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結婚準備の参考に!ベストウェディング映画30

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愛の形も、結婚式のスタイルも
自分らしさを大切にするべき?

The Wedding Planner「ウェディング・プランナー (2001)」

PHOTO:AFLO

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同性の目から見ても
恋を応援したくなる女性って? 

いつも自分は友達の相談に乗ってばかり。そのうち友達はどんどん結婚していく…。私の出番が回ってくるのはいつ?

この先のことを考えると不安で仕方がないけれど、でも、きっといつか、素敵な人と出会えると信じたい!

そんなふうに恋に仕事に頑張っている女性に、ちょっぴり勇気を与えてくれるのが映画「ウェディング・プランナー」だ。

PHOTO:AFLO

結婚式をプロデュースする“ウェディング・プランナー”という仕事をしている女性が、こともあろうに大事な顧客の婚約者に恋してしまう、せつないロマンティック・コメディ。

設定だけ聞くと「いくら何でも、それはダメでしょ!」と思わず叱りたくなるタブーな恋愛なのだが、なぜか主人公のメアリーを憎めない。

というより、むしろ応援したくなってしまう。

それはメアリーが同性の目から見ても“友達になりたいな”と思えるほど、イイ女だからだ。

周囲からの信頼も絶大
目指すは仕事もできる大人な女性 

セクシー女優ジェニファー・ロペスが演じる主人公メアリーの職業は、ウェディング・プランナー。

PHOTO:AFLO

日本の場合、式場のスタッフや提携しているプランナーが多いかもしれないが、新郎新婦の主張や、やりたいことが明確なアメリカの常識はちょっと違う。

“超一流”として顧客の信頼も厚いメアリーは、今やサン・フランシスコで引っ張りだこ。様々なホテルやレストラン、屋外の式場で、理想の結婚式をサポートしている。

PHOTO:AFLO

映画の始まりでは、顧客の結婚式に立ち会うメアリーが長回しで映し出され、そのテキパキした仕事ぶりには目がクギづけに!

式場の飾り付けはもちろん、花嫁や花嫁の父のメンタルサポート、撮影カメラのチェックまで、笑顔を絶やさぬまま、ありとあらゆる面で結婚式をサポートしていく。

結婚を控える女性は、「こんなプランナーにお願いしたい!」と思えるほど、頼りがいあってカッコイイのだ。

だが、今回注目してほしいのは、その仕事ぶりというより、メアリーの私生活。

仕事が終わった後、一人暮らしの自宅での様子が、同じように長回しで映し出される。

不規則でハードな仕事に明け暮れる日々。「最後のデートは2年前」、「前の恋人と別れて6年」と部下に突っ込まれるほど恋愛とはごぶさたのメアリー。

外ではバリバリのキャリアウーマンなだけに、家の中では、さぞかし“干物女”なのではと思いきや…。

夢を形にする仕事の女性は
毎日の暮らしにも手を抜かない

仕事が遅く、自炊する時間がないメアリーは、夕食は買ってきた惣菜。それでも、きちんと皿に盛りつけて、木のトレイに並べ、ワイングラスも置いて、きれいにセッティング。

これって、独り身の女子の“憧れ”だけど、なかなか実践できないこと。一人暮らし女性の“あるある”だ。

テレビの前のソファーに座り、布のナプキンをひざにかけ、ナイフとフォークを使って、美味しそうに食べる。テレビを見ながらの一人の食事なのに、わびしい感じは全然ない。

部屋も決して広くはないけれど、花が活けられ、居心地がよさそうな温かい雰囲気。メアリーはカーテン枠のホコリを掃除機で吸い取り、洗濯したシャツを一枚ずつたたんでいく。

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たとえ仕事が忙しくても、恋人がいなくても、メアリーが毎日の暮らしを大切に、丁寧に生きていることがしみじみと伝わってきて、彼女の裏表のない誠実な人柄がよく分かる。

メアリーのように生活に手を抜かないことが、自分を輝かせる、美しく見せる秘訣。時間がなくてちょっとサボり気味の人は、ここで見直してみた方が良いかも。

顔で笑って、心で泣いて。
ヒロインのかっこいい生き方に涙

そんなある日、道路で事故に遭いかけたメアリーは、ハンサムな小児科医スティーブに助けられる。

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メアリーの部下ペニーの計らいで、メアリーとスティーブは夜の公園での野外映画会デートをすることに。

公園に大きなスクリーンを設置して、観客は芝生や倒木の上に座り、クラシック映画を鑑賞。ミュージカル・シーンになれば、公園のあちこちでカップルがダンスを踊り始める。

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ごく自然な流れでダンスをするメアリーとスティーブ。こんな風に心がときめき、自然と恋の始まりを感じる瞬間――なんてロマンティックなシーン!

しかし、後日、スティーブが、顧客フランの婚約者であることが判明……。

最初は大ショックを受けつつ、「私はプロよ!」とすぐに気持ちを切り替えて、スティーブとフランの結婚準備を一生懸命サポートしていこうとするメアリー。

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そう、彼女は顧客に対して、安易に恋に落ちたわけでは決してない。惹かれる感情を必死に抑えながら、プロとしてのプライドを貫こうとするのだ。

そして、物語が進むにつれ、メアリーには結婚式にまつわる忘れられないトラウマがあることが判明。

普通なら、仕事を辞めたくなってもおかしくないほどのつらい出来事だ。その過去の痛みを乗り越えて、今のメアリーがあるということが分かる。

一方のスティーブも、映画を観賞したあの日から、メアリーへの感情を隠していたものの、さらに彼女の芯の強さ、優しさ、仕事への情熱に触れ、どんどん惹かれていく。

生きることに真面目でひたむきなメアリー。婚約者がいる身でも、彼女になら惹かれるのは仕方ない!と思えてしまう。

愛の形も、結婚式のスタイルも
自分らしさを大切にするべき?

「物事は思いどおりにならず、出会った男性は私の期待と違っていた。タイミングもズレっぱなしよ」

これは、自分の恋愛に対するメアリーのぼやき。世の女性から「わかる!わかる!」という声が聞こえてきそうなほど、実感がこもったセリフだ。

その後もメアリーに求愛する男が登場したり、スティーブが結婚式を迎えたりと、物語は最後までハラハラさせられっぱなし!

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彼女が最終的に選ぶ選択は、ぜひその目で見届けてほしい。

ちなみに劇中には、メアリーの仕事ぶりを通して、超ゴージャスな結婚式&披露パーティーから、市役所でのジミ婚まで、さまざまな挙式スタイルが登場する。

なかでも面白いのは、市役所での結婚式の後に用意されていた“Just Married”と書かれたボードがついた赤いバイク。2つのヘルメットのうち、1つはベール付きというアイデアが実にオシャレ!

こんなふうに細かいところもよ~く観てみると、結婚式を彩る思わぬヒントがもらえる…かも?

(石塚圭子)

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