自分の想いを相手に無理強いしない
純愛で溢れる理想の夫婦の秘訣とは

The Vow「君への誓い（2012）」

純愛で結ばれた夫婦に
絶望的な出来事が…
運命を再確認するラブストーリー

純愛を経験して結ばれたカップルでも、時間が経つにつれ、カップルというよりも“家族感”が出てきますよね。そして「相手へのときめきがなくなってしまった」という夫婦の話は、誰でも聞いたことがあると思います。

では、いつまでも純愛な関係でいるには、どうすればいいのでしょうか。

そこで観ていただきたいのが、「君への誓い」。幸せ絶頂期の夫婦が絶望的なアクシデントに見舞われてしまう本作は、“純愛”や“運命”の意味を再確認させてくれます。

理想の夫婦に必要となってくるこの2つの要素を、映画を通して確認してみれば、きっと素晴らしい夫婦関係を築けるヒントがもらえますよ。

本作は、実話をもとに作られた純愛ラブストーリー。幸せ絶頂期の夫婦、ペイジとレオを演じたのは、日本でも人気のある俳優たちです。

ペイジ役は「きみに読む物語」や「恋とニュースのつくり方」などで知られるレイチェル・マクアダムス。

そして彼女の夫、レオを演じたのは、「マジック・マイク」や「親愛なるきみへ」などのチャニング・テイタムです。

どちらも、さまざまな話題作に出演しているため、このキャスティングだけで「アタリの映画だ！」と思う人も少なくないでしょう。

シカゴで大雪が降ったある日の夜。デートから車で帰宅していたペイジとレオは、車の中で幸せな時間を過ごしていました。しかし、追突事故に巻き込まれてしまい、ペイジは車のフロントガラスを突き抜け外へ放り出されてしまいます。

病院に運ばれた2人。レオは軽症ですんだものの、目を覚ましたペイジはレオを担当医だと勘違いします。

ペイジが記憶喪失…。その事実にレオは混乱し、その場を去ってしまうのです。

ペイジが覚えているのは、レオと出会う前まで。そのためレオは赤の他人です。レオはショックを受けながらも、ペイジの記憶をなんとか取り戻そうと優しく接していきます。

しかし、ある日レオが病院を訪れると、ペイジはVIPルームに移動されていました。その原因は、ペイジが疎遠となっていた家族。彼女の両親は、記憶があるところに戻った方がいいと提案します。

しかし、レオはペイジが彼女の両親と疎遠になっている理由を知っていたため、必死に自分たちの日常を取り戻そうと反論します。

レオは必死にペイジを説得し、自分たちが暮らす家へと帰ります。そこから、ぎこちない夫婦生活がスタート。ある時、レオはペイジの記憶を取り戻そうと、彼女が所有するアトリエに連れていきますが、ペイジは混乱し、怒鳴り合ってしまうのです。

「以前はこんな関係じゃなかった…」

心が折れてしまいそうな絶体絶命なシチュエーションが多々ありますが、レオは決して諦めずに、「ペイジともう一度恋に落ちる」と心に決め、彼女のために行動します。

本作は、ペイジとレオが出会ってから結婚するまでの過去を振り返りながら、物語が進んでいきます。

ラブラブの2人は、デートで使っていたカフェでチョコレートボックスを取り出し「チョコレートロシアンルーレット」というユニークなゲームを楽しんだり、レオが仕事中のペイジに差し入れを持って行ったり、シカゴ美術館で結婚式を挙げたり…。

どの思い出も振り返ってみると、レオのペイジへの想いがかなり詰まっています。

きっとこの甘い日々を思い出すと、レオは早く記憶を取り戻して欲しいと焦ってしまうはずですが、彼は決してペイジに自分の思いを無理強いしません。

一方でペイジも“他人”のレオに対し、戸惑いながらも気を使うなど、お互いがお互いを思いやっているのです。

「デートで自分たちだけの特別なゲームを作る」「相手を思いやって気持ちを無理強いしない」など、理想の夫婦でいられるためのヒントがたくさん詰まった本作。

記憶をなくしたペイジは、果たしてレオとまた運命を共にすることができるのでしょうか…。感動的な結末に心が華やぐ一本です。

（トキエス）

作品紹介: 幸せな新婚生活を送っていたレオとペイジは、ある冬の夜に交通事故に合ってしまう。病室のベッドで目覚めたペイジは、レオと出会ってからの記憶を失っていた。彼女の記憶を取り戻すため、レオは2人の出会いからやり直そうとペイジにアプローチをするが、そんなレオの前にペイジの元婚約者が現れ…。

「君への誓い」