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ダメ男による、ダメ男らしい
プロポーズがなんだか心地いい!
Walk The Line「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道(2005)」
(c)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
理想のプロポーズの
イメージが変わるかも!
「オシャレなスーツを着た男性が片膝をついて♡」
「超金持ちがヘリを用意して絶景の景色の中で♡」
「フラッシュモブが急に始まって…♡」
など、将来とっても素敵なプロポーズを待ち望んでいる女性は少なくないはず。
しかし、実際お付き合いしている肝心な彼氏は、というと…ちょっぴりダメ男。
彼とは結婚したいけど、憧れのプロポーズはしてくれなさそう…と、思い描いていたシチュエーションを諦めて、プロポーズに期待を抱かなくなっているの人もたくさんいると思います。
そんな女性に観て欲しい作品が「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」。
ダメ男なんだけど、ダメ男らしいプロポーズがなんだか心地よく、羨ましくも思ってしまう作品なのです。
実在したカリスマスターの伝記
才能あふれる俳優二人が熱演
(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
主演は「グラディエーター」など数々の映画賞を受賞してきた実力派俳優ホアキン・フェニックス。
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そして、ヒロインを演じるのは「キューティ・ブロンド」でおなじみ、魅力溢れる美人女優、リース・ウィザースプーンです。
お騒がせ俳優として知られるホアキン・フェニックスと、ラブコメクイーンとして世の女性の憧れの的でもあるリース・ウィザースプーン。
芸達者な二人は、なんと本作の劇中歌も自ら歌い上げているのです!
圧巻の歌唱力にもぜひ、注目してみてください!
夢を追いかけるアツイ男が
憧れのタレントと恋に落ちる
舞台はアメリカ。空軍を除隊したジョニー・キャッシュ(ホアキン・フェニックス)は1ヶ月しか付き合っていなかった初恋の相手ヴィヴィアンに猛アタックし、その後結婚します。
子どもと妻を養うため訪問セールスの仕事を始めたジョニーでしたが、上手くいかず…。
(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
昔から音楽が好きなこともあり地元でバンドを組んでいたのですが、彼がバンド練習を楽しんでいる一方で、ヴィヴィアンは家賃滞納などの事実に困惑して号泣。
バンドなんて辞めて故郷へ帰ろうと、泣きながら説得するというシーンも。
確かに、ヴィヴィアンの立場になって考えると妊娠していて、おまけに小さな子どももいるのに、夫は仕事が上手くいかずにバンドしてる…。
もう日本だと、ジョニーは典型的な「ダメ男」に当てはまります。
しかし、そんなジョニー、音楽に対する情熱は飛び抜けていたため、街にあるレコード会社に飛び込んで強引にオーディションの約束を取り付けます。
最初はゴスペルを披露したものの、気に入ってもらえなかったジョニーは空軍時代に作った曲を披露。
見事合格しプロミュージシャンとして活動することになるのです。
PHOTO:AFLO
そのプロミュージシャンとしての活動中、子どものころに憧れていた歌手ジューン・カーター(リース・ウィザースプーン)と共演。
そのことをキッカケに、ジョニーは妻子持ちであるにも関わらずジューンに恋心を燃やし始めます。
アタックするも、「あなたにはいい家庭があるでしょ」とジューンにバッサリ断られたジョニー。
その後、6年間二人は会うことはありませんでした。
その間、ジョニーとヴィヴィアンの関係には亀裂が入り、そしてジューンは一般人と再婚します。
絶頂期もどん底も一緒だからこそ
絆が深くなっていく…
6年後二人が一緒に音楽活動するときには、ジョニーはドラッグ漬けになっていました。
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さらに密輸が見つかり逮捕され、どん底に落ちたジョニー。そんな彼をドラックから引き離すため手を差し伸べたのはジューンでした。
成功している時期も、どん底の時期もすべてを見てきたジューンが、ジョニーに対してあきれ顔をするシーンも多く見受けられますが、その中にはなんだかんだジョニーをほっとけないというジューンの心境も垣間見えます。
確かにダメ男って結構大きな夢を追いかけているもの。
PHOTO:AFLO
そんな夢のために生活が犠牲になってしまっていたら、自分だけは、彼のそばで支えてあげたい!と母性本能がくすぐられてしまいます。
彼のようなタイプを放っておけないという女性も少なくないのではないでしょうか。
真実の愛を感じる
強引なプロポーズにやられる
一方、そんなジューンを好きすぎるあまり何度も何度も猛アタックするジョニー。
そんな後先考えないジョニーの発言にジューンは、ややウンザリ気味で塩対応を続けます。
ときには夜中2時に「悪い夢をみたから結婚してくれない?」と移動中のしかも汗臭い車内で軽々とプロポーズをするジョニー。
そのアタックの仕方といったら女性目線で言わせると、ナンセンスすぎるにもほどがあります(笑)。
しかし、ジョニーのスゴいところは、まったく心が折れないところ。
何度も何度もめげずにプロポーズして、40回目のアタックでジューンはプロポーズを承諾するのですが、そのプロポーズの仕方もまたまた強引。
そんなジョニーの最後のプロポーズシーンは、なんと二人がずっと仕事として立ってきたステージの上!
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強引なプロポーズには、本気でジューンしか見えていないという真剣なまなざしと、強い真実の愛を感じることができます。
「ザ・俺様系」タイプのジョニーらしい、やや強引なプロポーズを、ずっと影で支えてきたジューンの立場から見てみると、かなり感動してしまいます。
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ジョニーは自分が迷惑をかけてきていることも、ジューンがいつも支えてくれていることも痛いほど実感しています。
その強い思いと恋愛が重なった時に生まれるのが、ずばり真実の愛かもしれないですね。
ジョニーの真剣さがダメ男の恋愛を美しいものに変化させているのです。
今付き合っている人がダメ男だから、と諦めるのではなく、本作でカリスマスターが見せたダメ男っぷりのプロポーズを見て、素敵なプロポーズの仕方はたくさんあるんだなと実感してもらえれば嬉しいです!