結婚準備中だって喧嘩をすることも仲直りのヒントになる映画10
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小説に書いた想像上の
女性が現実に! 自在に操り、
思い通りにできるけど…
Ruby Sparks「ルビー・スパークス(2012)」
(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
理想と現実は違うからおもしろい! 相手を尊重する心を教えてくれる映画
「彼がこうしてくれなかった!」「彼がこんなことをした!」など、恋人の言動がきっかけでケンカになることってありますよね。
初めはお互いの違いを新鮮に感じても、慣れてくると不満に変わるケースも少なくありません。
そんなカップルにおすすめなのが、映画「ルビー・スパークス」。
小説に書いた理想の女性が、ある日現実となって目の前に現れるというファンタジー要素のあるラブストーリーです。
小説家は彼女のことを紙に書くことで、なんでも自分の思い通りに動かすことができるのですが、それが原因で二人の関係は壊れてしまいます。
「相手を尊重する気持ちが大切」ということを改めて教えてくれるので、相手に不満があるというカップルにぜひ一度観てほしい映画です!
想像上の女の子が目の前に現れた! 思い通りになる彼女だが…
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スランプに陥っていた小説家のカルヴィン(ポール・ダノ)は、通っていた精神科医の勧めで、夢に出てくる女性(ゾーイ・カザン)を主人公にした小説を書くことに。
彼は夢の中の女性をルビー・スパークスと名付け、出身地や職業、生い立ちなど、細かく設定しました。
するとある朝、なんとルビー本人が、カルヴィンの恋人として当たり前のように現れたのです。
幻覚を見ていると思い戸惑ったカルヴィンでしたが、自分以外の人にも彼女が見えていることから、実際に彼女が存在していることを知ります。
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事情を聞いたカルヴィンの兄は、ルビーのことを「有名作家のカルヴィンを騙そうとしている詐欺師」だと疑いました。
しかしカルヴィンが「ルビーはフランス語を話せる」と小説の続きを書いた途端、彼女はフランス語を話しはじめたのです。
「ルビーを思い通りにできるんだな」と驚く兄に、カルヴィンは「もう小説は書かないよ」と彼女を操らないことを宣言。
しかし付き合っていくうちに、ルビーが自分の人生を謳歌し始め、カルヴィンは「出ていってしまうのでは」と不安に駆られるようになりました。
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そこでカルヴィンは、「ルビーはカルヴィンなしでは生きられない」という一文を小説に書いてしまいます。するとその瞬間からルビーは重すぎる女性に変身。
カルヴィンは理想通りのルビーを作るため、次々と小説の続きを書いていきます…。
ファンタジーだけど他人事じゃない “相手を操りたい”という気持ち
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作中、カルヴィンが元恋人と再会したときにケンカをする場面があり、そのときに「私があなたのイメージと違うと無視をした」「あなたは自分のことしか興味がないのよ」と言われてしまいます。
さらにその直後、ルビーともあることが原因で大ゲンカをして、その際にカルヴィンは「自重しろ」「君にそんなことしてほしくない」と彼女の行動を非難しました。
すると彼女は「理想と違って悪かったわね」「あなたは私を束縛する。勝手にルールを決めて私が1つでも破ると私に失望する」と怒鳴ります。
元恋人もルビーも、カルヴィンに対して「あなたの理想と違うからって私を否定しないで」と、同じことを口にしていますよね。彼は少し、相手を尊重する気持ちが欠けていたようでした。
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不安や不満によるケンカは、大なり小なりカップル間で起こりやすいことです。
相手の言動に不満を持つこと自体が悪いわけではないですが、相手を束縛するような行動は避けなければいけませんよね。
まずは「自分と相手は別人で、それぞれに尊重されるべき人格がある」と意識してみると、ケンカをせず話し合うことができるかもしれません。
主演の二人は実生活でも恋人!
リアルな演技を楽しんで
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本作の主演を務めたポール・ダノとゾーイ・カザンは、実は本当の恋人同士です。もともとカップルだった二人が制作と脚本に関わり、作り上げた作品なのです。
また、監督は「リトル・ミス・サンシャイン」を手がけたことでも有名なジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス。彼らは監督コンビでありながら夫婦でもあります。
つまりこの映画は、2組のカップルが作り上げたラブストーリーということ。ファンタジーなのに感情移入がしやすいのは、彼らのリアルな経験がもとになっているからなのかもしれません。
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恋人に不満をもってしまったときや、相手が束縛をしてきて困っているときは、一緒にこの映画を観て、話し合いのきっかけにしてみてくださいね。