結婚準備の基礎知識

「結婚式のスタイル」人気の3大タイプ
教会式・人前式・神前式

ハッピーな結婚までの道のりがいよいよスタート! 親へのあいさつ、周囲への報告ってどんなふうにすればいい? 押さえておきたい基本ルール&マナーをご紹介します。

挙式スタイル、その違いは主に“誓いをたてる対象”によるもの。

また、教会式であればウェディングドレス、神前式であれば白無垢・・・のように衣裳も異なるので式のイメージを固めておくこと、親の希望を確認しておくことも大切です。

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Q.挙式スタイル、どれを実施しましたか?
A.「教会式(キリスト教式)」・・・60.7%
「ベタですが、真っ白なウェディングドレスを着て父とバージンロードを歩くのが小さい頃からの夢でした!ドレスのトレーンを持つ『トレーンベアラー』を3歳の姪っ子にやってもらい、ほほえましくも感動的な式になりました」(洋子さん・32才・主婦)

結婚式=教会式(キリスト教式)をイメージする人が多数いるようです。
雑誌やテレビなどでウェディングドレスを着用したチャペルでの挙式を目にすることが多く、「THE結婚式」のイメージを抱きやすいのも人気の理由。
「人前式」・・・26.7%
「自由な雰囲気はもちろん、『人前式』は日本の挙式スタイルの原点であるという話も気に入ってこのスタイルに決定。セレモニーの最後には、参列者全員でシャンパンで乾杯する『シャンパントースト』の演出も取り入れて大盛り上がり!」(咲羽さん・24才・会社員)

形式や格式にとらわれない人前式。
リーズナブルに式を挙げたい人からも支持があります。特別な場所や設備を用意しなくても行える手軽さも人気の一因。
工夫次第では、3大挙式スタイルの中で一番コストを抑えて実施できることも魅力です。
「神前式」・・・12.6%
「色打掛に洋髪を合わせるスタイルを雑誌で見て、結婚式は神前式でやりたい!と心に決めていました。和装姿を見て、祖母もよろこんでくれました。毎年初詣している地元の神社で挙式できたので、来年からの初詣も感慨深いものになりそうです」(由佳さん・29才・会社員)

日本の伝統的なスタイルで根強い人気を集める神前式。
昨今、「和婚」とも呼ばれる和装でのぞむ結婚式ブームで、この挙式スタイルを選ぶ人が再び多くなってきています。
昔ながらのスタイルがかえって新鮮に見えるとの声も多数!

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1. 教会式の基本をチェック

神聖な空間でとりおこなうロマンティックな挙式。チャペル、バージンロード、白のウェディングドレス・・・etcと、花嫁の夢がぎっしりつまった一番人気のスタイルです。
キリスト教式とも呼ばれ、日本で一番人気の高い挙式スタイル・教会式。おなじみスタイルの基本を改めて確認してみましょう!

  • 【場所】結婚式場の多くには教会式のチャペルが設けられており信仰に関係なく挙式が可能です。
    また、レストランなどチャペルがない場所では聖壇を設けて行うことあります。
    プロテスタントであれば信者でないカップルの挙式も広く受け入れていることが多く、ホテルや専門結婚式場などのチャペルでの挙式のほとんどはプロテスタントです。
    街の教会での挙式は正式なカトリック信者のみであったり、挙式前に“結婚講座”を受ける必要があることもあるので確認が必要。
  • 【衣裳】新婦は神聖な場所にふさわしい白のドレスに、ベールやグローブなどを身につけ、肌の露出をひかえましょう。
    新郎はタキシードなど礼服を着用して。
  • 【予算】約10~50万円(相場)※ゲスト人数やプランにより異なります
  • 【招待客】約40~70名※参列者は親族や友人など。

一般的な教会式の流れ

基本的な式次第をご紹介。ベールダウンやフラワーシャワーなどを盛り込む演出もあるので事前に会場に確認を。

  • 新婦の入場・・・ 新婦は父親のエスコートでバージンロードに進み、聖壇前の新郎に引き渡されます。父親がいない場合には、母親やほかの親族にエスコートをお願いすることも可能。また、新郎新婦で入場することもあります。
  • 賛美歌斉唱・・・ 列席者全員が起立して賛美歌を斉唱。牧師が聖書を朗読し愛の教えを伝え、神に祈りを捧げます。
  • 誓いのキス・・・ 牧師が結婚のふたりの意思を確認したら、指輪を交換。誓いのキス。
  • 結婚を宣言・・・ 牧師が二人が夫婦であることを宣言。新郎新婦、証人または牧師が結婚証明書に署名します。
  • 新郎と退場・・・ 列席者全員でふたたび賛美歌を斉唱。新郎新婦は腕を組み、バージンロードを歩いて退場します。

