結婚準備中だって喧嘩をすることも仲直りのヒントになる映画10
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ぶつかり合うことが怖くて
「良い人」でいることは
今すぐやめよう!
(500) Days of Summer「(500)日のサマー(2009)」
(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
「これはラブストーリーではない」。そんなメッセージから始まる傑作
2000年代の恋愛映画を代表すると言っても過言ではない「(500)日のサマー」。
誰しも一度はタイトル名を聞いたことがあるのではないでしょうか。
DVDショップで「ラブストーリー」というジャンルに陳列されているにも関わらず、本作の冒頭メッセージは「これはラブストーリーではない」というもの。
そんな本作は、恋愛に関して「夢」を持たせるようなことは一切せず、甘くて苦くてリアルすぎる恋愛を描いているのです。
監督は、主にミュージックビデオを手がけ、日本ではB'zを担当したこともあるマーク・ウェブ。
主演は、子役時代から活躍する俳優、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット。彼は本作でゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされました。
小悪魔すぎるヒロインを演じたのは、歌手としても活躍するズーイー・デシャネルです。
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実際のロマンスに基づいて作られているため、共感する人が急増した本作から、パートナーとの仲直りの秘訣を学んでみましょう。
地味で冴えない毎日を送る青年。彼はどこかで運命の出会いを待ち望んでいた
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主人公は、建築家を夢見るも断念し、グリーティングカード会社で勤務するトム(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)。
つまらない仕事。ロマンティックなことなんて一切ない。
そんな彼の前に突如現れたのは、社長の秘書として職場にやってきたサマー(ズーイー・デシャネル)。
一目でサマーに惚れてしまったトムは、偶然彼女と同じエレベーターに乗り合わせ、音楽の話で盛り上がります。
その日から、二人の交流が始まります。
地味で冴えない毎日が、トムの中でキラキラと輝き始めました。
「恋愛なんて空想」。恋愛を信じない女性との難しい関係がスタート!
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ある日会社のパーティーがあり、そこでトムとサマーは同僚とともに、恋愛に関して話します。
ロマンティックな恋愛を信じるトムと、超現実派で恋愛は空想だと思っているサマー。
二人の価値観は合わず、トムはサマーから「私たち意見が合わないみたいね」と突き放されてしまいます。
しかし、パーティーの帰り際、サマーは「私のこと好きなの?」と突然切り出し、そのことがきっかけでトムはサマーに好意を寄せていることを告白。
しかしサマーの返事は、「友達になりましょう」でした。
友達以上、恋人未満?
曖昧な関係がトムを苦しめる
そこから二人はピクニックをしたり、イケアで新婚夫婦ごっこをしたりと、徐々に親密になっていきます。
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「真剣に付き合う気はない」そう言われたトムは、サマーを想うあまり、彼女の気持ちを優先し「気軽な関係でいいんだ」と自分に言い聞かせるのでした。
しかしトムは、サマーの「今が幸せならそれでいい。この関係性にラベルを貼る必要はない」というスタイルに、徐々に不安を募らせていきます。
トムがいよいよサマーに想いをぶつける。きっかけは、バーでの些細な出来事
ある日、バーに出かけた二人。サマーは男の人に絡まれます。トムはその男に馬鹿にされ、ついに手を出してしまいます。
サマーを守るために手を出したトム。しかし、なぜかサマーは不機嫌そうにしています。
さらに「トムの行動がダサかった」と指摘。そんな彼女の態度に、ついにトムが切り出します。
「自分たちは恋人同士だ!」。
そう言い放ち、自宅へと戻ったトム。二人の関係はそこで終わってしまうのかと思いきや、サマーは反省し、雨の中トムの家を訪れます。
そのことで二人はより急接近するはずでしたが、それでも関係は進展せず…。
本作から学べる仲直りの秘訣は、ズバリ「良い人」でいることをやめること
このトムが本音でサマーに語りかけるシーンはとても印象的。
トムの行動から学べるのは、自分が「良い人」でいることが、ときに自分自身の首を絞めているということ。
そして、思いっきり本音をぶつけることで相手の本心も理解することができるということです。
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恋人との喧嘩の際に、ぶつかり合うことが怖くて、ついつい「良い人」になり自分の本音をうまく話せない。
そんな経験をしたことがある人は少なくないのでは。
しかし、この切なくリアルな恋愛模様を目の当たりにすることで、本音でぶつかり合うことが、いかに大切か実感することができます。
ハッピーエンディングなラブストーリーよりも、何倍も人生の役に立つような気がする、そんな超現実的物語。
参考にすることで、自分自身のことを改めて冷静に考えることができるでしょう。
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ちなみに、サマーは恋愛映画至上最大の小悪魔キャラとしても知られています。
そんな彼女の行動を客観視してみることも、もしかしたら喧嘩修復のヒントになるかもしれませんよ。