バージンロード、誰と歩く?意味や由来からキレイに歩くコツ、装飾・演出アイデアまで一挙紹介
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バージンロードを歩く花嫁姿って素敵で憧れますよね。
でもそんなバージンロードには、どんな意味が込められているか知っていますか?
今回は、バージンロードの意味や由来はもちろん、色やデザイン、演出方法などバージンロードにまつわる情報をたくさんお届け!
一緒に歩く人の選び方や、キレイな歩き方のポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
バージンロードの由来や意味
そもそも「バージンロード」とは?
「バージンロード」とは、チャペルや教会の入り口から、祭壇に向かって延びる通路のこと。
実はこの「バージンロード」という名前は、日本のブライダル業界が名づけた和製英語。
そのため海外では
「Wedding Aisle(ウエディング・アイル)」「wedding road(ウェディング・ロード)」
などと呼ばれているそうです。
ちなみに「Aisle」は「座席間の通路」などの意味で、「road」は「道」という意味。
「Wedding Aisle」を直訳すると「結婚通路」など少し堅苦しい呼び名になるので、「バージンロード」の方が確かに素敵な響きかもしれませんね。
ちなみに、通路に敷かれた布のことを「バージンロード」と呼ぶ場合もあるようです。
バージンロードの由来
バージンロードには、悪いものを遠ざけるお清めの意味があると言われています。
その昔「幸せそうな花嫁は嫉妬した悪魔にさらわれる」という言い伝えがあったそう。
そこで清らかな布を敷いた道を用意し、そこを花嫁が歩くことで、「悪魔から守る」という意味があったんですね。
花嫁が顔におろすベールや、フラワーガールがまく花びら、花嫁に似せたブライズメイドなども、同じように魔除けの意味があると言われています。
このように結婚式では、幸せいっぱいの花嫁を悪魔から守るための工夫がたくさんされていたんですね。
ただし最近の結婚式場ではデザイン性の高いバージンロードも多く、布を敷かないタイプのものも少なくないようです。
バージンロードのデザインについては、後で詳しくご紹介しますね。
バージンロードの持つ意味
バージンロードは、花嫁の「過去」「現在」「未来」を表しているとも言われています。
それぞれ詳しく見ていきましょう!
チャペルの扉を開けたところは、花嫁の「誕生」を意味します。
そこから続くバージンロードは、花嫁の今まで歩んできた人生。
一歩を一年と考え、大切な人にエスコートしてもらいながらゆっくり歩いていきます。
赤ちゃんから少女になり、思春期、大人・・・そんな今までの人生を振り返りながら歩くといいですね。
祭壇まで来ると、エスコート役が新郎へバトンタッチ。
新郎と愛を誓う「現在」になるわけです。
皆の前で新郎と愛を誓い、二人でバージンロードを歩き、退場します。
これからは、二人で築く新しい未来。
新郎と二人で歩くバージンロードは、二人の明るい未来を表しているそうです。
バージンロードには魔除けだけでなく、こんな素敵な意味も込められているんですね。
意味を知っておくと、歩くときはなお感慨深いのではないでしょうか。
ではそんなバージンロードのエスコート役は、誰にしてもらうものなのでしょう?
次は、バージンロードのエスコート役についてお話しします。
バージンロードは誰と歩く?
バージンロードを花嫁と一緒に歩き、新郎の元までエスコートしてくれる役は、「花嫁の父親」というイメージが強いですよね。
実際、結婚スタイルマガジンSNSアンケート(※)でも、父親と歩いた先輩花嫁が8割という結果になりました。
このように父親とバージンロードを歩くのがやはり一般的なんですね。
とはいえルールが決まっているわけではないので、父親以外と歩いてももちろんOK!
