学生結婚のメリット・デメリットって?扶養や大学での手続きについても解説
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高校や大学、大学院などに在籍しているうちに結婚をする「学生結婚」。
以前は20歳未満が結婚するときは親の同意が必要でしたが・・・
2022年4月の法改定により、男女ともに18歳以上なら親の同意なく結婚ができるようになりました。
学生カップルの選択肢のひとつとして、以前よりハードルが低くなった「学生結婚」。
そのメリット・デメリット、気になる扶養や大学での手続きなどについてご紹介します。
真剣に考えている人も、ちょっと気になるという人も、ぜひ参考にどうぞ。
学生結婚のメリット
メリット①早くから人生設計ができる
結婚をすると、恋人同士のときと比べて二人の将来をより現実的に考えやすくなりますよね。
「子どもはいつ、何人ほしい?」
「家はどうする?車は買う?」
「20年後はどこで、どう過ごしていたい?」
・・・など、具体的なライフプランを立て、必要な貯蓄や備えるべきリスクについて早い段階から考えることができるのは、学生結婚のメリットといえそうです。
二人でやりくりをして、若いうちから夫婦としての貯金を貯めていけば、「大きな庭つきのマイホームを購入」なんて夢も、意外とすんなり叶ってしまうかもしれません。
また、社会人になってから結婚をすると、単身赴任で家族と離れたり、転勤で引っ越しをしたりと、生活の大きな変化が避けられない場合もあります。
しかし、学生結婚をするなら、先を見越してずっと地元で働ける企業を就職先に選ぶなどして、生活の基盤を固めやすくすることもできますね。
メリット②万全の体力で出産・育児
学生結婚ですから、結婚する二人の年齢は大体「20代前半くらい」が多いと思います。
それだけ若ければ体力にも余裕があるはず。
たとえば、出産や子育てを考えたとき、体力的な余裕というのは大きなメリットです。
子どもを育てるのには想像以上にエネルギーを使うものですからね。
特に、子どもがたくさん欲しいカップルなら、体力のある若いうちに学生結婚するのは一つの選択肢といえます。
自分が通っている大学の付属病院で出産すれば、出産費用が免除されるケースもあるようですよ。
メリット③人生で一緒にいられる時間が長い
厚生労働省の調査によると、2022年(令和4年)の日本の女性の平均寿命は、87.09歳。男性の平均寿命は、81.05歳。(厚生労働省『令和4年簡易生命表』より)
20歳で学生結婚をすると、二人は単純計算で約60~70年もの長い時間を、パートナーとして過ごせるということになります。
たとえば20代前半で子どもを授かったとしたら、40代くらいには子育てが終わります。
まだまだ40年くらい、二人きりで過ごせる時間が残っているという計算になりますね。
旅行をしたり、新しいことに挑戦したり、ゆったりと夫婦の時間を楽しめそうです。
より長い時間を共有し、多くの経験や思い出を重ねていけるのは、若くして結婚するメリットといえそうですね。
以上、学生結婚の3つのメリットを紹介しました。
続いて、デメリットを見ていきましょう。
学生結婚のデメリット
デメリット①経済的負担が大きい
やっぱり一番気になるのはここですね。
学校に通いながらバイトして稼いで・・・
では、お金を貯めるのにも限界が。
さらに子どもが生まれるとなると、学校に通いながらバイトに育児にと、すごく忙しくなりそうです。
学業がおろそかになり、卒業が危うくなってしまうなんて可能性も。
普通に学生を続けている二人だと、本人たちだけでこの問題を解決するのは難しいと思います。
お互いの実家にも相談して、みんなで協力体制を築く必要がありそうです。
デメリット②就職活動に不利?
