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結婚<女の友情!?
ブライズメイドで試される女同士の“絆”
Bridesmaids「ブライズメイズ 史上最悪の ウェディングプラン(2011)」
PHOTO:AFLO
親友の結婚の報告
アナタは素直に喜べる?
大親友から「彼からプロポーズされたの!」と結婚の報告を受けたら、どう思うだろう?
もちろん「おめでとう!」と言うし、幸せになってほしい気持ちに嘘はない。だけど、寂しさや嫉妬がゼロとは言い切れないのではないだろうか。
本作に登場する主人公のアニーは、まさにそんな体験者のひとり。
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彼女はある日、子供の頃からの大親友リリアンの部屋を訪問すると、薬指にエンゲージリングが光っていることに目ざとく気づく。
喜びを爆発させるリリアンを抱きしめ、幸せをわかちあうが、婚約者と電話でイチャイチャと話すリリアンを見つめるアニーの表情は複雑だ。
リリアンはアニーにブライズメイドのまとめ役であり、一番の親友の証でもある“メイド・オブ・オナー”を依頼する。
アニーにとってそれは当然なことであり、光栄なこと。
…にも関わらず、心が晴れないアニー。そんな乙女心には、つい「あるある!」と共感してしまうのでは?
「花嫁と一番仲良いのは私!」
女たちのマウンティング合戦
幸せの絶頂にいるリリアンに対し、アニーは人生のどん底にいる。
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オーナーパティシエとして出店したケーキ店「CAKE BABY」は経営不振で閉店、一緒に働いていた恋人には捨てられ、残ったのは借金だけ。そのせいでケーキづくりは、トラウマになってしまった。
また完全に関係が切れてない元カレには、「あなたの本命になりたい」という思いを伝えられず、都合のいいセフレ扱い…。会うたびに自己嫌悪に陥っている。
そんな状況でも、リリアンのために尽力しようとするアニーに、強力なライバルが出現する。それはリリアンの婚約者ダグの上司の妻、ヘレンだ。
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美人で大金持ちのヘレンはパーティ上手で社交的。常にアニーより自分が上回っているとアピールしようとする、いわゆるマウンティング女子だ。
リリアンの一番の親友ポジションをめぐって張り合う2人のやりとりこそが、本作のコメディとしての最大の見どころでもある。
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婚約パーティのスピーチではマイクを奪い合い、自分がいかにリリアンと仲良しかをアピールする。
互いに親睦を深めようとテニスをすれば、仲が深まるどころか、かえって2人のライバル心に火をつけてしまう始末…。
少々やり過ぎな気もするが、この親友をめぐる女同士の闘いは生々しく、現実でも本当にあり得そうで面白い。
結婚準備で結ばれる絆もあれば
ストレスが爆発する者も!?
そもそも、アメリカでは結婚にまつわるイベントが多く、やることが山積みだ。
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花嫁はまずブライズメイドを選び、彼女たちをパーティや食事会で引き合わせる。
ブライズメイドは、花嫁を祝福する前祝いのブライダルシャワーの企画や、自分たちが着るお揃いのドレス選び、独身最後の夜を過ごす“バチェロレッテ・パーティ”の企画などを、相談しながら進めていく。
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この結婚行事の準備がきっかけとなり、年齢も境遇も違う、見ず知らずのブライズメイド同士が、急速に仲良くなることもある。
だが反対に、マイナスに転じるケースも。
アニーは、ブライズメイドのリーダーとしてのプレッシャーを、知らず知らずのうちに溜め込んでしまっていたらしい。
結婚準備をさらりとこなすヘレンとは対照的に、失敗ばかりの自分にイラつき、ついにアニーのストレスが爆発!
しかもこの頃、アニーは家を追い出された挙句、会社をクビになってしまうという、最悪の状況が続いていて、自暴自棄に陥っていた。
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自分だけ人生がうまくいかないと卑屈になったアニーは、なんとブライダルシャワーをぶち壊してしまう。
さすがのリリアンもアニーに怒りをぶつけるが、アニーは「もう2度と会わないから!」と逆ギレして会場を逃げ出してしまうのだ。
花嫁だってみんな悩みを抱えてる
そんな時支えになるのは女の友情
結局、アニーとリリアンは仲直りできずに結婚式当日を迎えるが、リリアンがマリッジブルーで行方不明に。ヘレンに助けを求められたアニーは、リリアンを一緒に探すことになる。
泣いているリリアンを見つけたアニーは、「情緒不安定で、(メイド・オブ・オナーをできなくて)ごめんね」と謝罪する。
それに対しリリアンは「精神的に不安定なのは普通花嫁でしょ」と笑いながら切り返す。
紆余曲折あって、ようやく元通りの友情が復活した2人。
「私は大丈夫。だから心配しないで。あなたが先駆者になって、結婚ってものを教えて」。そう、心からの祝福を親友に贈ったアニー。
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こうして迎えた結婚式。パーティの最後で流れるウィルソン・フィリップスの「Hold on」の生ライブは、まさに盛り上がりの最高潮!
歌詞に合わせて踊る2人の、心からの笑顔が印象的だ。
これらの歌詞はすべて、リリアンからアニーへのメッセージであり、この映画の作り手がこの作品に込めたメッセージでもある。
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なにもかも上手くいく人生なんてそうそうない。女性はとくに結婚や妊娠など、年齢を重ねれば重ねるほど、考えなければいけないことがどんどん増えてくる。
そこで人生に躓いてしまったとき、ツラいとき、どうしようもないとき、手を差し伸べてくれる存在が、女友達なのだろう。
女の友情は結婚しても変わらない――いや、結婚を機にさらに強固にできることを教えてくれるのが、「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」なのだ。