「教会式」ができる結婚式場

教会式（キリスト教式）は、キリスト教のしきたりにのっとって行われる挙式スタイル。教会で神様に永遠の愛を誓い、愛の証として指輪を交換します。

実際のチャペルや教会を会場としますが、近年は専門式場やホテル、ゲストハウスの併設チャペルで行うケースが多くなりました。

教会式は、たくさんの友人や知人に見守られながら挙式を行いたいカップルや、ベールダウンや誓いの言葉などの儀式を大切にしたいふたりにおすすめのスタイルです。

信者じゃなくても挙式はできる？

キリスト教には、大きく分けて「カトリック」と「プロテスタント」の２つの宗派があり、結婚式のルールも少し違います。

カトリックでは、結婚するふたりのうち少なくとも一人が信徒でないと、挙式ができません。一方でプロテスタントでは、信者でなくても挙式をすることができる教会がほとんど。

ちなみにホテルや結婚式場の併設チャペルは結婚式を挙げるための施設なので、信仰に関わらずだれでも教会式を挙げることができます。

プロテスタント教会における一般的な教会式の流れをご紹介。会場によって異なりますが、全体の所要時間はおおよそ20～30分ほどです。

①ゲスト入場
祭壇に向かって、右側に新郎のゲスト、左側に新婦のゲストが着席。

②開式の辞
司式者である牧師さんが、結婚式の開式を宣言します。

③新郎入場
まずは新郎が入場し、祭壇の前で新婦を待ちます。

④新婦入場
父親とともに新婦がバージンロードを歩いて入場。祭壇の前で、父親から新郎にバトンタッチします。

⑤讃美歌を歌う
出席者全員が立ち上がり、讃美歌を歌います。

⑥聖書の朗読と神への祈り
牧師が、結婚にふさわしい聖書の教えを朗読し、神に祈りを捧げます。

⑦誓いの言葉
牧師の問いかけに対して、新郎新婦それぞれが答える形で永遠の愛を誓います。

⑧指輪の交換
愛の誓いの証として、指輪を交換。まずは新郎から新婦、次に新婦から新郎の順番で、相手の左手の薬指に指輪をはめます。

⑨「結婚証明書」にサイン
ふたりが夫婦となったことを牧師が宣言し、新郎新婦と牧師は「結婚証明書」にサインします。

⑩閉式の辞
ふたりの結婚が成立したことを牧師がゲストに報告します。

⑪新郎新婦の退場
全員でもういちど讃美歌を歌います。そして、新郎新婦は腕を組み、ゲストの祝福を受けながらゆっくりとバージンロードを歩いて退場。

教会式の演出には、それぞれに素敵な意味が込められています。意味を知れば、より感動的な挙式が叶うでしょう。ここでは、ベールダウン、フラワーシャワー、ブーケトスの3つの定番演出をご紹介します。

ベールダウン

「邪悪なものから花嫁を守る」と言われるウエディングベール。式が始まる前に、新婦のお母さんがウエディングベールを下ろして送り出すのがベールダウンです。「最後の身支度」という意味が込められています。母娘の間でさまざまな思い出が蘇り、感動的な瞬間となるはず。

フラワーシャワー

挙式が終わって教会の外へ出てきた新郎新婦に、ゲストが生花や造花の花びらを投げかける定番の演出。「新郎新婦を祝福し、今後の幸せを祈る」という意味が込められています。最近では、シャボン玉を吹いて飛ばすバブルシャワーや、紙吹雪を使ったペーパーシャワー、ふわふわと羽が舞うフェザーシャワーなど、さまざまなシャワーがあります。

ブーケトス

挙式を終えた花嫁が、集まってもらったゲストに背中を向けてブーケを投げます。「幸せをおすそわけする」という意味が込められており、ブーケをキャッチした未婚女性は次に結婚できるといわれています。トスの瞬間には歓声が沸き起こり、ゲストと一緒に盛り上がれるはず。