎知識」
- 結婚式場を決めたい、お得に結婚式を挙げたい方へ全国約2000式場をご紹介「結婚式場を探す」