あの名セリフを使って、心に残るスピーチを!スピーチの参考になる映画10
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誰もが探し求めて得られぬものを
私は手にしている
Message in a Bottle「メッセージ・イン・ア・ボトル (1999)」
PHOTO:AFLO
切なく儚い大人のラブストーリーで語られる穏やかで深い愛
同名の小説が原作の「メッセージ・イン・ア・ボトル」は、1999年に公開された大人の恋愛を描いた切ないラブストーリーです。
お話の内容は切ないですが、とある手紙から夫婦の深い愛が語られるため、新郎新婦がお互いに愛を語るのに参考になりそうな名セリフが登場します。
主演はケビン・コスナー、その父親役にポール・ニューマンと、名優2人が渋くて無骨な海の男を演じていて、男性はその生き方にしびれてしまう人も多そうです。
君は僕のコンパスだった
君がいればいつも帰路に就けた
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夫の浮気で離婚し息子と2人で暮らすテリーサ(ロビン・ライト)は、休暇中に訪れた浜辺で手紙の入った瓶をみつけ内容に感動します。
「君は僕のコンパスだった 君がいればいつも帰路に就けた」と始まる手紙は、亡き妻にあてた深い愛が綴られたメッセージと分かるものでした。
新聞社のコラムニストであるテリーサは同僚たちにも手紙を見せます。同僚たちも「女ならだれでもこんなこんな風に愛されたいものだ」とうっとりします。
この「君は僕のコンパスだった」と翻訳されたセリフは英語だと「You were my true north」というラインです。
True Northは真北という意味ですが、転じて人生の基軸だとかブレない目標などにも使われるので、船乗りである差出人が書くと本当にステキ!
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上司が勝手に新聞へ掲載したため「個人的な手紙を公開するなんて」とテリーサは怒りますが、読者には大好評。反響の中に同じ差出人のメッセージを拾ったという手紙を発見します。
深い愛情と悲しみを理解しているからこそなかなか伝えられない
2通目の手紙は「君のいない人生は考えられない」と始まり、これまた深い愛情を感じるメッセージですっかり惚れこんでしまったテリーサ。
年代はいつごろのものなのか、と調べ始めると意外なことに2年以内のものと分かり、さらに調べ進ると、とんとん拍子に差出人らしき人物がわかりました。
差出人のギャレット(ケビン・コスナー)は寡黙で手紙の印象どおり誠実そうな男性でした。今も変わらず亡くなった妻を愛し続けています。
手紙を読み深い悲しみも知っているテリーサは取材に来たことをなかなか言えないまま、ギャレットも理解しようとしてくれるテリーサに惹かれ恋に落ちます。
死を悟った妻が残した手紙に救われるギャレット
ひょんなことから手紙の入っていた瓶を発見したギャレットは手紙だけでなく新聞の記事なども見てしまいテリーサに騙されたと感じてしまいます。
テリーサはこうなってしまうことが怖くて言い出せなかったと謝るとともに3通目があることを伝えます。その手紙は亡き妻が残したものでした。
「誰もが探し求めて得られぬものを私は手にしていると それは“生涯愛する人”です」と死期を悟った妻が誰かにこの愛を知ってもらいたいと流したメッセージでした。
結末は悲しすぎるけど、コラムニストの表現もステキで参考になる
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テリーサが書いたコラムは新聞の一面を飾ることに。中でも「完全な円を描く人生もあれば 予想も理解もできない形の人生もある」という表現がお気に入りです。
どんな形の人生であっても、お互いを思いやり、生涯愛する人を手にしている喜びを忘れないようにしたいですよね。
切ないラストですが、いつ何が起こるか分からないので、愛する人、大事な人に伝えることを大事にしようという気づきを与えてくれる映画です。