トラブルを予習して結婚式準備を万端に！結婚式までのトラブルに学ぶ映画10

お酒に酔った勢いで結婚！
正反対の2人が夫婦に

What Happens in Vegas「ベガスの恋に勝つルール（2008）」

結婚したこと自体がトラブル!?
ドタバタ騒動を描くラブコメ

出会いから交際、結婚に至るまで、すべてがスムーズに進めば、それに勝ることはないですよね？　でも、いざ結婚を決めたとしても、ちょっとした感情のすれ違いもあれば、周囲を巻き込んでのいざこざもあったりして、思わぬトラブルに見舞われることもあるでしょう。

でも、「ベガスの恋に勝つルール」のジョイ（キャメロン・ディアス）とジャック（アシュトン・カッチャー）に比べれば、きっと自分たちの問題はさほどでもないと思うはず。

なぜなら、彼らの場合、“結婚したこと自体がトラブル”という超レアケース。旅先で意気投合したとはいえ、お酒に酔った勢いで結婚。しかも、それを後悔してバトルを繰り広げる最悪のカップルなのだから…。

2人が出会ったきっかけは
運命のいたずら？

結婚したいと思っていた彼氏の誕生日でサプライズパーティを仕掛けるも、そうとは知らない彼からこっぴどくフラれ、その憂さ晴らしでラスベガを訪れたジョイ（キャメロン・ディアス）。

一方、社長である父親からクビを言い渡され、その父親を訴えるための資金調達でラスベガスに来ていたジャック（アシュトン・カッチャー）。

そんな2人の初対面は、ホテルのダブルブッキングという最悪の事態。ジョイはホテルの部屋に忍び込んできたと勘違いしたジャックとその友人をボコボコにしてしまいます。が、その後、誤解が溶け、一緒にお酒を飲むことになったジョイとジャックは大いに酔っ払い、翌朝、目が覚めると、自分たちが勢いで結婚してしまったことに気づきます。

結婚をなかったことにしようと
するが、カジノで大金を手にした
2人は…

2人は婚姻無効を申し立て「結婚を無かったことにしよう」ということで意見が一致しますが、ここはラスベガス。ジョイの25セントコインを使い、ジャックが回したスロットがまさかの大当たりとなり、2人は300万ドルという大金を手にすることになります。

しかし、問題なのは25セントコインを払ったのはジョイ、スロットを回したのはジャックだったということ。それぞれが300万ドルは自分のものだと主張します。

そんな2人に対し、裁判所は6か月間の強制結婚を命じます。従わなければ300万ドルは訴訟費用に回されるとあって、2人は仮面夫婦として結婚生活をスタートさせることに。

300万ドルを巡り大バトルの
結婚生活！
しかし2人の心境に変化が訪れる

計画魔で完璧主義者のジョイと、能天気で自由人のジャック。まるで性格の違う2人の共同生活がうまくいくはずがありません。

当然、大バトルが繰り広げられ、300万ドルを丸儲けするために相手に浮気を仕掛けたり、DV作戦に出たりと、まさにやりたい放題。

もちろん、そのハチャメチャ感が楽しいのですが、実際にこんな2人がいたら周りも大迷惑ですよね。

しかし、そんな2人の心にも変化が訪れます。お互いの意外な一面に気づいた2人は、徐々に距離を縮めていくのですが、そこからまた一波乱あり、あることに深く気づいたジョイはお金を受け取ることを拒否し、友達にも行方を告げずにどこかに行ってしまいます。

そこで改めてジョイを愛し始めていることに気づいたジャックは、ジョイのある発言から居場所を突き止め、彼女にプロポーズします。

初対面は最悪、さらに強制結婚中の相性も最悪。そんな2人のハッピーエンドは「これは映画だから」と思うかもしれませんが、ジェイとジャックの場合、ここまで自分をさらけだせたからこそ、相手のいい部分に気づき、本来の自分を取り戻すことができたのだと思います。

やはり素直になって人と向き合うのは大切なこと。意地を張っていてもいいことなんてない、と教えてくれる最高にキュートで魅力的なラブコメディです。

（馬場英美）

作品紹介: フィアンセに振られたキャリアウーマンのジョイと父親の経営する工場を解雇されたジャック。それぞれ憂さ晴らしに訪れたラスベガスで意気投合し、軽いノリで結婚をしてしまう。翌日、正気に戻った2人は結婚を解消しようとするが、ひょんなことからカジノで300万ドルが当選。互いに所有権を主張した2人は、裁判所の命令で半年間、夫婦として生活を送ることに。