伝統的な英国ファッションに学ぶ！
正統派と着崩し、どちらも渋い

Sherlock Holmes「シャーロック・ホームズ（2009）」

19世紀末のロンドンを舞台に名探偵が大暴れ！伝統的な英国式スーツはやっぱりステキ

スーツといえば、イギリス紳士。
品格があり、スマートで、知的。

イタリア式やアメリカ式のスーツもありますが、「ジェントルマン」という言葉が似合うのは、やはりイギリス式スーツではないでしょうか。

今回ご紹介する「シャーロック・ホームズ」は、誰もが知っている名探偵のお話。

ハンチング帽にロングマント、くわえパイプのイメージが強いと思いますが、ガイ・リッチー監督が手掛けた本作は、従来のイメージを大きく覆す“新生ホームズ”！

マッチョな体で壮絶なアクションを繰り広げるホームズと相棒ワトソンの活躍が描かれ、伝統的でお洒落なイギリス式スーツもたっぷり楽しめます。

ワイルドなホームズと正統派ワトソンの対称的な着こなしも見どころで、真似したい（してもらいたい）雰囲気に合わせて参考にしてくださいね。

ホームズVS黒魔術！
未来の武器を使った大量殺人を止められるか!?

19世紀末のロンドン。

私立探偵のシャーロック・ホームズ（ロバート・ダウニー・Jr.）は相棒のジョン・ワトソン医師（ジュード・ロウ）と共に、黒魔術のような手口の連続殺人事件を追っていました。

ホームズは超人的な観察眼と推理力、瞬殺の格闘術で、犯人のブラックウッド卿（マーク・ストロング）を追い詰めて逮捕。

しかし、拘置所の中でブラックウッド卿は巨大な闇の力の存在を明かし、復活を予言しながら処刑されます。

そんな折、ホームズが唯一愛した女泥棒アイリーン（レイチェル・マクアダムス）が突然ホームズの元を訪れ、ある人物を捜して欲しいと依頼します。

アイリーンが裏で大物に雇われていることを突き止めるホームズでしたが、そこにブラックウッド卿が生き返ったと報せが。

棺の中には別人物が葬られており、その人物はなんとアイリーンが捜していた男でした。

事件の裏に修道会が関与していると知ったホームズとワトソンは、わずかな手がかりからブラックウッド卿を捜索。

しかし、組織の頂点に立ち、全世界を支配しようと企むブラックウッド卿は、最新の化学兵器を使った大量殺人を実行しようとし･･･。

肉弾戦に銃撃戦、爆破に大炎上！ダイナミックなアクションに大興奮！！

従来のシャーロック・ホームズといえば、ずば抜けた観察眼と推理力を使った謎解きが最大の魅力でした。

が、ガイ・リッチー監督が新解釈で贈る本作は、オープニングから激しい肉弾戦！！

知性溢れる紳士だったホームズはワイルドな武闘派に変わり、同じく高い戦闘能力をもつワトソンと協力して、壮絶なアクションを繰り広げていきます。

もちろん、天才的な頭脳を駆使した推理劇もスリル満点で、知的好奇心と視覚的興奮のどちらもが楽しめる盛りだくさんな内容になっています。

探偵ホームズと助手ワトソンという間柄も、本作ではワトソンの地位が“相棒”にまで昇格し、その2人の関係性も見どころ。

ワトソンをとられまいと結婚の邪魔をしようとするホームズと、そんなホームズにイラつきながらも放っておけないワトソンは、なんだかワガママな夫としっかり者の妻のよう。

凸凹がガッチリはまっていて、これから支え合う結婚生活のヒントとして見ても面白いですよ。

でも、なんだか女々しいホームズですが、アイリーンに何度も裏切られながらも、彼女の危機に身を張って助けにいく姿は男らしさ満点！

最後のシーンもキュンとくるかっこ良さなので、ぜひお楽しみに♪

新郎ファッションはワトソンを参考に。ツイード素材の正統派イギリススタイル

端正なマスクのジュード・ロウは、イギリス出身の俳優です。

なので、イギリス式スーツの着こなしはお手のもので、ワトソンの上質な正統派スーツもとてもよく似合っています。

伝統的なツイードのスリーピーススーツを、ベージュ・ブラウン・グレーなどベーシックカラー同士で品よくまとめ、ネクタイも同系色。

シックで重厚感漂うコーディネートですが、ウィングカラーと呼ばれるタテ襟が主流だった時代に、あえてフラットな丸襟にし、シャツはストライプ柄で軽やかさを出して、絶妙なバランスに仕上げています。

シルクハットや手袋、ステッキなどの小物のお洒落も抜かりなく、“品の良い着こなし”を目指す方にはとっても参考になりますよ。

さらに、ファッションと同時にジュード・ロウのスマートな身のこなしも真似れば、完璧です！

型にはまらない個性的な着こなし。ホームズファッションはカジュアルなパーティーに

正統派のワトソンに比べて、野性味溢れるホームズはファッションも個性的。

ダボっとしたシャツの襟元を開けてネクタイの替わりにスカーフを巻き、コーデュロイのコートを愛用するなど、少しカジュアルダウンした装いを好んでいます。

しかし、よく見るとシャツにプリーツが入っていたり、ベストがジャガード柄だったり、スカーフに光沢があったりと、さりげないオシャレのこだわりが随所に。

このオシャレの工夫があるからこそ、抜け感があってもだらしなく見えず、大人の男の余裕が漂う着こなしが成功しています。

例えば、ガーデンパーティーや二次会の席などキメすぎないスタイルを目指したい時は、ホームズのようにカジュアルな要素とさりげないオシャレを取り入れてみて。

できれば、ホームズのようにスーツの似合うボディがあれば尚良しですね♪

その他、敵の悪党もなかなかステキな服装をしているので、スリリングな謎解きやアクションを楽しみながら、いろいろなファッションチェックを満喫してくださいね。

（木村みずほ）

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