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ロケーションはいろいろ!式場探しの参考になる映画10

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イギリスの片田舎を
舞台にしたクラシカルで美しい
伝統のウェディング

Sense and Sensibility「いつか晴れた日に(1995)」

(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

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女流作家が紡ぐ「理想の結婚」を、巨匠と実力派俳優が美しく映画化

「結婚相手探し」をテーマにした作品を数多く生み出した、イギリスの女流作家ジェーン・オースティン。

イギリスの田園風景が広がる片田舎を舞台にした上品で普遍的な愛の物語は、「プライドと偏見」(05)や「Emma エマ」(96)という作品でご存知の方も多いのではないでしょうか。

本作「いつか晴れた日に」もジェーン・オースティンの「分別と多感」を映画化したもの。

対照的な性格の姉妹が理想の結婚に至るまでの顛末を描き、ラストにはとっても爽やかな感動が待ち受けています。

19世紀初頭のイギリス上流階級を舞台にした気品漂う世界観、巨匠アン・リー監督が手がける詩的な映像美、そして主演であるエマ・トンプソンとケイト・ウィンスレットの見惚れるばかりの美しさ。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

どこを切り取っても素敵で、クラシカルなヨーロッパの雰囲気がお好きな方にはたまらない作品です!

もちろん、結婚式シーンの素晴らしさは言わずもがな。

きっと、緑豊かな丘陵地で伝統的で晴れやかなウェディングを挙げたくなりますよ♪

分別のある姉と多感な妹
それぞれの恋の回り道を描き出す

19世紀初頭、イングランド南西部のサセックス州。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

広大な私園ノーランド・パークの主、ダッシュウッド氏が亡くなり、彼の後妻と3人の娘たちは遺産をほとんど貰えず、今後の生活に不安を覚えていました。

そこにノーランド・パークを相続した前妻の息子ジョンと強欲な妻ファニーが、彼女達に立ち退きを迫るよう屋敷に乗り込んできます。

しっかり者の長女エリノア(エマ・トンプソン)は礼儀正しく応対しますが、気性の激しい次女のマリアンヌ(ケイト・ウィンスレット)は露骨に反目。

ギクシャクした雰囲気が漂いますが、そんな折、ファニーの弟エドワード(ヒュー・グラント)が遅れて到着します。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

礼儀正しく控え目なエドワードと似た者同士のエリノアは互いに好感を抱きますが、貧乏娘と結婚させたくないファニーは、資金援助の打ち切りをたてに2人の仲に反対。

それに怒ったダッシュウッド夫人は、従兄弟が提供してくれたバートンの小さなコテージに、娘達を連れて引っ越すことを決意します。

エドワードと別れ、バートンでつつましく暮らすエリノア達でしたが、そこに隣地に住むブランドン大佐(アラン・リックマン)が現れ、マリアンヌに一目惚れ。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

しかし、かなり年上で落ち着いた大佐に対し、恋に情熱を求めるマリアンヌは乗り気ではなく、過去に悲しい経験を持つブランドン大佐も強くアプローチできずにいました。

一方、訪ねてくると約束したエドワードが来ず、こっそりと落ち込むエリノア。

そんな折、散歩先でケガをしたマリアンヌは若く凛々しい紳士ウィロビー(グレッグ・ワイズ)に助けられ、2人は電撃的な恋に落ちます。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

ブランドン大佐やエリノアが心配しながら見守る中、周りが見えなくなる程に恋に夢中になるマリアンヌとウィロビー。

いよいよ婚約かと誰もが思ったその時、資産家の叔母の言いつけでウィロビーはマリアンヌを残しロンドンへと旅立ってしまいます。

理由がわからず苦しむマリアンヌ。そしてエリノアもある女性からエドワードの意外な過去を聞き、大きなショックを受けることに。

そんな傷心の2人はロンドンに行き、予想外の出来事に遭遇します・・・。

ありのままの姿で自分らしい恋を。そして結ばれる「運命の相手」

本作は136分と少し長めの作品ですが、展開がとにかく面白いのでアッという間に終わってしまいます。

さすが「結婚相手探し」をテーマにしているだけあって、次々と「素敵な方」が現れますし、恋に落ちるのも早い!

さらに、様々な恋模様が同時に描かれるので全く飽きることがありません。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

“分別”のあるエリノアの恋は、とても慎重。感情よりも理性を優先し、悲しみにもじっと耐え、自分で何か行動を起こそうとはしません。


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

対して、“多感”なマリアンヌの恋は盲目。すべての情熱を注ぎ込み、感情を臆することなく相手にぶつけ、喜びも悲しみも全身で表現します。

そんな2人の恋はもちろん対照的なのですが、この作品の素敵なところは、そんな2人の姿をありのまま受け止めて描いているところ。

慎重であることや直情的であることを否定するでも肯定するでもなく、ただ自分らしく一生懸命に恋に向き合っている姿として描かれているので、自然と両方の恋を応援したくなってきます。

それは男性陣に対しても同じで、大きな愛でマリアンヌを見守るブランドン大佐を筆頭に、バカをやらかすエドワードとウィロビーに対してすらも、自分らしく恋をしている姿には好感度大!


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

泣いたり喜んだり、修羅場を迎えたり、後悔したり…時代は変われど、恋の醍醐味は同じ。

本作を見ていると、こんなにも人生に彩りを添える愛の力に「結婚っていいなぁ」と改めて思えてきます。

この結婚までの道のりだけでもプレ新婚さんにはおすすめですが、クライマックスの結婚シーンは何より素敵!


(C)1995 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

深く傷つきながらも自分らしく恋をし、その結果理想の相手と結ばれるので、大きな大きな感動が味わえます。

画面いっぱいから溢れる幸福感にすっぽりと包み込まれてくださいね♪

まるで絵画のような美しさ!
牧歌的な風景に映える伝統的な挙式

この結婚式シーンにはちょっとした仕掛けがあって、アレ?と思うはず。

それは見てからのお楽しみということで、詳細は伏せておきますね。

幸福の鐘が鳴り響く教会から出てくる新郎新婦。赤い軍服を着た新郎は頼もしく、金糸に縁取られたエンパイアドレスを着た新婦にうっとり!


PHOTO:AFLO

親類や村人たちから祝福のシャワーを浴びて、一面の緑の丘を長いトレーンでゆっくりと歩く姿は、まるで絵画を見ているようです。

これを見るときっと、海辺の式もいいけれど緑溢れるウェディングも素敵、都会的でスタイリッシュな雰囲気もいいけれど、趣きあるクラシカルなスタイルも素敵と思うハズ。

太陽に祝福された野外というシチュエーションも開放感いっぱいで、どこまでも幸せが広がっていきそうな大らかさに溢れています。

室内の挙式にこだわりがなければ、ぜひ思い切ってアウトドアで!

人生で1番の晴れやかな式をお楽しみくださいね。

(木村みずほ)

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