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アイルランドの青春映画がヒントの鍵
二次会はロックスタイルではじけろ!
Sing Street「シング・ストリート 未来へのうた (2016)」
(c)2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved
二次会はノリノリのロックスタイルで!美しすぎる青春映画から選曲してみては
「結婚式の二次会パーティーを盛り上げるナンバーは、やっぱりロックでしょ!」
直感でそう思ったアナタに参考にしてほしい映画をご紹介します。2016年のアイルランド作品「シング・ストリート 未来へのうた」。
キーラ・ナイトレイ主演作品「はじまりのうた」などで “音楽×サクセスストーリー” を美しく描いた監督ジョン・カーニーが手がける本作は、監督の故郷であるアイルランドのダブリンが舞台。
小さな町でバンドを結成し、いつしかロンドンを目指す少年の夢を描いた本作には、80年代のロックの名曲がたくさん登場します!
きっかけは美少女へのひと目惚れ!おとなしい少年がロックバンドを結成
(c) 2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved
時は1980年代。アイルランドのダブリンに住む14歳の少年コナー(フェルディア・ウォルシュ-ピーロ)は、家計の節約のため、突如やんちゃな公立高校へ転校することに。
厳しい校長や、いじめっ子に耐える学校生活。家では毎日両親がケンカ……。
ストレスがたまる日々の中で、コナーが見つけた小さな幸せ。それは、年の離れた兄とロンドンの音楽番組を観ることでした。
ある日、コナーは学校の前にいつも立っている美少女・ラフィーナ(ルーシー・ポイントン)に一目惚れ。
勇気を振り絞って話しかけると、ラフィーナがモデルだったことが判明します。
どうにか電話番号をゲットしたい……そんな想いでコナーが口走ったのは、自分はバンドマンでMVに出演してくれる女の子を探しているという大きなウソ。
そこからコナーは急いでバンドを結成します。
バンドを通じてできた友達。猛特訓の日々が、彼の人生に変化をもたらす
メンバーもなかなか個性が強い!
父親がカバーバンドを結成しているため楽器に詳しいエイモン(ギター)、「黒人はクールだ」という理由だけで誘われたンギグ(キーボード)、ホモだといじめられていたラリー(ドラム)とギャリー(ベース)。
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コナーが転校して初めてできた友達・ダーレンはマネージャーとカメラマンを担当します。
そしてコナー自身はボーカルを務め、自分たちが通う学校名とかけて「シング・ストリート」というバンド名も決定!
そしてイケてるMVを撮影するため、コナーたちは楽器を猛練習。ガレージの裏や浜辺でMV撮影を繰り返していくうちに、バンドメンバーとの友情が深まっていきます。
最初はラフィーナの気を引くために始めたバンド「シング・ストリート」が、いつしかコナーの人生でとっても大きな存在に。
一方で、ダブリンから遠く離れたロンドンで暮らすことを夢見るラフィーナ。彼女の夢を叶えてあげたいという思いもコナーの中で芽生えていきます。
80年代名曲から本作オリジナル曲まで!美しく心に刺さるロックソングの数々
(c)2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved
本作では、80年代を代表するロックソングの他に、シング・ストリートのオリジナルソングなど、美しくもカッコいい楽曲がふんだんに盛り込まれています。
例えばパンクブームの中で輝かしいデビューを果たした、ザ・ジャムの「Town Called Malice(邦題:悪意という名の街)」。ビートポップなサウンドを聴けば、踊りだしたくなること間違いなし!
1985年にリリースされたザ・キュアーの「In between Days」。当時イギリスで国際的な成功をおさめた楽曲のうちの一つとされ、爆発的ヒットをとばしました。こちらもアップテンポな楽曲。
一方で、オリジナル楽曲も負けてはいません。
「Up」は、コナーの初恋のドキドキ感を表現した爽やかなナンバー。観客にも気分の高まりが伝染する、とってもハッピーなラブソングです。
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しっとりとしたバラードは、シング・ストリートが初めてのギグで披露した「To Find You」。
ロック好きの観客たちが盛り上がっていたところ、コナーの意思で同楽曲を披露。観客はどっさり減ったものの、数人の観客がゆったりとダンスするシーンはとても美しい。ラフィーナへの一途な思いが込められています。
筆者が本作で一番心に響いた楽曲は「Drive It Like You Stole It」。学校の体育館でMV撮影に挑んだシング・ストリート。
しかし、約束の時間になってもラフィーナが現れない!
そんな中、披露された楽曲です。「これはきみの人生だ」「きみはどこへでもいける」そんな未来へと背中を押してくれる歌詞とアップテンポな楽曲が彩ります。
また、主題歌でもあるアダム・レヴィーンの「Go Now」はまさに結婚式に最適な、希望に満ちたナンバー。
ちなみに本作には結婚式のシーンはありませんが、学校で文化祭のように盛り上がるパーティーなど、結婚式の二次会と重ねて観てしまうシーンはたくさん。
ぜひ、彼らの時代にタイムスリップし、80年代の美しいロックにひたってみてください。