・大切に育ててくれたお母さんと
・仲良しの兄弟姉妹と
・大好きなおじいちゃんおばあちゃんと
・大親友のあの子と
・始めから新郎新婦で
・・・など、自分が大切に思う人を選べば大丈夫。
色々な事情で父親が結婚式に出席できないケースもありますし、そうでなくても、花嫁が「この人」と思う人に決めることができますよ。
また両親ふたりと一緒に歩くなど、3人以上になってもOK。
ただし、結婚式場によってはエスコート役の人数が決まっていたり、バージンロードの幅によっては3人で歩きにくかったりすることも。
3人以上でバージンロードを歩きたい場合は、事前にプランナーに相談しておくと安心です。
では次に、バージンロードを歩く時のポイントをご紹介します。
バージンロードを美しく歩くためのポイント
バージンロードを歩く時には、キレイに見せるためのポイントがいくつかあります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
転んでしまうなどのトラブルを防止するアイデアもあわせて紹介しますね。
姿勢を正す
猫背だったり姿勢が悪かったりすると、歩く姿がキレイにみえませんよね。
まずは姿勢を正しましょう。
頭のてっぺんから糸で釣られているようなイメージ・・・といえば分かりやすいでしょうか。
腰は反り過ぎずに背筋をピンと伸ばします。
そして左右の肩甲骨を寄せて両肩を少し後ろに持っていき、デコルテラインを開くことで美しい立ち姿になりますよ。
ただしその時、力が入って肩が上がらないよう、肩を開くときは下に下げるよう意識しましょう。
また、胸を斜め上に突き出すようなイメージにすると、姿勢が美しく堂々としてみえます。
さらに胸を突き出すことでドレスの前裾が少し持ち上がるので、
「歩いているときにドレスの裾を踏んで転びそうになった・・・!」
なんていう失敗を予防することもできますよ。
ちなみに、Aライン、プリンセスライン、ベルラインなどスカートの広がりがあるドレスの場合、上半身を気持ち反らし気味にすると、スカートがキレイに広がって見えます。
一方スレンダーラインやエンパイアラインのようにストレートなシルエットのドレスなら、まっすぐの姿勢を意識するといいでしょう。
ブーケを持つ位置に注意
ブーケは、ちょうど「おへそ」の辺りに花がくるように意識して持ちます。
あまり上の方で持つと、ドレスのデザインも隠れてしまいますし、キレイに見えません。
ブーケを持つ手をおへその少し下くらいにキープしておけば、ちょうど花部分がおへその辺りにきます。
また歩いていると無意識にブーケを持つ手が上へ上へと上がってしまうこともあるので、意識して位置をキープするといいですよ。
自分の腰骨に手首を当てるくらいをイメージすると、ちょうどいい位置になるでしょう。
ちなみに、ブーケはベールとドレスの間に入れて顔の前に空間を作るのがおすすめ。
そうするとベールに立体感が出て、前が見えやすくなったりベールにメイクが付くのを防げたりしますよ。
エスコート役の腕にそっと手を添える
エスコート役が男性の場合、花嫁と腕を組んで歩くのが一般的。
花嫁の右側に立った男性は、花嫁側の肘(左肘)を90度に曲げます。
そして花嫁はしっかりと腕を組むのではなく、そっと手を添える程度にするとキレイ。
指先まで美しく・・・を意識して、優しく手を置きましょう。
一方、母親や姉妹、友人など女性にエスコートしてもらう場合は、腕は組まないことが多いようです。
エスコート役に手のひらを上にして手を差し出してもらい、花嫁はそこに手を重ね、先導してもらいます。
ただこれも「こう!」と決まっているわけではないので、手をつないで入場・・・なんていう微笑ましい入場もアリですよ。
他には、両親と3人で歩く場合などは、父親・花嫁・母親と横並びになり、両親が両側から花嫁の腕にそっと手を添えるようなエスコートも可能。
その場合花嫁は、両手でブーケを持つことになります。
エスコートしてもらう相手の性別や人数によって、プランナーさんと相談して臨機応変に決めるといいでしょう。
バージンロードならではの歩き方
バージンロードを歩くときは、ゆっくりと一歩一歩、思い出をかみしめて進むことがとても大事なポイント。
あまりさっさと歩いてしまうと、エレガントさに欠けるかもしれません。
そしてエスコート役とバージンロードを歩くときは、次のような「ウェディングステップ」と呼ばれる歩き方をするのが一般的。
1 右足を1歩出す
2 左足を右足に揃える
3 左足を1歩出す
4 右足を左足に揃える
このような手順を繰り返すのがウェディングステップです。
もどかしいほどゆっくりと進むくらいが、ちょうどいいですよ。
またエスコート役と歩く速さを合わせると、よりキレイに見えるので、前もって練習しておければベスト。
速さを合わせるためには、エスコート役が花嫁の足並みに合わせるのが基本です。
でもエスコート役の人も、緊張で早足になってしまうことはあります。
そんな場合は、「早くなりすぎたときは、手で肘を握って合図するね」などと決めておけば、いざというとき役に立ちますよ。
さらに花嫁はドレスを踏んで転ばないよう、ドレスの前裾を軽く蹴るようなイメージで歩くのもポイントです。
ただし強く蹴りすぎたりつま先で蹴ったりすると、音が出たり見栄えもよくないので、
1.片足を太ももから持ち上げる
2.膝を前に出す
3.膝から下を前に出す
4.足の甲で裾を押し出す
というようなイメージで練習してみましょう。
他には、エスコート役が花嫁のドレスを踏んでしまうという失敗もありがち!
