人生いろいろ、幸せの形もいろいろ！さまざまな家族の姿を描く映画ベスト10

「作家になりたい」夢を追いかける女性を
支える家族の絆と愛の物語

Little Women「ストーリー・オブ・マイライフ／わたしの若草物語（2019）」

４姉妹がそれぞれの夢を追いかけながら　家族の絆と愛を育んでいく

ルイーザ・メイ・オルコットの同名小説を基にした映画「ストーリー・オブ・マイライフ／わたしの若草物語」。

2023年、映画「バービー」で高評価を得たグレタ・カーヴィグ監督の作品で、シアーシャ・ローナン、フローレンス・ピュー、ティモシー・シャラメ、エマ・ワトソンなど実力派の俳優たちが出演しています。

そんな本作は、19世紀のアメリカを舞台に、マーチ家の家族の模様が描かれています。仲良し四姉妹をメインに「家族」という関係性を深く掘り下げ、心温まるメッセージが込められています。

女性は結婚しなければ幸せになれない
そんな時代に夢を追いかけた女性

南北戦争時代、マーチ家の次女であるジョー（シアーシャ・ローナン）は作家になることを夢見て、自身の原稿を出版社に持っていくところから映画はスタートします。

もし物語の主人公が女性なら、「エンディングは結婚させるか、または死」と言われてしまうそんな時代。そんな出版社からのアドバイスに疑問を抱えるジョー。

物語を短くするように指摘されたものの、ジョーはこのとき初めて報酬を受け取ります。

そんなジョーには姉のメグ（エマ・ワトソン）と、妹のベス（エリザ・スカンレン）、エイミー（フローレンス・ピュー）がいます。

7年前のある日、メグとパーティに参加したジョーは、隣人の青年ローリー（ティモシー・シャラメ）と出会い、意気投合。

そこからローリーはジョーに思いを寄せていきますが、その一方でジョーは「結婚する自分」をイメージすることさえできないでいました。

ローリーからプロポーズされるも
断り自分が信じる道へ突き進むジョー

ローリーは、ジョーへの思いを抑えきれずプロポーズをするも、ジョーは即座に「ノー」と答えます。

傷心したローリーは、フランスでマーチ家の四女であるエイミーと再会。故郷の友人ローリーと会えて喜ぶエイミーは、彼をパーティに誘うことに。

一方でジョーは、ニューヨークで家庭教師をしながら執筆活動をしていました。

そんな彼女は教授のフレデリックから自分の作品の批評を受けます。批評を受けたこと自体初めてだったジョーは取り乱し、怒りを抑えられずフレデリックと絶交します。

姉妹たちが抱える問題はさまざま
でも誰もが家族の絆を優先

この作品は、時系列を行き来しながら、姉妹たちが若い頃から成長していく様子を描いています。そしてそれぞれのキャラクターを通して、「家族」という関係の素晴らしさも垣間見えます。

長女のメグは、貧困に悩まされるも、真実の愛を通して結婚したことを「幸せ」と思い、さらに家族のつながりを大切にしています。

次女のジョーは作家という夢にチャレンジしながらも、家族の世話を第一優先に考えています。

三女のベスは、病気に苦しみながらも家族に「優しさ」を教え続ける存在。

そして四女のエイミーは、外国で絵画の才能を追求しながらも家族を思い続けています。

このように家族を思い続けるマーチ家。最終的にはそれぞれが家族との絆を優先します。また彼女たちの「支え」も家族であることが描かれています。

家族というのは形を変え、時間を経て関係が深まっていくもの。お互いの成長や夢をシェアしていくこと、そして支え合うことで強い絆が生まれるということを教えられました。

なんといっても四姉妹の母の「教え」が素晴らしすぎるので、それもぜひチェックしてみてください。

（トキエス）