有名ブランドの衣装に注目！
おとぎ話のようなプリンセス、
グレース・ケリーが愛したドレス

Grace of Monaco「グレース・オブ・モナコ　公妃の切り札（2014）」

映画スタッフがこだわり抜いた
60年代のエレガントスタイル

クールビューティーと賞賛された、アメリカの人気女優グレース・ケリー。モナコ大公に見初められ、プリンセスになった彼女の人生は、「まるでおとぎ話のようだ」と人々に言われています。

今回ご紹介するのは、危機に瀕するモナコを、公妃であるグレース・ケリーを通して描いた映画「グレース・オブ・モナコ公妃の切り札」です。

モナコの美しい街や宮殿はもちろんのこと、何よりも注目してほしいのは、絢爛豪華なドレスやアクセサリーの数々。世界的に有名なブランドやデザイナーたちが、この映画のためだけに衣装をデザインしたのだとか。とにかく衣装へのこだわりがすごいんです！

ウェディングドレスはもちろん、パーティードレスやカジュアルな衣装まで、エレガントな60年代スタイルをたっぷり堪能できるので、結婚式前の方は絶対チェックしておきたい作品です。

オスカー女優として大人気だったグレース・ケリーは、26歳の若さでモナコ大公と結婚を発表し、惜しまれながらも女優業を引退。

結婚して6年が経ち、子どもたちにも恵まれたグレースでしたが、周囲からは「アメリカ女優」と言われるなど、いまだにモナコ王室に馴染めずにいました。

そんな彼女のもとに、ハリウッド復帰の話が舞い込みます。
女優としての自分を捨てきれなかったグレースは、映画に出演する方向で内密に話を進めようとしていましたが、情報がマスコミに漏れてしまいました。
この件でグレースの立場は悪くなり、夫婦仲も険悪ムード。

さらに悪いことに、このときモナコが最大の危機に陥ります。
フランスがモナコを支配しようとして、「国民に課税を義務付け、徴収分をフランスに収めろ」と強要してきたのです。

グレースは「誰かがわざと情報を漏らして政治的に利用しようとしている」と感じ、宮殿に潜む裏切り者探しを始めます。そしてフランスの圧力に反抗するべく、ある秘策を実行することに…。

彼女の人生を「ハリウッド女優になれて、さらに本物のプリンセスにもなれるなんて、羨ましい！」と思う人も少なくないと思いますが、グレース・ケリーは「私の人生はおとぎ話のようだとよく言われるけど、それ自体がおとぎ話だわ」と発言しています。

映画の中でも、「王族との結婚を夢見る人々はその意味をわかってない」というセリフが出てきますし、それだけ一国の王と結婚することは大変だったのでしょう。

それでも家族のために公妃であり続けたグレース・ケリーは、とても強い女性だったのかもしれませんね。

王室を舞台にしたストーリーなだけあって、美しい宮殿やインテリアが目を楽しませてくれます。
そして中でも、ニコール・キッドマン演じるグレースの衣装は、どれも上品で60年代の良さが表れています。

一番注目したいのはやはりウェディングドレス。これはグレース・ケリーが結婚式のときに実際に着用していた、フランスのファッションブランド、ランバンのドレスをもとに作られた衣装だそう。

豪華なティアラと三連ネックレスも、実際に大公からグレース・ケリーに贈られたものを忠実に復元したそうで、衣装に対するスタッフたちの情熱が伝わってきますね。

また、この映画のクライマックスとなる舞踏会でグレースが着た白いドレスは、1000以上のクリスタルが飾られています。豪華で上品なデザインは、ニコールの美しさを引き立たせていました。

他にもクリスチャン・ディオールの主任デザイナーを務めていたマルク・ボアンが、ファンだったグレース・ケリーのためにオリジナルのドレスを2着制作したり、カジュアルな服装は60年代の雰囲気を徹底して再現したりと、どれもこだわり抜いた衣装ばかりです。

ウェディングドレスはさまざまなデザインがあって、どれも魅力的ですが、実際に着られるのは大抵1着のみ。どれにしようか悩んでしまいますよね。

そんなときには、憧れる人をイメージして決めるのも1つの手。
好きな女優さんや、王族などが実際に着用したドレスやアクセサリーを参考にしてみるといいですよ。

具体的なドレスのイメージがあれば、似たドレスを探したり、オーダーメイドしたり、部分的にデザインを取り入れるなど、スムーズにドレスの準備ができるかもしれません。

今回ご紹介したグレース・ケリーのドレスも、どれも本当にステキです。
お色直しの参考にもなるかもしれないので、グレースが映画の中で着ているドレスは全て要チェックですよ！

（表ひつじ）

作品紹介: ハリウッド女優からモナコ公国の公妃となったグレース・ケリーの伝記を映画化。「エディット・ピアフ～愛の讃歌～」などのオリヴィエ・ダアンが監督を務め、大スターのニコール・キッドマンが、グレースの生き様を熱演。

「グレース・オブ・モナコ　公妃の切り札」