そんな失敗を防ぐためには、花嫁が、エスコート役の半歩後ろを歩くようにします。
エスコート役の人がドレスの真横に立つと、ドレスを踏みやすい状態になります。
半歩先を歩いてもらうことで、ドレスを踏みにくい位置にいることができますよ。
ここまで歩き方のポイントを色々お伝えしましたが、歩き方を気にするあまり、二人とも目線が足元に・・・なんてことになると、もちろんキレイには見えませんよね。
目線はまっすぐ正面に向け、胸を張って歩きましょう。
こちらも「歩くときは新郎の方を見ることにしよう」など、前もって決めておくと安心ですよ。
ちなみに新郎と退場するときは、ウェディングステップは使いません。
それ以外は大体入場と同じで、新郎が腕を90度に曲げ、花嫁が手を添えて腕を組み、花嫁は新郎の半歩後ろを歩きます。
退場のときもあまり急ぎ過ぎず、気持ちゆっくり歩くよう意識するといいでしょう。
では次に、バージンロードの色やデザインについて見ていきましょう。
バージンロードの色やデザイン
バージンロードには、さまざまな色のものがあります。
キリスト教では、次のように宗派によってバージンロードの色が違うこともあるそう。
〇プロテスタント・・・白
〇カトリック ・・・赤や緑
ただ日本のチャペルや結婚式場では、宗派に関係なく、会場のイメージに合わせたバージンロードが用意されている場合もあります。
そしてそれぞれの色にはこんな意味も込められているんですよ。
白・・・「純潔」「勝利と喜び」など
赤・・・「深い愛情」「精霊の祝福」など
緑・・・「希望」
すべて素敵な意味ばかりですね。
他には青いバージンロードもあり、こちらには「空や海のように永遠に続く愛」といった意味が込められていると言われています。
@ar_wd0908
また赤や青のバージンロードは、ウェディングドレスの白が引き立つというメリットもあるそう。
色を選べる場合は、バージンロードとドレスの相性も考えるといいかもしれませんね。
そして先ほども少しお話しした通り、最近では布は敷かず、大理石やガラス張りなど、デザイン性の高いバージンロードも少なくありません。
@y.mk0515
さらに照明や、模様を投影して幻想的に演出できる会場もあるんですよ。
@planner_yukka
このようにバージンロードだけでも、会場によってさまざまな色やデザインがありそうですね。
そんなバリエーション豊かなバージンロードですが、飾り付けでさらにオリジナリティを出すこともできるよう。
続いては、そんなバージンロードの装飾アイデアを見ていきましょう。
バージンロードの素敵な飾り付けアイデア
バージンロードは、二人らしく飾り付けることができる場合も!
装飾アイデアをいくつか見てみましょう。
アイルランナー
「アイルランナー」とは、バージンロードの上に敷く細長い布のことです。
自分たちでデザインしたアイルランナーを飾れば、チャペルの雰囲気ががらりと変化!
好きな色で作るのもいいですし、「Wedding」や二人の名前など文字を入れたアイルランナーもオシャレ。
@yu_pe_wd
二人の赤ちゃんの時から出会いまで、生い立ちがわかる写真入りアイルランナーもおすすめです。
@gardenterrace.sagawedding
花嫁の人生を意味するバージンロードに、ピッタリの装飾ですね。
ガーデンウェディングで芝生の上に敷くのも素敵ですよ。
花を飾る
バージンロードに花びらを敷き詰めるのも、ロマンチック!
バージンロードの両側を花で飾ったり、屋外ならお花でアーチを作るのも可愛いですね。
好きな色の花を飾れば、華やかでスイートなバージンロードになります。
キャンドルでムーディーに
バージンロードの両側に、キャンドルを飾るのもGOOD。
幻想的で、とてもいい雰囲気になりそうですよね。
特に夕方以降の挙式なら、キャンドルの演出がピッタリです。
ちなみに足元に飾る場合は、安全のためキャンドルに似せたライトにすることが多いようですよ。
素敵な装飾方法は色々ありますが、教会や会場によってはこういった装飾がNGな場合も。
やってみたいという人は、前もってプランナーさんに相談し、どんなことができるか聞いておくと安心ですよ。
バージンロードの装飾については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
バージンロード入場の演出アイデア
挙式会場に入ってきて、バージンロードを歩きだす入場シーン。
ゲストの注目を集める瞬間だからこそ、特別な演出を取り入れてみたいと思う人もいるのではないでしょうか。
続いては、そんなバージンロードの入場シーンにおすすめの演出を紹介しますね。
フラッグガール・フラッグボーイ
@hm_wedding1125
フラッグガール・フラッグボーイは、新郎新婦の入場を知らせる役割のこと。
「Here Comes The Bride(今から花嫁が通ります)」と書かれたウェディングフラッグを持って、バージンロードを歩きます。
会場のドアが開いてフラッグを持っておめかしした子どもが登場したら、あたたかい雰囲気になりそうですね!
