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女は中身で勝負!
自信を持てば、人と違うところが
チャームポイントに!
Hairspray「ヘアスプレー(2007)」
TM & (C) MMVIINew Line Productions, Inc. (C)MMV IIINew Line Home Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
最高に前向きな“ぽっちゃりヒロイン”が、夢を実現するため頑張る!
「ヘアスプレー」は1988年にオリジナルが公開され、2002年にリメイクし大ヒットしたミュージカルの映画版です。
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2007年に公開された本作は、肌の色や体型の差別を扱いながらも、終始トーンが明るくとにかくハッピー♪
結婚式準備などで「しょうがない事だけど、どうしてもモヤモヤする」とか「何となくブルー」な時におすすめです!
つられて笑顔になってしまう前向きヒロインとハイパワーな歌とダンス、60’sのクラシカルな衣装で嫌な気分も吹っ飛びそうです!
とにかく明るいトレーシーの夢は、ローカル番組で歌って踊ること!
歌とダンスが大好きな女子高生トレーシー(ニッキー・ブロンスキー)とその母親はかなりのビッグサイズ。
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舞台となった1962年のボルチモアは人種差別がまだ色濃く残っており、住む場所も教室も白人と黒人で分かれているほどです。
そんなマイノリティ側であるビッグサイズのトレーシーは、あれこれ気にせずとにかく明るい!
いつもニコニコと楽しそうで、トレードマークのビッグヘアーもよく似合っています。
トレーシーの夢はローカルテレビのダンス番組“コーニー・コリンズ・ショー”に出演すること。
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その番組には同じ学校のティーンも多数出演しており、花形シンガーのリンク(ザック・エフロン)と付き合うのも夢の1つです。
肌の色も体のサイズも魅力になるのは“自信を持つこと”
学校でビッグヘアーを怒られ居残りになったトレーシーは黒人であるシーウィードたちとダンスを通じて仲良くなります。
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この出会いからトレーシーの毎日は一変しますが、物怖じせず前向きなトレーシーと違い、トレーシーのママは全く自分に自信がありません。
しかしシーウィード兄妹や、彼のママのメイベルは黒人であることに誇りを持ち、同じくビッグサイズのメイベルは「この体は最高」と歌います。
この曲「Big, Blonde and Beautiful」は本当にカッコイイ!
感化されてトレーシーのママも自信を持ち始めるのもステキです。
外見ではなく中身で勝負なのは勿論ですが、人と違う部分が魅力になるのは本人のとらえ方次第なのかな、と思えてくるものです。
「こんなウェディングドレスを着てみたいけど、自分に似合うかな?」と不安になる人もこの映画を観てみると「自分の“好き”が一番良い!」って思えるかも知れません。
反対ばかりしてくる母親の
アドバイスが気になる?
この映画はお母さんの愛がたくさん詰まっている映画でもあります。
4タイプの母親が出てきますが、全員に共通しているのは自分の娘に幸せになってもらいたいということ。
その内2人はとても見本にしてはいけないタイプではありますが、トレーシーのママは日本人のお母さんにも多いタイプではないかしら。
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反対したり小言を言ったりするものの、その実は傷付かないようにしてあげたい、という母親の愛情です。
メイベルに至っては「全員のお母さん」レベルに理解があり、尊敬の念すら出てきます。
例えばお母さんが、結婚準備にたくさん口出しするのは、何としても良い結婚式にしてあげたい、って思っているのかも知れませんね。
この映画みたいに母娘でおめかししてお出かけするのは、マリッジブルーやモヤモヤがたまったときの良いストレス解消法になりそうです!
とってもアガる!
名曲とかわいい衣装たち!
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ヘアスプレーで固めた大きなヘアーとドレスが特徴の60年代ファッション。ダンス番組の話なので衣装がとっても華やかです!
トレーシーのディスコ調へのイメチェンも非常にかわいくて2次会や余興など何かしら着る機会はないものか考えてしまいます(笑)。
そしてこのときに流れる「You can't Stop the Beat」がとにかく名曲です!
1分間に入っているビートの数を示すBPMが130以上だと早いのですが、この曲は165~170くらいなので、相当早い!
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実はトレーシーのママであるエドナを演じているのはジョン・トラボルタなんです。
彼女(彼)も着ぐるみの重さを全く感じさせない激しいダンスを披露してくれます!
歌詞もギュギュギュッと詰まっているので、聞いていると思わず踊りたくなってしまうかも知れません。
フィナーレにふさわしく全員で歌って踊るこのシーンは、見るだけでテンションが上がってしまいます!
彼と一緒に観ていつの時代も変わらない純愛を語るのも良いかも!?
モチモチ肌のトレーシーが本当にかわいいのですが、最初に書いたとおり差別がテーマの映画で内容がしっかりしています。
まったく重たい雰囲気はないので安心して鑑賞できますし、番組内で歌うことが多く自然なのでミュージカルが苦手な人でも見やすいかも!?
白人至上主義の人もいれば、もちろんそれを良くないと感じている人、お金になれば何でもいいビジネスマンなど様々な人物が登場します。
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しかし貧困の中で暮らしている黒人達の描かれ方が、そんなことをもろともせずダンスや歌を楽しんでいるのがとても印象的でした。
そんな時代の中で描かれる当時はタブーだった白人と黒人の恋愛や、ぽっちゃりヒロインとスターの純愛を堪能できるのも良いところです。
ちょっとナルシストな花形シンガーのリンクもカッコイイですし、差別撤廃の第一歩となりえるラストも爽快!
分かりやすい悪役との攻防も安心して見ていられる理由の1つで、見終わるころにはパワーをもらえる映画です。
前向きパワーをもらいつつ感想を語り合えば結婚式の準備で溜まったモヤモヤも忘れられるかも知れませんよ!