結婚準備中だって喧嘩をすることも仲直りのヒントになる映画10
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23年間の7月15日を
描いた恋物語
親友以上恋人未満の彼らの結末は?
One Day「ワン・デイ 23年のラブストーリー(2011)」
PHOTO:AFLO
すれ違いを重ね続ける二人。素直になる大切さを教えてくれる
恋人とケンカをしたときは、相手への腹立たしさでいっぱいになると思います。仲直りをしようにも、イライラして素直になれないこともありますよね。
そんなときにおすすめなのが、23年間のある1日だけをクローズアップした映画「ワン・デイ 23年のラブストーリー」。
恋人ではなく親友でいる道を選んだ二人の男女が、年を経るごとに変わっていく姿を描いた作品です。
ケンカをしては仲直り、縁を切ってはまた再会…と、つかず離れず状態の二人。徐々に素直になっていくものの、悲しい展開が待っています。素直になることの大切さに改めて気付かされる映画です。
主演は「プラダを着た悪魔」などで有名なアン・ハサウェイ。大学時代~23年後のヒロインを見事に演じています。
恋人じゃなく親友として…
二人の未来が重なる日は来る?
PHOTO:AFLO
1988年7月15日、大学の卒業式で初めて話したエマ(アン・ハサウェイ)とデクスター(ジム・スタージェス)はお互い惹かれ合い、体の関係を持ちそうになるものの、親友として付き合っていくことに。
その後、エマは詩人を目指してまじめにバイトをし、デクスターはテレビ番組の司会者になって気ままな生活を送っていました。エマはデクスターに恋心を抱いていましたが、親友でいるためのルールを決めるなどして、微妙な距離を保とうとします。
それぞれに恋人ができながらも、お互い大切な存在であることに変わりない二人。しかし、1996年7月15日、テレビ業界にすっかり染まったデクスターは、ある言葉でエマを怒らせてしまいます。
あまりの言葉に傷ついたエマは、デクスターと大ゲンカ。涙ながらに「愛しているけど、もう好きじゃない」と別れを告げ、二人は疎遠になってしまいました。
PHOTO:AFLO
そして2000年7月15日、二人は共通の友人の結婚式で再会します。久しぶりに言葉を交わし、ちょっといい雰囲気に。
しかしデクスターは、現在付き合っている恋人と結婚し、子どもが産まれることをエマに告げます……。
仲直りの基本は
相手を思う素直な気持ち
PHOTO:AFLO
この映画は、友情と愛情の間を丁寧に描いています。親友というにはお互いを意識しすぎているし、かといって恋人でもない。
もどかしい空気感がよく伝わってきて、「あと一歩踏み出して!」「なんでそこですれ違うの!」と、見ているこちらがやきもきしてしまいます。
普通、何年も疎遠になるほどの大ゲンカをしたら、いくら親友でも気まずくてなかなか仲直りはできないように思えますが、デクスターはエマに素直に声をかけ、エマも素直に応じます。
そして二人は自然と言葉を交わし、最後には「さみしかった」と寄り添うのです。
PHOTO:AFLO
再会しても、お互い意地になって無視しあっていたらいつまでも仲直りできませんが、彼らのようにお互いが素直になるだけで、すんなりと元通りになれるのかもしれません。
もし恋人とケンカをしてしまったら、まず時間を置いてお互い冷静になって、意地にならずに話し合いたいですね。
交際期間が長ければ「今さら素直になるなんてできない」と思うかもしれませんが、仲直りの基本はやはり相手を思う気持ちです。
親友でも恋人でもない
二人の距離感が絶妙
PHOTO:AFLO
本作では、20代前半~40代までのヒロインを、アン・ハサウェイが見事に演じています。
エマは、最初は大きな丸メガネをかけて地味で真面目な女の子だったのに、徐々にセクシーでかっこいい女性に。
1年ずつ進んでいくので、劇的に変化するわけではありませんが、最初と最後のエマを見比べるとしっかりと大人になっていて、時の流れを感じさせられます。
また、エマとデクスターが二人で素っ裸になって海に飛び込んだり、デクスターが服を盗まれ裸で歩かなきゃいけなくなったりと、なかなか俳優魂が感じられるシーンもあるので、ぜひ彼らの演技にも注目してみてください。
PHOTO:AFLO
デクスターが結婚したあとも物語は進み、衝撃のラストを迎えます。
素直になることや、好きな人と一緒にいる時間を大切にすることが、どれほど重要か教えてくれる映画。ぜひ大切な人を思い浮かべながら観てみてくださいね。