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結婚準備の参考に!ベストウェディング映画30

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結婚を通して見えてくる
自分にとって本当に“大切なもの”

Mamma Mia!「マンマ・ミーア!(2008)」

PHOTO:AFLO

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20歳の花嫁には3人のパパがいる!?
結婚は“自分さがし”のキッカケに!

結婚は、愛する人と結ばれるための大切な儀式。永遠の愛を誓いあい、2人で新たな人生の第一歩を踏み出す。

でも、“踏み出す”ということは、一旦人生を“立ち止まる”必要があるわけで…。

PHOTO:AFLO

そんなふうに自分を見つめ直せるチャンスを与えてくれるのが結婚。「マンマ・ミーア!」の20歳という若さで結婚を控えたヒロイン・ソフィもその良い例だ。

舞台となるのは、エーゲ海に浮かぶギリシャ・スコペラス島(劇中ではカロカイリ島という架空の名称で登場)。

PHOTO:AFLO

島に実在するアギオス・イオアニス教会のロケーションといい、その崖下に広がるクリスタルブルーの美しい海といい、海辺やリゾート挙式のお手本としても、オススメの作品だ。
 

(C) 2008 Universal Studios and Internationale Filmproduktion Richter GmbH & Co. KG. All Rights Reserved.

ソフィの母親ドナは島でオンボロホテルを経営しながら女手ひとつで娘を育ててきたシングルマザー。

そんな母親の古い日記をこっそり盗み見したソフィは、同じ時期に愛し合っていた3人の“父親候補”がいることを知る。

 「本当のパパとバージンロードを歩きたい!」

突如心にわいてきた願望。彼女にとって本当の父親を見つけることは、自分が何者かを知る“自分さがし”でもあった。

PHOTO:AFLO

自分の気持ちを抑えることができないソフィは、父親候補の3人にドナの名義で手紙を出し、自分の結婚式に招待。それも、ドナには内緒のサプライズとして!

しかし、その招待状が後に自分だけでなく、母親、そして父親候補たちの人生をも左右するトンデモナイ波乱を招くことに…。

そう、ミュージカル映画「マンマ・ミーア!」は、ひとつの結婚式をきっかけに次から次へと起こる「マンマ・ミーア(なんてことなの)!」な出来事を描いたウェディング・コメディなのだ。

(C) 2008 Universal Studios and Internationale Filmproduktion Richter GmbH & Co. KG. All Rights Reserved.

結婚式の前日なのにトラブル発生!
サプライズ演出はどうなる?

出席者が続々と島に集まるなか、「本当のパパなら会えば分かるはず」と信じて疑わないソフィ。自然豊かなのどかな島で育ったからなのか、その姿はかなり無邪気。

もちろん、そんなに都合よく物事が進むわけもなく。いざ父親候補たちの顔を見てもピンとこず、結局、誰がホンモノか分からない…。


PHOTO:AFLO

それどころか、ソフィの事情を知った3人の男たちは“我こそが父親”と思い込み、なんと全員がエスコート役を買って出るというトンデモない事態に!

おまけに、前日のうちに3人がドナと遭遇してしまい、サプライズも大失敗…。

一方、ドナも元カレとの21年ぶりの再会にときめきを隠せないでいたものの「娘に知られたらどうしよう!」(すでに知られているのだけれど…)と、奔放だった自らの過去を嘆き出す。

結婚式だからこそ
初めて気づく母親の愛情

騒動の中で迎えた結婚式当日、すっかり混乱したソフィは、今まで心にくすぶっていた激しい気持ちをドナにぶつけてしまう。

「未婚のママには私の気持ちはわからないわ。私の子どもには父親の分からない苦しみを味あわせたくない!」

多くの人にとってそうであるように、ソフィにとっても結婚は人生の“一時停止線”となった。

人生を立ち止まり、それまでの自分の生き様や人間関係を振り返った時、それまで見えなかったこと、目をそらしていたことまで見えてしまったのだろう。

胸にしまっていた父や母への感情。遠い昔にあきらめたはずの夢。…そして、苦労して自分を育ててくれたドナの深い愛情も。

冷静さを取り戻したソフィが「ごめんなさい」のかわりにドナに伝えた言葉は――「ママにお願い」。

PHOTO:AFLO

結婚式で身に着ける大事なドレスの準備を、介添え役の友だちではなくドナに頼んだのだ。

濡れた髪にドライヤーをかけ、膝に座らせてペディキュアを塗り、白いドレスのリボンを結んで…。

母娘2人だけの優しい時間が流れるこのシーンは、本作屈指の名場面だ。

PHOTO:AFLO

ここでドナが歌う「Slipping Through My Fingers」は成長して巣立っていく娘への気持ちを歌ったABBAの名曲。

娘を送り出すドナの心境とシンクロする切ない歌詞は、セリフで語られる以上に心に響く。

ハチャメチャでも幸せならばOK!
最高のウェディングっていったい…?

海に夕日が差し込むなか、馬に乗り、岩海の頂上に立つ教会へと向かうソフィ。

PHOTO:AFLO

岬の頂上に立つその教会は、結婚を控えたカップルにとって今や絶大な人気を誇るアギオス・イオアニス教会だ。

105段もの岩場の階段を上り詰めた先にある教会の眼下には、サンセットに染まる海……。

「マンマ・ミーア!」を見て、この教会でのウェディングを望むカップルが急増したとまで言われる絶景は、まさに必見だ。

そして海風に揺らめくソフィのウェディングドレスの美しさといったら…!

ふわりと風をまとうチュールに、ハイウエストのエンパイアライン。

柔らかくカールした長い髪をおろし、花冠を被ったソフィのスタイルは、20歳という若い花嫁にもぴったり。

そんなソフィが牧師の前で愛の誓い…というまさにその時、ドナをはじめ、3人の父親候補たちが、次々と本音を語り出し、式は大告白大会の形相に!

PHOTO:AFLO

そして最終的には、なんと“結婚式の主役が変わる”という、ウェディング・ムービーとしてはありえない驚きの展開が…!

本作のクライマックスを飾る結婚式は、決して誰もが夢見る理想のものではないかもしれない。

でも、一連の騒動を通して自分にとっての“本当に大切なもの”を見つけ、それを我慢する必要なんてないことに気づいた登場人物たちは、とても幸せそうに見える。

だから、アナタの結婚式に何かが起こったとしても、それはきっと新しい幸せを見つけるための布石になるはず。

果たして、ソフィをエスコートしたのは誰?彼らが見つけた大切なものって?

気になる方は、ぜひご自身で映画を観て確かめてほしい。きっとあなたは、驚きながらも笑顔でこう言うに違いないから。

「マンマ・ミーア!」と。

(ほそいちえ)

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