教会式の演出例

  • ベールダウン・・・父親とバージンロードを歩く前に、母親が花嫁のベールを下げる。ウェディングベールは邪悪なものから花嫁を守るといわれている。
  • ライスシャワー・フラワーシャワー・・・挙式後、新郎新婦にむけて参列者が花びらや米粒を投げるセレモニー。花びらは花の香りによって幸せを妬む悪魔から二人を守る意味がある。米粒は子孫繁栄の象徴。
  • フラワーガール・・・女の子がバージンロードに花びらを撒きながら清め、花嫁を先導する演出。近親者の子供の中から選ばれるのが一般的。
  • リングボーイ・・・男の子に結婚指輪を載せたリングピローを司祭まで運んでもらう演出。女の子でもOK。
  • ブーケトス・・・挙式後、後ろ向きになった花嫁がブーケを投げる。ブーケをキャッチできた未婚女性は、次の花嫁になるという謂れがある。
  • バルーンリリース・・・式後、全員で屋外に出て風船を一斉に空へと放つ演出。色とりどりの風船が空に舞うさまと、ゲスト全員の笑顔は最高のシャッターチャンスに。

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2. 人前式の基本をチェック

列席者全員が立会人の自由な挙式スタイル。宗教や場所を選ばず、親族・友人・知人のみんなが立会人になるので一体感が生まれやすい人前式。オリジナルの愛の言葉で結婚を誓うなど、ふたりらしい演出を練ってみて。

決まった式次第がないので、ゲスト参加型など個性的なセレモニーも可能です。ただ参列者の顔ぶれによっては内容がくだけすぎていないかどうか両親や会場とも相談が必要。

  • 【場所】演出や式次第に決まりがないので、ほとんどの結婚式場で挙式が可能。披露宴会場で披露宴前に行うほか、レストランやチャペル、庭、船上など場所の選択肢が幅広いことも魅力的です。
  • 【衣裳】洋装、和装など決まりがないので自由にアレンジ可能です。新郎も新婦に同じ。
  • 【予算】約5~40万円(相場)※ゲスト人数やプランにより異なります
  • 【招待客】約40~70名 ※参列者は親族や友人など。

一般的な人前式の流れ

2人で相談して内容を決めていくことができるので、以下はあくまでも一例です。また、会場でも式次第の見本を用意していることが多いので確認をしてみて!

  • 入場と開会宣言・・・まず、結婚の立会人である列席者が会場に入場。続いて、列席者に迎えられ、新郎新婦が入場。司会者があいさつと共に、開式を宣言
  • 誓いの言葉・・・事前にふたりで考えておいた、ふたりらしいオリジナルの誓いの言葉を読み上げる。
  • 結婚誓約書に署名・・・新郎新婦の指輪の交換後、新郎新婦、列席者(立会人)の代表が結婚誓約書に署名。結婚誓約書を婚姻届にする場合もある。
  • 結婚成立宣言・・・司会者が結婚誓約書を列席者に披露し、ふたりの結婚が成立したことを宣言。
  • 閉式宣言、退場・・・司会者がセレモニーの終わりを列席者に告げたら、新郎新婦が退場。

人前式の演出例

  • 2人ならではの誓いの言葉・・・結婚10年目の約束、結婚後の目標、家事の分担などを発表してもユニーク
  • ブーケ・ブートニアの儀式・・・新婦が持つ花束(ブーケ)と新郎の胸に飾られる花(ブートニア)。
    新郎が入場しながら参列者から花を一輪づつ集めてブーケにします。それを新婦にプロポーズしながら差し出してOKであればブーケの中の一輪の花をブーケトニアとして新郎の胸元にさすという儀式の事。
  • ブライズメイド・・・花嫁の付き添い人として、白以外のお揃いのドレスを着た未婚の女性たちに花嫁の身の回りの世話をお願いするもの。

