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人生いろいろ、幸せの形もいろいろ!さまざまな家族の姿を描く映画ベスト10

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母の日を忘れた薄情な息子たちを突撃!
パワフルママたちの大迷惑で温かい愛情

Otherhood「アザーフッド 私の人生(2019)」

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おせっかいな母の愛がたっぷり詰まった Netflixオリジナルのハートフルコメディ

今回ご紹介する「アザーフッド 私の人生」は、家族の中でも親子関係に焦点を絞った作品です。
 
成人した息子と子離れの時期を迎えた母親との関係に注目したものなのですが、息子を“自立した大人”と認めなければと理解しつつも、でもやっぱり“子ども”なので心配だし、離れていくのは寂しいし……という母親の複雑な気持ちがとてもリアルに描かれています。
 
子どもがいない方は共感できないかな?と思われるかもしれませんが、たっぷりの笑いの中に“やっぱりお母さんっていいな”という温かい感動が散りばめられていますので、家族愛を知るすべての人におすすめです!

母の日を忘れた薄情な息子を電撃訪問
ないがしろにされた母の愛が暴走する!

ジリアン(パトリシア・アークエット)とヘレン(フェリシティ・ハフマン)とキャロル(アンジェラ・バセット)は、息子が幼馴染同士のママ友3人組。
 
母の日にキャロルの家に集まり、電話もよこさず、贈り物も送ってこない成人した息子たちへの愚痴を言い合っていました。
 
しかし、「母親は子どもの成長と共に少しずつ、でも確実に干されていくのよ。残酷な精神的拷問よ」「今では母親(マザーフッド)どころか他人(アザーフッド)みたいに感じるわ」というジリアンの言葉をきっかけに、「他人なんてイヤ」とマンハッタンに住む息子の家へ押しかけることを決意します!
 
しかし、勢いで家を出たものの、いざNYに到着すると息子に怒られるかも……と躊躇する3人。
 
そんな中、1番に息子の家に入れたのはキャロルでした。

 “一流で有意義な人生を送って欲しい”
優秀な息子への期待が大きいキャロル

キャロルの息子・マット(シンカ・ウォールズ)は、突然の母親の訪問に戸惑うものの部屋に招き入れます。
 
「私がいる間に、私について知っていることを10個言ってみて」と言われて答えられなかったマットは、キャロルの宿泊をしぶしぶ認めることに。
 
宿泊中にキャロルは、高学歴で自慢の息子・マットの知らなかった一面を知り愕然とします。
 
「もっと一流の人生を送って欲しい」と怒るキャロルですが、「もう子どもじゃない」と訴えるマットとはなかなか通じあえません。
 
もっと息子を理解して支える努力が必要と考えたキャロルは、ある強硬手段にでることに。

 愛しているのは自分だけ!?
息子の孤独に気づかなかったヘレン

ホテルで1泊してから息子ポール(ジェイク・レイシー)の家へ向かったヘレン。出迎えたのは、ポールと一緒に暮らす恋人のアンドレでした。
 
ヘレンはポールがゲイであることに薄々気づいて理解していましたが、別れた元夫にはポールからカミングアウトしていたことを知り、大激怒!
 
11年前の離婚の傷がまだ癒えていないヘレンですが、アンドレから自分のことで精一杯だったヘレンの隣で子どものポールは寂しい思いをしていたことを聞き、複雑な思いに。
 
ポールと仲直りしようとしますが、ヘレンに明かされていなかった別の秘密が発覚して・・・。

“あなたは私の生きがいなの”
過干渉で息子の幸せを妨害するジリアン

着信拒否する息子・ダニエル(ジェイク・ホフマン)の家にようやく入れたジリアンですが、顔を見た瞬間から小言を連発。
 
「僕と母さんの人生は別だ」というダニエルに対し、「子どもは生きがい。私の存在意義を奪わないで」と訴えます。
 
ジリアンがダニエルに会いにきた一番の目的は、恋人・エリンと別れさせ、ジリアンが勧める女性・アリソンとダニエルを会わせるため。
 
ダニエルがアリソンに電話を掛けるまで帰らないと言い、ダニエルからは異常だと拒絶されてしまいます。
 
煙たがられても諦めないジリアンでしたが、ダニエルの留守中にパソコンを盗み見すると、そこにはとても幸せそうなダニエルとエリンの写真がたくさんあって……。

やりすぎだけど、母の愛はニクめない
やっぱりお母さんって素晴らしい!

このように三者三様の母子関係が同時進行で描かれていくのですが、息子にどんなにウザがられてもへこまない、お母さんパワーにはお腹を抱えて笑ってしまうほど!
 
どのお母さんも“やりすぎ”なのですが、深い母親の愛ゆえなので、3人の息子たちも反発しながらも影響を受けていく姿にとても温かい気持ちが広がります。


最後には息子を大人の男と認め、「未来のために一番いい選択をして」「自分らしく生きて」と背中を押してくれるお母さん。
 
“やっぱりお母さんって最高だな”と思える後味で、女性ならそんなお母さんにこれからなれる可能性があると思うと、未来が楽しみになってきますね。
 
結婚しても母の日やお母さんを大切にしようと心から思える作品なので、ご自身のお母さんと一緒に観るのもおすすめです。

(木村みずほ)

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