フラッグガール・フラッグボーイについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
結婚式で人気のウェディングフラッグとは?手作りの方法もわかりやすく解説!
ベールダウン
@kei.chi.wedding
ベールダウンは、バージンロードを歩く前に花嫁のフェイスベールを下ろす演出です。
「花嫁への最後の身支度」という意味があり、花嫁の母親が行うのが定番。
魔除けの意味があるベールを下ろすことには、「花嫁を災いから守ってほしい」という母親の願いも込められているそうです。
これまでの日々を思い出して涙ぐむ、なんて感動的なシーンも見られる素敵な演出です!
ベールダウンについてはこちらの記事も読んでみてくださいね。
「ウェディングベール」って?どんな種類・デザインがあるの?画像付きでご紹介
リングボーイ・フラワーガール
リングボーイは、結婚指輪をのせたリングピローを運ぶ役割のこと。
一方フラワーガールは、花びらをまきながら花嫁を先導する役割のことです。
いずれも、男の子・女の子どちらが務めてもOK。
とびきりの笑顔と愛らしさで、新郎新婦の緊張もほぐれそう!
フラワーガール・リングボーイについてはこちらの記事で詳しく紹介していますよ。
フラワーガール・リングボーイの役割って?誰に、どう依頼すればイイ?
ベールガール・ベールボーイ
@wedding_chiiko
ベールガール・ベールボーイは、花嫁がベールを踏んでしまわないように後ろから持って一緒に入場する役割のこと。
ドレスのトレーンを持つ場合は「トレーンベアラー」とも呼ぶそうです。
花嫁の進むスピードに合わせて歩ける年齢の子どもに頼むとよさそうですね。
バージンロード入場のおすすめBGM
では最後に、入場シーンにおすすめの曲をご紹介します。
挙式のイメージに合った曲を探してみてくださいね。
Libera「Far Away(彼方の光)」
「Far Away」は、イギリスの少年合唱団リベラが歌う神聖な雰囲気の曲。
ドラマやCMの挿入歌として使われたこともあり、耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。
透明感のあるボーイソプラノの歌声が、バージンロードでの入場シーンにピッタリです。
Celtic Woman「You Raise Me Up」
「You Raise Me Up」は、アイルランドの音楽グループ、ケルティック・ウーマン(Celtic Woman)の曲。
様々なアーティストにカバーされている名曲で、日本ではフィギュアスケートの荒川静香選手が使用したことでも有名です。
上品なメロディーと美しい歌声が、入場シーンを感動的に演出してくれますよ。
Bette Midler「The Rose」
「The Rose」は、元々映画の主題歌として使われた曲。
今では結婚式の定番中の定番曲になっていて、挙式だけでなく披露宴などでも使われることが多い曲です。
特に入場シーンでは、パイプオルガンでの演奏にすると神秘的で感動を誘う演出になるよう。
静かな曲調でしっとりとしたメロディーは、会場を感動に包んでくれますよ。
※「結婚スタイルマガジン」SNSアンケート
調査時期:2022年11月
調査人数:496人
まとめ
チャペルや教会の入り口から、祭壇に向かって延びる「バージンロード」。
悪いものを遠ざけるお清めの意味があり、花嫁の「過去」「現在」「未来」を表しているとも言われています。
そんなバージンロードのエスコート役は花嫁の父親が一般的ですが、実は母親や兄弟姉妹、新郎など誰でもOK。
花嫁が大切に思う相手と歩きましょう。
バージンロードをキレイに歩くための主なポイントは、こちら。
〇姿勢を正す
〇ブーケはおへその下で持つ
〇エスコート役の腕にそっと手を添える
〇ウェディングステップでゆっくり歩く
〇エスコート役の半歩後ろを歩く
〇目線は正面
バージンロードは会場によって色やデザインがさまざまで、さらにアイルランナーやお花、キャンドルなどで装飾を楽しむこともできます。
またベールダウンやフラワーガール・リングボーイなど、入場シーンに取り入れられる演出もご紹介しました。
大切な誰かとバージンロードを進み、明るい未来に踏み出しましょう!
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