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3. 神前式の基本をチェック

日本の伝統を大切にした、おごそかな挙式神殿での三々九度、玉串奉奠、雅楽など日本の伝統を味わえる挙式スタイル。
まさに“やまとなでしこ”と言える、しとやかな白無垢姿も花嫁の憧れ!神社で挙げる場合、祭礼行事の時期など挙式ができない日取りもあるので問い合わせを。
また神社で挙式後に希望の会場に移動して食事会やパーティを行うこともあります。

  • 【場所】神社や結婚式場の神殿などで挙式が可能です。大きな神社であれば、挙式と会食や披露宴が同時に行えるような式場を併せ持つところもあります。
  • 【衣裳】白無垢であれば角隠しまたは綿帽子を着用します。また黒引きの大振り袖や華やかな色打ち掛け、洋髪と和装を合わせるなど自由度は年々高まってきています。新郎は黒紋付と袴が正式。
  • 【予算】約10~40万円(相場) ※ゲスト人数やプランにより異なります
  • 【招待客】約10~40名 ※参列者は基本的に親族のみ。広い神社などでは友人・知人が列席できるところも。

一般的な人前式の流れ

仲人を省略してもOK。普段聞きなれない儀式や所作などがあり難しそうにも見えますが、事前にリハーサルがあるのでご安心を!

  • 入場と修祓の儀・・・ 新郎新婦、仲人、親、親族の順に入場。斎主が出席者の身を清めた後(修祓の儀)、ふたりの結婚を神前に報告(祝詞奏上)。
  • 三献の儀・・・ 小・中・大の三つの盃で、御神酒を三口にわけていただく三々九度の盃を交わす(三献の儀)。
    その後、誓いの分を読み上げる(誓詞奏上)。
  • 玉串奉奠・・・ 新郎新婦が神前に玉串を捧げる。続いて仲人夫妻、両家の代表者(または親族一同)が神前に玉串を捧げる。
  • 指輪の交換・・・ 新郎から新婦、新婦から新郎の薬指へ、結婚指輪を交換。省略も可能。
  • 親族杯の儀と退場・・・ 両家の親族全員が順番に三口で御神酒をいただく。斎主の結婚祝いのあいさつの後、斎主、新郎新婦、親、仲人、親族の順に退場。

神前式の演出例

  • 折り鶴シャワー・・・教会式のフラワーシャワー、ライスシャワーの折り鶴版。挙式終了後、新郎新婦へむけてゲストが折り鶴をまく。

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4. その他の挙式スタイル

仏前式挙式

読んで字のごとく、神ではなくご先祖様や仏様に愛を誓う挙式スタイル。
一般的に挙式は、寺院や先祖代々の菩提寺で行われ基本的に式に参列できるのは、親族のみ。仏前式の衣装は、神前式同様に白無垢と羽織袴が一般的ですが、ウェディングドレスなどの洋装でも問題ありません。

海外挙式

ハワイやグアムなどのリゾート地のほか、オーストラリアやヨーロッパなど海外で行う結婚式。
海外挙式を行うには、専門の海外挙式プロデュース会社や旅行会社に依頼して手配してもらうのが一般的。
新婚旅行を兼ねることが多く、ゲストの人数にも限りがあるので同行者は親族や親しい友人が中心。日本に帰ってきてから、改めて披露宴、1.5次会などのお披露目を行うことが多いよう。

リゾート挙式

北海道や沖縄、那須、箱根、軽井沢など国内のリゾート地で行う結婚式。特別なロケーションで挙式できるうえ、海外挙式に比べてリーズナブルに行える面で人気。
親族や親しい友人とアットホームな挙式が短期間ででき、挙式後は観光も楽しめるところが魅力的です。両家の親睦旅行を兼ねる場合もあります。

オリジナル挙式

アミューズメントパーク、スタジアム、水族館、船上、キャンプ場など2人にゆかりがある場所での挙式。自分たちらしさを楽しめたり個性的な演出が可能とあって人気急上昇中。
「2人で初デートしたアミューズメントパーク」「出会いのきっかけになった野球観戦の場所」「海が好きだからいっそ船の上で・・・」など理由はさまざま。
ただ、専門式場ではない場合衣裳や控室など手配の問題やアクセスがしやすいかどうかなど確認が必要。

レストラン挙式

レストランウェディングとも呼ばれ、レストラン営業している店を貸し切って行う結婚式のこと。
敷地内にチャペルを完備している場合や人前式ができることも多い。少人数で、カジュアルに、アットホームな雰囲気でできるため最近人気。
料理のクオリティにこだわるカップルはもちろん、あたたかい結婚式にしたいカップルにもおすすめ!