学生結婚は、就職活動では時に不利になってしまうこともあるようです。
経済的に自立していない状態での結婚ですから、
「ちゃんと将来のこと考えてるのかな?」
と人事の人に思われてしまうかもしれません。
転勤が多い会社だと、
「すでに家庭がある人だから、転勤はさせられないだろうな」
といった理由で、採用をためらわれてしまう場合もあるようです。
とはいえ、「不利なんだ」と最初から決めつけてあきらめてしまうのは、少しもったいないかも。
昔に比べて働く人の価値観は多様化していますし、多様な働き方を認める企業も増えてきています。
たとえば、もし面接で自分の描いているライフプランを具体的に話すことができたとしたら・・・
「若いのにしっかり考えているんだな」と理解を示してもらえるかもしれませんよ。
デメリット③友人と疎遠になるかも
学生結婚をすると、周囲の友達とは環境が大きく変化します。
既婚者として、大学生らしく夜遅くまで飲み会に参加したり、遊びまわったりといったことも控えた、責任感ある姿勢が求められることも。
また、早い時期に出産し、自分が子育てに追われることになった場合、同じ時期の独身の友達は、仕事に旅行に勉強にと、自分のやりたいことを謳歌中。
時間的にも忙しくなって、友達に会う回数が減ってゆき・・・
場合によっては、そのまま疎遠になってしまうこともあるようです。
ただ、先に子育てを始めるということは、子育てが終わるのも先ということ。
子どももそれなりに大きくなって、手がかからなくなってきたころ、社会人になってから結婚した友達は幼い子どもの世話で大忙し!
そんなとき、子育ての先輩としてアドバイスや手助けをしてあげれば・・・
学生の頃とはまた違った、素敵な友人関係を築くことができるかもしれません。
長い人生、何がどこでプラスになるかはわからないということですね。
この記事では結婚そのもののメリットやデメリットについてくわしく解説しています。
結婚のメリット・デメリットっていったい何?税金や扶養などお金の制度もFPが解説!
こちらも参考にしてみてくださいね。
学生結婚に関するギモンを解決!
では最後に、学生結婚に関するよくあるギモンをチェックしておきましょう。
扶養や健康保険はどうなる?
税金や健康保険について、学生は基本的に親の扶養に入っていますが、学生結婚をすることで扶養から外れる場合もあります。
親の扶養を外れるかどうかは、二人や親の収入、親と別世帯になるかどうかなどで変わってきます。
親の扶養を外れると、まず税金については親が扶養控除を受けられなくなるので、親が払う税金が高くなります。
健康保険については、二人で新たに加入する必要が出てくるため、それぞれが保険料を負担することになります。
大学で必要な手続きは?
学生結婚の場合、大学などでの手続きも必要となります。
具体的には、学生証の姓の変更、授かり婚の場合は、休学することも。
大学によっては旧姓使用が認められることもあるので、旧姓をそのまま使いたい人は相談してみるといいですよ。
学費が安くなるって本当?
大学などによっては、学生結婚をすると学費が免除や減免を受けられるところもあるようです。
ただ多くの場合、「結婚して世帯の収入が低くなったから」という理由で学費が免除されるよう。
結婚したから免除される、というわけではないんですね。
大学にそうした制度がなくても、世帯収入が少なければ奨学金などの制度が受けられる場合も。
詳しくは大学の窓口で聞いてみましょう。
離婚率が高いって本当?
「学生結婚は離婚率が高い」という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
たしかに離婚率は少々高めなのですが・・・
学生結婚だから高いというわけではなく、20代前半までに結婚した人は男女とも非常に高い傾向にあるということのようです。
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、離婚率は、男性では20~24歳、女性では19歳以下が最も高いという結果に。
(国立社会保障・人口問題研究所『人口統計資料集(2023)』より)
お互いのことをよく理解していないうちの結婚や、思いがけない授かり婚の場合には、離婚してしまうことも多くなるようです。
結婚は人生の大きな決断なので、二人の将来のことをしっかり考えた上で判断をしたいですね。
親を説得するにはどうしたらいい?
学生結婚には親の理解と協力が欠かせません。二人の親ともよく話し合うことが大切です。
もし反対されたなら、「どうして今結婚をしたいのか」「結婚後はどう生活していこうと考えているか」を具体的に説明しましょう。
真剣で諦めない姿勢を見せれば、親もわかってくれるかもしれませんよ。
まとめ
学生結婚は、結婚してからしばらくのあいだは、経済的な面や、就職活動、友人関係など、苦労する場面が多そうなのは確かです。
ただ、長い目で見ると、
・早くから人生設計ができる
・より長い時間をパートナーとして過ごすことができる
・出産や育児をする場合、体力面での余裕がある
などなど、メリットもありますね。
先の長い人生、幸運なことに、若い二人にはまだまだたっぷり悩む時間があるはずです。
焦らず、かといって悩みすぎず・・・二人にとって最善の選択ができることを願っています!
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